寒くなると凍結しやすい、外の水道の凍結防止対策をご紹介します。

 

どういったときに外の水道の凍結防止対策をすべきなのか、気温や条件についてもお伝えします。水道管の設置の仕方にもよりますが、外の水道が凍結すると住宅内の水道管にも影響があるので、対策が必要です。

 

ご紹介する方法はすぐにできる簡単な方法が中心なので、すぐに取り入れられます。保温材の種類についても分かりやすく説明するので、参考にしてください。

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外の水道の凍結防止対策3選

外の水道を凍結防止する方法で、特におすすめの方法は以下の3つです。

  • 保温材を巻く
  • 水道凍結防止ヒーターを使う
  • 水抜きする

それぞれについて、解説していきます。

保温材を巻く

外の水道を凍結防止する方法の中で、最も手軽なのは保温材の利用です。保温材には、以下のようなものがあります。

  • 凍結防止カバー
  • 保温チューブ
  • 保温テープ
  • アルミシート
  • 気泡緩衝材
  • 保温材がなければ、タオル

ホームセンターなどで、さまざまな保温材が販売されています。カバータイプの保温材なら、着脱しやすく、何度も使えるのでおすすめです。ただし、サイズを間違えないように購入しましょう。

保温材の巻き方

保温チューブを設置

取り付けが簡単で扱いやすい保温材は、保温チューブです。特にワンタッチテープ付きなら、簡単に装着でき、ずれてしまう心配もありません。

 

【用意するもの】

  • 配管保護テープ
  • 保温チューブ(ワンタッチテープ付き)

保温チューブには主に、次の2種類があります。

  • 内径26㎜
  • 内径49㎜

寒冷地にお住まいなら、26㎜を巻いた上から、49㎜タイプを巻くとさらに保温できます。

 

保温材の切り方

【手順】

  1. 配管に合わせて、保温チューブをカッターで切る
  2. 配管が曲がっている場合は、カーブの箇所を斜め約45度に切る
  3. 曲がっているところまで巻いて、ワンタッチテープ部分の紙を外して貼り付ける
  4. 曲がったところからさらに巻きつけて、ワンタッチテープで貼り付ける
  5. 曲がった箇所(保温チューブが切れている箇所)のすきまを配管保護テープでカバーする

すきまから水が入らないように、配管保護テープをしっかり巻きつけましょう。

 

以下の記事で、保温材についてさらに詳しく説明しています。

保温材がないならタオルで代用

タオルや毛布を巻きラップなどで包む

保温材の用意がない場合は、タオルや古い毛布の利用がおすすめです。

 

タオルや毛布を使った凍結防止方法は、以下の通りです。

  1. タオルや毛布などを蛇口や水道管に巻き付ける
  2. 巻き付けたタオルが動かないように、ビニールテープやゴム、ロープを巻いて固定する
  3. 大きめのビニール袋を上から被せて、さらにロープやビニールテープで止める

タオルが剥き出しですと、濡れた際に水道管の温度を下げてしまいます。濡れないように、ビニール袋も必ず巻いておきましょう。風でビニール袋が飛ばされないように、しっかり固定しておくことも重要です。

凍結防止用の保温材の種類

保温材には、以下のような種類があります。

  • ポリエチレンチューブ
  • グラスウール
  • シチロールカバー
  • エアロフレックス

厚さや耐熱温度など、さまざまな要因で保温材を選びます。

 

素材の種類だけではなく、厚みも重要なチェックポイントです。例えば、ポリエチレンチューブの場合は、以下の2種類があります。

  • 10㎜
  • 20㎜

関東地方以南なら、10㎜で十分に凍結防止が可能です。地域によって、20㎜が推奨される場合もありますが、巻き付けにくいのが欠点です。

水道凍結防止ヒーターを使う

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コンセントが外の水道の近くにあれば、凍結防止ヒーターを巻くと、寒さが厳しくなっても安心できます。

 

ほとんどの凍結防止ヒーターにはサーモスタットが搭載されており、設定温度まで下がると自動的に通電するシステムです。

 

【取り付け方】

  1. 凍結防止ヒーターを配管に沿って、重ならないように巻きつける
  2. 結束バンドで固定する
  3. サーモスタットを配管に固定する
  4. 保温テープを下から上に向かって巻きつける

保温テープの幅の半分程度が重なるように巻きます。

 

保温材と併用する場合は、凍結防止ヒーターを先に巻き、後から保温材を巻きましょう。保温材の上に凍結防止ヒーターを重ねると、溶ける恐れがあります。

 

ただし、凍結防止ヒーターは電気代がかかります。特に寒い時期は、24時間稼働しているケースも多いです。凍結防止ヒーターの消費電力は、1mあたり13ワットを目安に計算してください。

水抜きする

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水道管内に水がなければ、凍結は起こりません。そのため、使わない外の水道は、水抜きしておくと安心です。

 

外の水道が不凍立水栓なら、水抜き栓を操作して、蛇口を開けて水を出し切るだけで簡単です。

 

【水抜きの手順】

  1. ホースがついていたら外す
  2. 水抜きハンドルを時計回りで、動かなくなるまで回す
    (プッシュ式は押すだけ)
  3. 蛇口を開ける
  4. 水の抜ける音がする
  5. 音が聞こえなくなったら、蛇口を閉める

水抜き機能が付いていない外の水道には、水抜き栓を後付けできます。屋外に出なくても、お部屋の中から遠隔操作できるタイプもあります。

 

長期で留守にする際に、最も効果的な方法は水抜きです。以下の記事で水抜きの方法を詳しく説明しているので、参考にしてください。

外の水道を凍結防止すべき状況

凍結しやすい状況

外の水道が凍結しやすくなる状況は、主に以下の3つです。

  • 気温がマイナス4℃以下になる
  • 氷点下の真冬日が続く
  • 強い風が当たる

以上のような場合は、凍結に気をつけましょう。それぞれについて説明します。

気温がマイナス4℃以下になる

水は0℃で凍りますが、以下の理由から水道管内の水は気温が0℃でも凍結しません。

  • 水道管内にある水は水道管によって守られている
  • 動く水は凍りにくい

マイナス4℃以下になると、水道管の中を流れている水も凍結する可能性があります。

 

マイナス4℃というと九州など温暖な地方に住んでいる方は、関係ないと思いがちです。しかし、2023年1月に熊本でマイナス5.8℃、広島県でマイナス4.2℃、山口県でマイナス4.5℃を記録しているので、油断できません。

 

以下の記事でマイナス4℃以下になると、凍結しやすくなる理由などを詳しく説明しています。参考にしてください。

氷点下の真冬日が続く

マイナス4℃にならなくても、数日間、真冬日が続くと凍結しやすくなります。真冬日とは、最高気温が0℃より低い日のことです。

 

0℃になっても、外の水道がすぐに凍結するわけではありません。しかし、数日間、真冬日が続き、特に北側に位置して日の当たらない場所に水道が設置されていたら、凍結の可能性が高くなります。

強い風が当たる

風が当たると熱を奪うので、注意が必要です。強い風が吹く日は、氷点下にならなくても、凍結防止を心がけてください。風除けになるもので囲んでもよいでしょう。

 

特に濡れた状態で風が当たると、急激に冷えてしまうので、ビニール袋をかけるなどして濡れないようにしてください。

外の水道の凍結防止に失敗するリスク

凍結しやすい外の水道

外の水道は凍結防止対策をしていても、保温材の巻き方が悪かったり、水抜きが不十分だったりすると、凍結してしまいます。

 

外の水道が凍結すると、以下のようなリスクがあります。

  • 水が出なくなる
  • 水道管が破裂する

それぞれについて、説明します。

水が出なくなる

外の水道が凍結すると、水が出なくなります。外の水道管だけなら、問題ないと考える方も多いでしょう。しかし、配管の仕方にもよりますが、外の水道が凍結すると、住宅にも給水されなくなる可能性があります。

 

水が使えなくなると、トイレの水が流せなかったり、お風呂に入れなかったりするので大変です。水やお湯が出なくなったときの対処法を、以下の記事で詳しく説明しています。

水道管が破裂する

水道管内の水が凍結すると、水道管が破裂する可能性があります。水が氷になると、体積が増加するためです。

 

水道管が破裂すると、水道料金が高額になるだけではありません。水道管の引き直しは、とても高額な作業です。仮に外の水道につながる一部分だけの破裂だとしても、数万円の出費が必要です。

 

以下の記事で破裂の原因や対処法、水道代が高くなった場合の減免制度について詳しく説明しています。水道管の破裂でお困りの方は、参考にしてください。

凍結した外の水道の対処法

凍結防止対策をしていても、凍結してしまう可能性があります。万が一、凍結してしまった際の対処法を解説します。

 

凍結してもあわてずに、以下の対処法を試してみてください。

暖かくなりそうなら自然解凍を待つ

最も安全な方法は、自然解凍です。気温が4〜5℃を超える時間が長引けば自然に解凍して、また水が出るようになります。自然解凍は水道管への負担が少なく、水道管が破損するリスクを抑える方法です。

 

蛇口に力を入れなくても動くようになるまで待ちましょう。解凍するまで時間がかかりますが、焦らないことが大切です。

 

焦って蛇口を力づくで動かすと、水道管の破壊や破裂のリスクがあります。絶対に、解凍するまで蛇口をひねらないでください。

温めて解凍する

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凍結した外の水道をすぐに使いたいときは、40〜50℃程度のぬるま湯を利用するのがおすすめです。気温が2℃以上になる時間が少ない場合は、この方法を試してみてください。

 

水道管と蛇口全体にタオルを巻いて、ゆっくりぬるま湯をかけて解凍します。ぬるま湯をかけたあと、冷却するまで巻いたタオルをそのままにしておくと、余熱でさらに解凍が進みます。

 

40〜50℃程度のぬるま湯は、水道水と熱湯を半々で混ぜた状態です。寒い時期は水が0℃近いので、100℃のお湯と半々で50℃程度になります。

 

解凍を確認できるまで、数回繰り返し、お湯をかけてください。解凍を確認したら、濡れている箇所をよく拭き取って乾かしましょう。濡れた状態で放置すると、再度凍結してしまうかもしれません。

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ぬるま湯以外に、ドライヤーや使い捨てカイロの使用もおすすめです。使い捨てカイロをテープなどで固定しておくと、手間が省けます。

 

ただし、いずれの方法も熱すぎるとトラブルの原因になるので、注意しましょう。

破裂していたら元栓を閉める

水道の元栓の閉め方・開け方

凍結すると、水道管が破裂している可能性もあります。破裂して水漏れが始まっていたら、元栓を時計回りで閉めて、水が流れないようにしましょう。

 

放置すると水道代が高額になり、夜間に冷え込むと地面に流れた水が凍ってしまいます。

 

しかし、元栓を閉めても水が止まらない場合は、水道メーターそのものが凍結して破損されている可能性が高いです。凍結して破損した水道メーターのほとんどは、水道局が無料で交換するので、すぐに水道局に連絡しましょう。

 

元栓の閉め方など応急処置をもっと知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

水道修理業者に相談する

凍結してしまったら、水道管のプロである水道修理業者に依頼するのもひとつの方法です。水道修理業者なら以下の方法で、外の水道の凍結を水道管に負担をかけないで解消します。

  • 電気解氷
  • 蒸気解氷

電気解氷は、通電性のある金属の水道管に、蒸気解氷は、通電性のない水道管に利用される方法です。

 

また、凍結によって水道管が破裂したり、破裂の心配があったりすれば、業者に点検を依頼できます。破裂していたら水道料金にも影響するので、元栓を閉めて給水を止め、すぐに水道修理業者に連絡してください。

 

以下の記事で、水道管が凍結したときの対処法をまとめて説明しています。

外の水道が凍結・破裂したときの修理料金

外の水道が凍結・破裂したら、すぐに水道修理業者に相談しましょう。その際に、どのくらいの修理料金が必要になるのかを、説明します。

 

修理内容 相場料金
解凍作業:電気解氷機や高温スチーム機使用 10,000円〜30,000円(凍結した範囲による)
破裂した水道管の補修工事 10,000円〜50,000円
漏水検査 10,000円~30,000円
配管の引き直し工事(戸建て全体) 要見積、概ね35万円~55万円

上記の作業料金以外に、基本料金等が加算される場合もあります。

項目 相場料金
基本料金 3,000円〜5,000円
夜間・早朝の割増料金 0円~10,000円、または作業料金の20〜30%
見積もり 0円〜
出張費 0円〜3,000円

支払い金額は、基本料金+作業料金+部品代(廃棄代)です。見積もりをしてもらって、合計金額を確認してから契約してください。

水道修理業者の選び方

水道管が破裂した場合は、必ず水道局指定工事店に指定されている水道修理業者に相談してください。給水管の工事は、水道局指定工事店のみ可能です。

 

給水管は公共の水道管に繋がっており、いい加減な工事をすると公共の水道管にも影響が出るためです。以下のポイントを押さえて、水道修理業者を選びましょう

  • 水道局指定工事店に指定されている
  • すぐに対処してくれる
  • 口コミで評価が高い
  • アフターサービスが充実している

水道管の補修工事を依頼する際は、どんなに急いでいても3社以上の業者に相見積もりを依頼し、適正価格で運営している業者を選びましょう。

外の水道の凍結防止でお悩みなら

外の水道の凍結防止方法をご紹介しました。外の水道は、暖かい地域でも凍結のリスクがあるので、注意が必要です。外の水道の凍結で、水道管が破裂するかもしれません。

 

もしトラブルがあれば、私たち『クリーンライフ』にご相談ください。300以上の自治体で水道局指定工事店に指定されている業者です。

 

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