水道管や給湯器の凍結防止のための「水抜き」のやり方を説明します。

 

極寒が続くときや、引っ越しや旅行で水道を使用しない日が長期間続く場合は、凍結しないために水抜きをすると安心です。

 

水道管は、凍結すると破裂してしまう可能性があります。破裂した水道管の修理は数十万円にもなる場合があるので、注意が必要です。

 

寒冷地の建物には、水抜き栓(不凍栓)がありますが、ない場合の方法も説明していきます。万が一、凍結した際の対処方法も紹介するので、参考にしてください。

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凍結防止のための水抜きのやり方・注意点

やり方

水道管を中心に、トイレタンクや洗濯機、給湯器等の水抜きのやり方をご紹介します。

 

水抜き栓(不凍栓)の場所を確認し、水抜き栓を操作します。ハンドルやレバーを「水抜き」「止める」と書いている方に回すか、電動式ならボタンを押して水抜きを始めるのが一般的です。

 

水抜き栓で住宅に水が供給できなくなった後で、水道管や水回り機器に残っている水を完全に抜くと、水抜きは完了します。各箇所の水抜きを以下に説明していくので、参考にしてください。

キッチン・洗面所・浴室等の水道管の水抜き

まずは、基本的な蛇口のある場所の水抜き方法を紹介します。

  1. 水抜き栓を閉める
  2. 蛇口をひねって、水を出し切る(出し切るまで約5~10分)
  3. 蛇口下に設置された水抜き用ネジを開けて、水を出し切る
  4. 水が抜けきったら蛇口を閉める

キッチン・洗面所・浴室の蛇口に付いている水抜き用のネジは、蛇口の下部にあることが多いです。蛇口の下部にある場合は、ネジをマイナスドライバーで開閉できます。

 

蛇口の根元に水抜き用のネジが見つからない場合は、シンク(ボウル)下に設置されている物入れの扉を開けると、止水栓のハンドルがあるはずです。こちらは、手でハンドルを反時計回りで開きます。

 

止水栓の下に水を受けるバケツか鍋等を置いて、止水栓を開けましょう。お湯と水の2つが並んでいるので、2つとも同時に開けてください。

シャワー付き蛇口はシャワーも忘れずに

洗面台や浴室、キッチンの水栓でシャワーがついている場合は、シャワーホースとシャワーヘッドの水抜きも忘れないようにしましょう。シャワーヘッドを外し、ホースの中の水を出し切ります。

 

シャワーの付け根に、シャワー用水抜きネジがあるので、取り外して水抜きします。ホースとシャワーヘッド、それぞれから水を出し切り、設定をシャワー・蛇口に切り替えて確認してください。

トイレ

トイレタンクの水を空にします。水抜き栓を閉めている状態で、水が流れなくなるまでレバーを操作してタンク内の水を流してください。

 

便器内には「封水」と呼ばれる水がたまっています。封水は、下水の臭いが上昇しないための水です。普段、水を流している状態なら凍ることはありません。

 

しかし、留守にしてそのままにしていると、凍ることがあります。封水が凍ると、膨張して便器が割れることがあるので、凍らないように不凍液を入れておくと安心です。

ウォシュレットの水抜き

まず、ウォシュレットの水抜き栓を確認します。

 

多くの機種で水抜き栓は、トイレタンク下や、給水管と本体を接続している部分にあります。しかし、メーカーや型番によって異なるので、取扱説明書での確認が必要です。

 

トイレタンクの水を出し切ってから、止水栓が閉まっている状態で作業を始めます。不凍液を入れる前に、始めましょう。

  1. コンセントを抜く
  2. ウォシュレット本体を外す
  3. 水抜きレバーを引いて、水を抜く
    (3分程度かかります。水を受けるバケツを用意しておきましょう)
  4. 水抜きレバーを元に戻す
  5. ウォシュレットを取り付ける

ウォシュレットの水抜きをした後で、不凍液を便器に注いで完了です。

洗濯機

洗濯機の水抜きは、引っ越しの際にも必要なので覚えておきましょう。洗濯機の蛇口から落ちる水を受けるために、バケツなどを用意しておくと安心です。

 

洗濯機の水抜きのやり方は、以下の通りです。

  1. 蛇口を閉める
  2. 洗濯機を10秒間だけ運転する
    (給水ホースに残った水が洗濯槽に入る)
  3. 蛇口から、給水ホースを外す
    (給水ホースの外し方は取扱説明書を確認)
  4. 脱水を1分ほどして、洗濯機本体の水を抜く
  5. 排水ホースの水を抜く
  6. 排水ホースを外す
  7. 蛇口のホース接続の金具部分、またはストッパー部分を軽く指で押して水抜きを完了させる

水抜きをする際のコースの選び方は、取扱説明書を確認してください。例えば、日立の場合は「槽洗浄コース」です。

 

屋外に設置されている洗濯機は、特に凍結の可能性があるので注意が必要です。

給湯器・電気温水器

給湯器や電気温水器のように、内部に水がある機器類は凍結することがあります。凍結するとお湯が利用できなくなるだけではなく、配管が破損する可能性があるので注意が必要です。

 

寒冷地だけではなく、普段はあまり寒くならない温暖地域でも、寒波が近づいたら水抜きをしておくと安心です。特に、屋外に機器類を設置している場合は、忘れずに水抜きをしましょう。

ガス給湯器

近年の給湯器には凍結防止機能が付いているものも多いため、凍結することはあまりありません。しかし、長期で出かけるときは電源を切ることが多いので、水抜きによる凍結防止がおすすめです。

 

ガス給湯器の水抜きのやり方は、以下の通りです。

  1. 電源プラグを差し込んだままで、運転スイッチを切る
  2. ガスの元栓と給湯器の止水栓を閉める
  3. キッチンや浴室、洗面台などのお湯が出る箇所の蛇口を全開にする
  4. 給湯水抜き栓を全開にして、給湯器内の水を抜く
  5. 水抜き完了後、電源プラグを抜く

ガスの元栓や給湯器の止水栓は、給湯器本体の下部に設置されています。説明書を確認して、確実に閉めてから作業を始めましょう。

電気温水器

電気温水器本体の水が凍ることは、稀です。しかし、給水管など配管が凍ってしまうことがあるため、氷点下になったときは水抜きをしておくと安心です。

  1. 給水元栓を閉める
  2. コンセントを差し込んだまま、リモコンで運転スイッチを「切」にする
  3. お風呂、キッチン、洗面所などの水栓を全開にする
  4. コンセントを抜く

万が一凍結したときは、電源を抜いて漏電を防ぎましょう。

 屋外の水栓

寒冷地の屋外水栓には、水抜き栓が設置されていることがほとんどです。水抜き栓には、主に次の3種類があります。

  • ハンドルタイプ
  • 90度回転タイプ
  • ワンプッシュタイプ

回すタイプなら右回りに回す、プッシュタイプは押すだけで、水抜きができます。

  1. 水抜き栓を操作する
  2. ホースが付いていたら、外す
  3. 蛇口を開ける
  4. 水の抜ける音が止んだら、蛇口を閉める

水抜き栓が付いていない場合は、タオルや保温剤で巻いて凍結を防ぎましょう。

水抜き完了の確認方法

水抜きがきちんとされているかの確認方法を紹介します。

 

水抜きをしたのに「凍った!」という事例があります。これは、水抜きをしたつもりなのに、水が残っていたためです。水がなければ凍ることはないので、水抜きが間違いなくされているかどうかを確認しましょう。

 

水抜きが完全にできたかどうかの確認には、短めのホースを用意してください。手順は以下の通りです。

  1. 水栓や給湯器の水抜きネジを外して、ホースを設置する
  2. ホースに口を添えて、空気を吹き込む

水抜きが完全であれば、異音が聴こえません。もしボコボコという音が聞こえたら、再度水抜きをしてください。

凍結防止のための水抜き栓の場所・種類

「水抜き栓が見つからない」とお困りの方に、水抜き栓のある場所と水抜き栓の種類をご紹介します。

 

引っ越して初めての冬の場合、水抜き栓がどこにあるのかわからない場合があります。住宅によって種類も設置場所も異なるためです。前もって不動産会社や管理会社に教えてもらっておくと、安心です。

戸建て

水抜き栓はキッチンや洗濯機の設置箇所といった場所にあることが多いですが、トイレ内やリビングにある場合もあります。水抜き栓の数も以下のように、住宅によります。

  • 1つの水抜き栓で、住宅全体の水抜きに対応する栓がある
  • 各水まわり箇所に独立した水抜き栓がある

また、種類もさまざまで、電動式や手動式でハンドル、レバー、マイナスドライバーで開閉するタイプなどがあります。

マンション

マンションでは、凍結防止に次のような対策をしているケースがあるので、凍結の心配は戸建てより低いと考えられます。

  • パイプスペース内の水道配管に凍結防止用ヒーターが設置してある
  • 水道管に保温材が巻かれている

さらに水抜きをすると安心です。マンションの水抜き栓はほとんどの場合、玄関ドア横のメーターを保管するパイプスペースに設置されています。

 

マンションによっては、水抜きに管理会社や管理組合の許可がいるため、確認が必要です。

アパート

アパートの建物は、マンションと比較すると凍結しやすいので、どのような対応をすべきか大家さんや管理会社に確認しておくと安心です。

 

水抜き栓は、アパートの築年数や建築の種類にもよりますが、最近では多くのアパートで電動水抜き栓を室内に設置して入居者の便宜を図っています。

 

電動水抜き栓は、パネルスイッチが壁に設置されています。水抜きのボタンを押すだけの簡易設計ですが、使用前に使い方を確認しておきましょう。

水抜き栓(不凍栓)がない場合の水道管の水抜きのやり方

寒冷地以外でも、寒波が押し寄せてきて水道管の凍結が心配になるときがあります。しかし、寒冷地以外では、水抜き栓がない住宅がほとんどです。

 

「水抜栓」は、水道の「元栓」のように水を止めるだけではなく、水道管に残った水を凍結しない深さの地中に流す役割を担っています。そのため、元栓を閉めて屋内の水道管から水を抜くことは可能ですが、完全に水抜きをすることはできません。

 

温暖な地域にお住まいで、寒波が近づいて心配な方は以下のような方法で凍結を防止しましょう。

  • 水道管に保温テープやタオルを巻き付けて保温する
  • 蛇口の水をちょろちょろと流し続ける
  • メーターボックスを新聞紙や保温材などで温度が下がらないようにする

福岡にお住まいの方は、以下の記事を参考にしてください。

水抜きの解除方法

蛇口

長期外出から帰宅したときなど、水を再度使いたい場合には通水する必要があります。突然に通水すると、勢いよく水があちらこちらで飛んで大変なので、蛇口が閉まっているか確認が必要です。

  1. 水抜き栓のハンドルを通水方向に回す(「出る」「通水」と記載されている方向)
  2. 蛇口を1ヶ所ずつ開けて、通水する

水道管内に空気が残っており、通水するとゴボゴボと音がします。しばらくすると音がしなくなるので、心配はありません。

給湯器の水抜き解除方法

給湯器の水抜き解除は、各箇所の通水が終わってから以下の手順に沿って行います。

  1. 住宅内の水栓が全て閉まっているか確認する
  2. 給湯水抜き栓を閉める
  3. 給湯器の止水栓を全開にする
  4. 蛇口を一つ(どれでもいい)開けて通水していることを確認
  5. 給湯器の電源コードをコンセントに入れる
  6. 給湯器のガス栓を開く
  7. 給湯器のスイッチをONにする
  8. 蛇口からお湯が出るか確認する

メーカーや型番によっても異なるので、必ず取扱説明書を確認してください。

通水時の注意点

通水方法はお住まいのエリアで、少し異なります。必ず、通水方法を管理会社や大家さん、管轄の水道局等に確認しておきましょう。

 

また、水抜きして通水すると圧力が加わって、水道管内のサビが取れて蛇口を詰まらせてしまうことがあります。吐水口についたフィルター付きキャップを外して、洗ってください。

 

それでも水が出にくくなっている場合は、水道修理業者に相談しましょう。

凍結防止で水抜きすべきケース

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マイナス4度以下になると、水道管などが凍結する可能性が高まるので、凍結防止が必要です。

 

マイナス4度にならなくても、以下の2つ以上の条件が重なると凍結しやすいので、注意が必要です。

  • 0度前後かつ強風
  • 水道管が屋外でむき出しになっている
  • 水道管や給湯器が日陰に設置してある
  • 標高が高い場所に住宅がある
  • 自宅を3日以上空ける
  • 積雪

剥き出しの水道管などは水抜きだけではなく、保温材などの使用もあわせてご検討ください。

水抜きをしても凍結した際の対処方法

凍結してしまったときは、以下のような方法で解凍します。

  • 自然に解凍されるのを待つ
  • 水道管を温める

凍結した際に、以下の行為はNGです。配管や水栓を壊してしまうこともあるので、絶対にしないでください。

  • 蛇口の強制開閉
  • 急激な温度変化を与える暖房器具の利用
  • 水道管に熱湯をかける

解凍するために水道管を温める際、熱湯など極端に熱いものを利用しないことが大切です。

 

水道管に問題があるかもしれないと感じたら、すぐに水道修理業者に相談してください。

水道管の凍結でお困りなら

凍結防止のための水抜き方法を解説しました。水抜きをしていれば、凍結することはないはずです。しかし、うっかり水抜きを忘れてしまったり、水がわずかに残っていて凍ってしまうこともあります。

 

「水道管が破裂したかもしれない」と心配な方は、『クリーンライフ』にご相談ください。クリーンライフは全国で300以上の市区町村で水道局指定工事店に指定されています。水道管等でトラブルがある場合も、安心してお任せください。

 

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