水道管が凍結すると、水が使えなくなって困ったり、破裂して水漏れが始まったりします。
水道管の凍結を解消する費用を解説するので、参考にしてみてください。また、破裂した水道管の修理費用も紹介します。
水道管が凍結し、どんなケースなら費用が高額になるのかもお伝えします。自治体の減免制度についても紹介するため、あわせて確認してみてください。
水道管の凍結を解消する費用の相場
水道管の凍結解消を業者に依頼した場合の、費用相場をご紹介します。
修理内容 | 費用相場 |
簡易解氷作業(専門機器を使用しない) | 8,000円~10,000円 |
解凍作業:電気解氷機や高温スチーム機を使用 | 10,000円〜30,000円 |
解凍作業の費用に大きな幅があるのは、凍結した範囲によって費用が変わるためです。
水道管の素材によって、電気解氷、または蒸気解氷で解凍します。事前にご自宅の水道管の素材を伝えておくと、スムーズです。いずれの方法も、費用はほぼ同じです。
【電気解氷】
電気解氷機を使って水道管に通電して、発熱させて解氷します。以下のような、通電性のある金属製の水道管に適用される方法です。
- 鉄管
- 銅管
【蒸気解氷】
蒸気解氷機(スチーム解氷機)で蒸気を生成して、水道管を解氷する方法です。通電性のない、以下のような水道管に利用される方法です。
- ポリ管
- 塩ビ管
奥まった箇所など蒸気が到達しにくいと、解氷に時間がかかるかもしれません。
作業料金以外に、業者によっては以下のような料金が加算されます。
項目 | 相場料金 |
基本料金 | 3,000円〜5,000円 |
夜間・早朝の割増料金 | 0円~10,000円、または作業料金の20〜30% |
見積もり | 0円〜 |
出張費 | 0円〜3,000円 |
以上は、作業に関係ない料金なので、問い合わせ時に確認しておくと安心です。
水道管が凍結して破裂した際の修理費用の相場
水道管が破裂して水漏れが始まったら、水道管の交換工事が必要です。水道管の交換費用は、以下のように高額です。
1ヶ所あたりの交換費用 | 10,000円~40,000円 |
深さが50cm以上ある場合(1ヶ所あたり) | 45,000円~50,000円 |
水道管全体を交換する場合はさらに高額で、50万円前後かかるケースもあります。
交換費用を抑える方法を含めて、以下の記事にまとめています。水道管の交換が必要な場合は、参考にしてください。
水道管の解凍・破裂の修理費用が高額になるケース
水道管の解凍・破裂の修理作業は、ほぼ相場料金で済むはずです。しかし、以下のようなケースでは、料金が高額になるので、注意が必要です。
- 作業時間がかかる
- 割増料金などが加算される
- 凍結・破裂箇所がわかりにくい
それぞれについて説明します。
作業時間がかかる
以下のような作業時間が長引くケースでは、料金が高額になります。
- 凍結範囲が広い
- 破裂した箇所が多い
凍結したばかりなら、凍結した範囲が狭く、専門器具を使わずに短時間で解凍できる可能性があります。また、凍結してすぐなら破裂してないかもしれません。
トラブルが生じたら、すぐにプロの業者に依頼した方が安くなる場合がほとんどです。
割増料金などが加算される
深夜や早朝、休日に割増料金を加算する業者に依頼すると、それだけ高額になります。
割増料金が加算される時間帯を確認して、割増料金のない時間帯に依頼するか、割増料金を一切加算しない業者に依頼しましょう。
また、見積もり無料といっても、見積書が有料であったり、見積もりのための点検の時間が長いと有料になったりする業者もいます。
割増料金についての説明は、公式サイトで書かれている場合がほとんどです。忘れずに確認しておきましょう。
凍結・破裂箇所がわかりにくい
水道管の凍結・破裂箇所がわかりにくいと、修理作業前の点検が長引きます。場合によっては、点検のための専門器具を使うので、料金が高額に。
トラブルを見つけた際に、状況を把握しておくとスムーズです。特に水漏れで依頼する際は、どのあたりからの水漏れなのか、可能な範囲で確認しておきましょう。
水道料金の減免制度を受けられる場合もある
漏水が原因で水道代が高くなった場合に、自治体によっては『減免制度』を利用できます。特に、破裂箇所がわかりにくい場合は、適用されるケースが多いので、確認してみましょう。
ただし、適用されても100%を負担してもらえるわけではありません。普段の水道料金から、水漏れによって高額になった分を計算します。
減免制度を利用するには、水漏れがあったという証拠書類を、水道局指定工事店に作成してもらう必要があります。まずは、水漏れ修理を依頼しましょう。
以下の記事で、水道管が破裂した場合の対処法や、水漏れの確認方法などをわかりやすく解説しているので、参考にしてください。
凍結による水道管破裂で火災保険の補償があるケース
火災保険の契約に以下があれば、水道管修理の費用が補償されるかもしれません。
- 水濡れ補償
- 水道管凍結修理費用保険
ただし、補償されるには、以下のような条件をクリアする必要があります。
- 水道管破裂の責任が保険契約者にない
- 水漏れで家財に被害がある
集合住宅にお住まいで、水漏れ被害が階下の住宅に及んだ場合の賠償費用が補償される保険もあります。火災保険に入っていなくても、カードなどについている保険で対処できるかもしれないので、確認してください。
火災保険に関することをもっと知りたい方は、以下の記事を参考にしましょう。
水道管凍結で業者に依頼する前に確認すること
水道管の凍結を見つけて業者に依頼する際は、以下の3つの点を確認しておくとスムーズです。
- 水が出ない原因が凍結なのかどうか
- 水漏れの有無
- 凍結している場所・破裂している場所
点検時間が短くなり、すぐに作業に入ってもらえます。
水が出ない原因が凍結なのかどうか
蛇口をひねって水を出そうとしても出ない場合、すぐに水道管が凍結したと思って業者を呼ぶ前に、水が出ない原因が他にないか確認しましょう。
- 蛇口・水道管の劣化
- 元栓を閉めている
- 断水・停電
- 蛇口のつまり
例えば、断水だったというケース。天候不良で断水になってしまうことがあり、断水すれば待つしかありません。水道局の公式サイトなどで、断水情報はないか確認してみましょう。
また、マンションでは主に電動式ポンプを使用しており、停電すると水が使えなくなります。
水漏れの有無
水道修理業者に依頼する前に、水漏れの有無を確認しておくと、依頼がスムーズです。もちろん、凍結した箇所が解凍したあとで、水漏れが見つかる場合もあります。
水漏れしているかどうかは、水道メーターのパイロットで確認します。手順は以下のとおりです。
- 住宅内の蛇口を全て閉める
- 水道メーターのパイロットが動いてないか確認する
食洗機や洗濯機など、水を使っていないことを確認してください。住宅内で水を使っていないのに、パイロットが動いていたら、水漏れしていると考えられます。
凍結している場所・破裂している場所
凍結している箇所や破裂して水漏れしている箇所がわかれば、水道管の修理がスムーズです。
- 普段は乾いている敷地内の地面に水溜りがある
- 壁にシミが突然できた
- 水道メーターボックスの周辺が濡れている
- 剥き出しの水道管の周辺が濡れている
住宅内の全蛇口から、水は出るがお湯が出ない場合は、給湯器が凍結している可能性があります。給湯器の凍結以外にも、同様のことが起こるので、以下の記事を参考にして原因を見つけましょう。
水道管が凍結した際に適切な費用で対応する業者の選び方
水道管の凍結によるトラブル解消費用は、高額になる傾向があるため、信頼できる業者への依頼が必須です。
ぼったくりを防ぐためにも、以下のポイントを押さえて水道修理業者を選びましょう。
- 水道局指定工事店か確認する
- すぐに来てくれるか確認する
- 相見積もりをする
順に説明していきます。
水道局指定工事店か確認する
水道管のトラブルは、水道局指定工事店以外の業者は対応できません。水道管は公共の水道管に接続しているため、個人の水道管でも正しく修理する必要があるためです。
各自治体の公式サイトに、指定業者のリストが掲載されています。また、各水道修理業者の公式サイトにも指定番号等が記載されているので、確認してください。
水道局指定工事店は、各自治体で指定されています。国家試験の有資格者が在籍して、必要な器具類を完備していることが必須条件です。
以下の記事で、水道局指定工事店と非指定業者の違いを説明しています。
すぐに来てくれるか確認する
電話での問い合わせで、当日すぐに来てくれるかきいてみましょう。できれば何時ごろに来るか、明確に答えてくれる業者がおすすめです。
水が使えなくて不便なだけではなく、水道管の凍結トラブルは、軽微なうちにすぐに対応した方が修理料金が安くなります。即日対応可能な業者を選びましょう。
なお、『クリーンライフ』は24時間年中無休で対応し、最短30分で駆けつけます。
相見積もりをする
どんなに「格安にします」と言われても、相見積もりをしてもらうことが大切です。
相見積もりをすると、適正価格がわかります。水道修理の料金は、状況や設備の状態によっても異なるため、自宅の修理料金の適正価格を知るには、相見積もりがおすすめです。
見積書を比較すると、本当に必要な作業かどうかわかります。相見積もりでは、以下の点を比較してください。
- 料金
- アフターサービスがあるか
- スタッフの説明の仕方などの対応
特に破裂で水道管を交換する場合は、高額になるのでじっくり選びましょう。
水道管が凍結して破裂した場合の連絡先
水道管が破裂して交換が必要な場合に、まずどこに連絡すべきなのかを、以下の住宅の種類ごとに説明します。
- 戸建て
- 集合住宅
- 賃貸住宅
順番に説明するので、ご自宅のケースを参考にしてください。
戸建ての場合は水道メーターの位置で異なる
戸建ての場合は、水道メーターの位置を確認します。水道メーターは元栓と一緒に、敷地内のメーターボックス内に設置されています。
- 水道メーターより道路寄り
- 水道メーターより住宅寄り
水道メーターの場所は以下の元栓の記事で説明しているので、参考にしてください。
水道メーターより道路寄りなら水道局
水道メーターより道路寄りであれば、敷地内であっても水道局が修理します。水漏れを見つけたら、すぐに水道局に連絡してください。修理料金が不要の場合がほとんどです。
連絡先の名称は「水道局お客様センター」など自治体によって異なります。
水道メーターより住宅寄りなら住民
水道メーターより住宅寄りの場所からの水漏れは、住宅にお住まいの方に修理義務があります。ご自分で水道局指定工事店に連絡して、修理をしてもらいましょう。
集合住宅は専有部分か共有部分かで異なる
マンションなど集合住宅の場合は、専有部分はマンション所有者が水道局指定工事店に修理を依頼し、修理代を支払います。
一方、共有部は、管理会社の管理エリアです。では、どこが共有部分になるのかを説明します。
メーターボックスは「パイプスペース」とも呼ばれており、基本的にマンションの共用部分です。
メーターから住宅側につながる配管は、住宅所有者の専有部分、メーターから外側に繋がる配管は共有部分です。
賃貸住宅の場合はまず管理者へ連絡
賃貸住宅にお住まいの場合、まずは管理者である大家さんか管理会社に連絡してください。賃貸住宅の所有者が管理を委託している場合は、管理会社に連絡しましょう。
凍結予防の不備による不具合は、入居者の責任です。しかし、場合によっては大家さんが修理費用を負担してくれるケースもあるので、必ず管理者に連絡しましょう。管理者が解凍作業のアドバイスをしてくれるかもしれません。
勝手に自分で修理業者に依頼すると、トラブルの原因です。料金をあとで請求しても支払ってもらえません。また、悪徳業者に依頼したために、悪化してさらに支出が増える可能性も。
メンテナンスの契約をしている水道修理業者に依頼しなければならない場合もあります。
水道管凍結で費用をかけずに解凍する方法
凍結した水道管をご自分で解凍すれば、費用がほとんどかかりません。以下のように安全な方法をとれば、大丈夫です。
- 自然解凍されるまで待つ
- 凍結箇所にタオルを巻いて、ぬるま湯をかける
- カイロやドライヤーで温める
ただし、すぐに水を使いたいからと熱湯をかけるのは、絶対にしないでください。蛇口や水道管は温度変化に弱く、急激に温めると破損してしまう可能性があります。
必ず、40℃前後のぬるま湯を使ってください。ドライヤーも熱風ではなく、温風を使いましょう。
解凍する方法や注意点を以下の記事でわかりやすく説明しているので、参考にしてください。
水道管が凍結して安全な方法で解氷したいときは
水道管が凍結した場合の、修理に必要な費用相場をご紹介しました。
水道管の解凍に不安のある方や安全な方法で解氷したいときは、水道修理業者に相談しましょう。解氷後にトラブルがあった際もスムーズです。
私たち『クリーンライフ』でも水道管の凍結や破損の修理に対応しています。全国300以上の自治体で水道局指定工事店に登録されている水道修理業者です。年中無休で対応しているので、お気軽にご相談ください。