水道管工事では何をするのか、内容や特徴を分かりやすく解説します。

 

水道管工事は大きく分けて、「自治体の水道局が対応するもの」「民間業者が対応するもの」の2つがあります。どちらが対応するのか、管轄している場所も紹介するので、参考にご覧ください。

 

なお、水道管工事を頼むケースは、さほど多くありません。後半では、水道管工事を頼むタイミング、業者の選び方もお伝えします。

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水道管工事を実施する目的

水道管工事

水道管工事を実施するのは、清潔な水を各建物や公共の施設に供給し、ライフラインを正常に維持させるのが主な目的です。

 

工事で水道管を整備し、生活用水を適切に供給しています。消火活動、公衆衛生といったニーズに応えることも目的です。水道管工事は、基本的なインフラを整備するために欠かせません。

 

水を安全に供給するために、水道管工事には高い技術力や知識を必要とします。計画的に管理・運営したり、建物に合う水道管を選んだりと、工事をする上で重要な工程が複数あります。

水道管工事は場所によって管轄する所が違う

水道管を工事する業者

水道管工事は、場所によって管轄しているところが違います。どこが水道管工事を実施するのか決める重要な場所が、水道メーターです。

 

水道メーターから道路側の水道管は、水道局が管理・工事します。いわゆる公共工事で、ほとんど無料です。新築に関する給水管の引き込み工事は、料金がかかります。

 

水道メーターから建物側の水道管は、民間の水道修理業者が工事を担当します。有料で業者ごとに料金が異なるため、見積もりの確認が必要です。

 

民間業者ならどこでも良いわけではなく、水道管工事は「水道局指定工事店(指定給水装置工事事業者)」に依頼しなければなりません。

水道局指定工事店の内容・要件

水道局指定工事店(指定給水装置工事事業者)は自治体から「給水装置の工事を適切にできる」と認められた業者です。

 

水道局指定工事店と認められるには、以下を満たす必要があります。

  • 給水装置工事主任技術者を事業所ごとに選任する
  • 定められた機械器具を保有している
  • 欠格要件に該当していない

給水装置の新設・改造・修繕・撤去といった工事は、水道局指定工事店に依頼するよう水道法で定められています。水道局指定工事店かどうかは、自治体や水道修理業者のホームページで確認可能です。

 

指定を受けていない業者に水道管工事を依頼すると、「水道を止められる」「過料が科される」などの恐れがあり、注意が必要です。

水道管工事の種類・特徴

水道管工事

水道管工事には、以下の5種類があります。

  1. 給水管の引き込み工事
  2. 室内配管工事
  3. 修繕工事
  4. 下水道排水工事
  5. 浄化槽設置工事

どういった特徴があるのか、種類ごとに紹介します。

給水管の引き込み工事

給水管の引き込み工事とは、道路下などにある水道管から、水道メーターまで給水管を引き込む工事です。

 

家の新築、リフォームの際に給水管を交換するときなどに、給水管の引き込み工事を実施します。

 

工事する場所が水道メーターから道路側であるため、管轄しているのは自治体の水道局です。給水管の引き込み工事は自治体の許可が必要で、水道局指定工事店のみ施工できます。

 

一般的に、水道局が管轄する工事は、費用がかかりません。しかし、給水管の引き込み工事は家の新築など、個人的な理由で進めるため、費用を負担するのは依頼者です。

 

また、自治体で手続きする必要があり、工期を除いても申し込みから約2週間かかる点にも注意しましょう。

室内配管工事

室内配管工事(屋内配管工事)とは、水道メーターから蛇口までに関する水道管工事です。

 

たとえば、室内配管工事は以下が挙げられます。

  • 水回り設備の位置変更や追加、撤去で必要な工事
  • 水漏れやつまりなど、水回りの修理で必要な工事

たとえば、トイレの排水管が詰まり、排水管の工事が必要になれば、室内配管工事といえます。

 

給水管の引き込み工事と同じく、室内配管工事も水道局指定工事店に依頼しなければなりません。蛇口やパッキンの交換など、簡単な作業であれば、ご自身でも対応できます。

 

工事の内容は多岐にわたり、期間はまちまちです。早ければ数時間で終わりますが、水回りトラブルによっては数日かかるケースもあります。

修繕工事

修繕工事では、給水装置で破損した箇所を部分的に修繕します。給水装置の原形をそのままにするのが原則です。

 

給水装置とは以下のような、給水にかかわる装置を指します。

  • 給水管
  • 止水栓
  • 蛇口

水漏れの原因が給水管の破損である場合、修繕工事で直します。

 

水道管の修繕工事は、水道法により水道局指定工事店(指定給水装置工事事業者)のみが施工できると定められているため、注意しましょう。個人がDIYで修繕する行為は禁止されています。

 

なお、修繕工事の工期は3時間程度ですが、破損の度合いなどにより、期間は変動します。

下水道排水工事

汚水枡は各水回りに1つある

下水道排水工事は、建物から排水枡(汚水枡)までにおける排水管の設置工事です。

 

排水枡は排水管の先にある枡で、排水管と公共の下水管をつなげる役割を担っています。水回り設備の追加や新設、移動、撤去をする際は、下水道の工事も必要です。

 

なお、排水枡を敷地内に設置する際の工事も、下水道排水工事に含まれています。

 

下水道排水工事は短くても2時間、工事の内容によっては3〜10日ほどかかります。

浄化槽設置工事

浄化槽は汚れた生活排水を浄化し、海や河川に放流する役割があります。浄化槽を設置するのは主に下水道の整備が不十分な地域で、65%程度がトイレの汚水だけを処理する「単独処理浄化槽」です。

 

浄化槽設置工事は浄化槽の設置をはじめ、単独処理浄化槽から合併処理浄化槽に交換する工事も含まれます。工事は3〜7日程度かかります。

 

単独処理浄化槽は1960年〜1970年代に設置されたものが多く、耐用年数は20年〜30年です。2000年以降は、生活排水全般を処理してくれる「合併処理浄化槽」、または下水管へ替えるケースが増えています。

 

合併処理浄化槽に交換したいときは自治体への申請が必要で、自治体知事から認可を受けた業者のみが施工可能です。

水道管工事を頼むタイミング

水道管工事

水道管工事を依頼するタイミングは、次の2つです。

水道管は外から見えない場所にもあり、工事を依頼するか迷うケースもあります。水道管工事を頼むタイミングの詳細を以下で解説します。

築20年以上経っている

水道管にはいくつか種類があり、耐用年数は以下のようにそれぞれ異なります。

 

鋼管 15年〜20年程度
樹脂管 20年〜30年程度

上記の耐用年数を考慮すると、新築から20年以上経っているときは、水道管工事を依頼するタイミングです。

 

耐用年数を過ぎると、鋼管はサビやすい上に、詰まりやすくなります。樹脂管はつなぎ目から水漏れしたり、詰まったりしやすいため、注意しましょう。

水回りで不具合が生じている

水回りで何か不具合が生じているときも、水道管工事を頼むタイミングです。

 

たとえば、次のような不具合が生じていたら、水道管工事を検討しましょう。

  • 蛇口から赤茶色の水が出てくる
  • 水の流れが悪い・詰まる
  • 水が出てこない
  • 水漏れしている
  • 下水のような臭いがする

水道管を設置して20年以上が経ち、劣化すると、特に不具合が生じやすくなります。

 

20年未満であっても、水回りで気になる症状があれば、なるべく早く水道修理業者に相談すると安心です。

水道管工事を頼む業者を選ぶ際のチェックリスト

チェックリスト

水道管工事は、水道局指定工事店に頼むケースが大半です。

 

しかし、「水道局指定工事店なら、どこに頼んでも同じ対応」というわけではありません。以下に該当する水道局指定工事店かチェックしてから、依頼先を決めましょう。

  • どの水道管工事まで対応しているか
    ※上水道も下水道も対応可能か
  • 書面で工事内容や費用などを提示するか
  • 夜間や休日に追加料金は発生するか
  • アフターフォローがあるのか

これらに当てはまる水道局指定工事店を3社ほど見つけ、相見積もりを取りましょう。日程や範囲など、気になる点は先に確認しておくと安心です。

 

なお、『クリーンライフ』はお見積もり無料で、24時間365日いつでもご相談を承っています。

 

水道管工事の料金相場

料金相場

水道管工事の料金相場は、以下の表にまとめました。

 

給水管の引き込み工事 30万円程度〜
室内配管工事 10万円程度〜
修繕工事 1万円程度〜
下水道排水工事 10万円程度〜
浄化槽設置工事 50万円程度〜

水道管工事の費用は必要な部品、接続する配管の距離などで大幅に変わるのが特徴です。必ず先に見積もりを確認してください。

 

なお、水道を新しく通す場合には「水道加入金」がかかるのが一般的で、料金は自治体ごとに違います。

 

ただし、水道加入金がない自治体もあるため、詳しくは自治体のホームページでご確認ください。「自治体名(例:横浜市) 水道加入金」などで検索すると見つかるはずです。

水道管工事は水道局指定工事店のクリーンライフへ

水道管工事の目的や種類を紹介しました。

 

水道管工事は専門的な知識も技術も必要なため、水道局指定工事店に依頼しましょう。中には、指定業者に依頼しなければならない水道管工事もあります。最初から指定業者に依頼すれば、安心です。

 

クリーンライフ』は全国300以上の自治体から指定を受けています。給水管や排水管の修理・工事に対応していますので、ぜひご相談ください。お見積もりは無料で承っています。

 

編集担当

ヤマシタキヨタカ

株式会社クリーンライフ / WEBディレクター兼ライター

ヤマシタキヨタカ

2018年からSEO、コンテンツマーケティングに従事。多ジャンルの記事の執筆、編集を担当。水道関連の記事執筆経験は300記事以上。