この記事では、給水管の種類について徹底解説します。

 

給水管といってもさまざまな種類があり、それぞれ特徴があります。場所に合った給水管選びをするため、種類・特徴を把握しておきましょう。

 

記事後半では、給水管を選ぶポイントについても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。

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給水管の種類

 

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給水管というと、金属製の固い物体をイメージする方が多いのではないでしょうか。あながち間違いではありませんが、最近の建物の施工では、樹脂製のものを採用するのが定番化されています。

 

ここでは以下の主な給水管の種類について、それぞれの特徴とあわせて解説していきます。

本来、給水管工事は業者に依頼するものですが、自宅の給水管に用いられている素材などを押さえておけば、いざというときにも安心です。

 

一つずつ見ていきましょう。

鉄管(鋼管)・鉛管

日本の家庭に水道が普及し始めた頃に、主に使われていたのが鉄管(鋼管)・鉛管です。金属特有の性質として、丈夫で耐久性に優れている点が長所とされてきました。

 

しかし、内部の錆びによって小さな穴があいたり、蛇口から出る水が赤くなったりと、さまざまなトラブルが発生。また、加工のしにくさといったデメリットも確認されるようになったため、近年はあまり使用されなくなりました。

 

鉛も鉄に並ぶ定番の素材でしたが、水漏れトラブルの多さや飲料水に鉛が溶け出す危険性が懸念されるようになり、最近では樹脂製などの他の素材に乗り換えるケースが増えています。

 

居住地域によっては、鉛管の交換に補助金制度を設けている自治体もあります。

 

よく使われている場所

  • 築年数の古い建物

ステンレス鋼管

錆びにくく、鉄のような強度もあわせ持つ、ステンレス鋼管。衛生的で飲料水などが赤く染まる危険がないうえ、再利用が可能というサステナブルな素材としても注目されています。

 

他の素材と比べて値段が跳ね上がってしまう点は気になりますが、元々の耐久性の高さゆえにメンテナンスはほぼ不要。長期的な目で見た際に修理費用の軽減も期待でき、ランニングコストに優れた素材といえるでしょう。

 

近年はゴムシール材を活用するなどの工夫により、初期費用が抑えられている傾向にあるため、今後ますます需要が高まると予想されます。

 

よく使われている場所

  • 高級住宅
  • 大規模建築物

銅管

銅管は名前から想像できる通り、銅を素材とする給水管のことです。鉄や樹脂製よりも耐熱性に優れていることから、給湯管に使われることが多く、地域によっては給水管などにも使用されています。

 

表面を覆う保護膜の効果により、マイナス50度ほどの環境にも耐える耐食性を備えているのも魅力です。しかし、腐食の可能性が全くないわけではありません。

 

局部腐食で空いてしまった「ピンホール」と呼ばれる小さな穴から水漏れしてしまうリスクがあり、その際は修理・交換などの工事が必要です。

 

また、パイプと継手の接続作業で「はんだ付け」をする必要があり、修理などの際に手間がかかるのもデメリットに挙げられます。

 

よく使われている場所

  • 給湯管

VP管

金属製の給水管よりもメリットが多いとされ、注目され始めたのがVP管。プラスチック樹脂をメイン素材としてつくられたもので、錆びにくさと水漏れの心配がないのが特徴です。また、加工しやすいというメリットもあります。

 

一方で衝撃に弱いという性質をあわせ持っており、修理などの施工中に破損してしまう可能性があります。低温下ほどトラブルが発生しやすくなるため、寒冷地にはあまり向いていません。

 

よく使われている場所

  • 給湯管
  • 上下水道埋設管
  • 建築給水管
  • 集合住宅の排水管・通気管

HIVP管・HI管

HIVP管・HI管とは、VP管の素材に手を加え、耐衝撃性を大幅にグレードアップしたものです。聞き慣れない方が多いかもしれませんが、給水管ではメジャーな部類に入ります。

 

通常の塩化ビニルは透明ですが、強化剤として加えている耐衝撃性改良剤によって、紺色に変化しています。VP管同様に錆びにくく、水漏れしにくいのが特徴です。

 

衝撃に強くなりましたが、急な温度変化には弱く、冬季に水漏れや給水管破裂といったトラブルが起きる可能性があります。

 

紫外線や高温にも弱いため、給湯管の素材には不向きです。しかし、加工のしやすさゆえに修理などの工事費用を安く抑えられるメリットもあり、一般家庭では重宝されています。

 

よく使われている場所

  • 給湯管以外の給水管
  • 寒冷地以外の場所

ポリ管

ポリ管ことポリエチレン管も、メジャーな給水管の種類です。取り外しや取り付けが非常に楽な点で、人気を集めています。

 

多くの給水管工事では、接着剤や工具を用いる接続の工程を踏む必要がありますが、ポリ管は手ではめ込むだけの作業で繋げられます。

 

耐熱性と耐震性に優れ、さらに化学物質に強いのも特徴の一つです。ただ、日光には弱く、紫外線の影響でピンホールが開いた場合は、取り外しや取り付けが必要です。

 

他の素材に比べて多少値段が高いことから、用途に応じてHIVP管と使い分けている家庭が多く見られます。

 

よく使われている場所

  • 給湯管
  • 寒冷地

HTVP管(HT管)

HTVP管(HT管)は耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管の略称で、ポリ管やVP管の次の世代といわれている給水管です。耐久性・耐熱性が高いため、寒冷地でも使用されます。

 

配管内部の保温性にも優れているため、給湯管や温泉の給水管にも使用されています。ただ、機能性が高い分、コストがかかるのはデメリットです。

 

よく使われている場所

  • 給湯管
  • 温泉の給水管
  • 寒冷地

ライニング鋼管

ライニング鋼管は、亜鉛メッキ鋼管の内部に、硬質塩化ビニルやポリエチレンをライニング(表面処理)したものです。

 

耐久性と耐食性に優れているほか、取り付けもねじ接合で簡単。メリットの多さとは裏腹に、値段が比較的安いのも魅力です。

 

よく使われている場所

  • 上下水道
  • 工業用配管
  • ビルの給排水管

エルメックス管

比較的新しいエルメックス管は、まだ給水管に使用されている例が多くありませんが、注目を集めています。最大の特徴は、耐熱性と耐久性が圧倒的に優れている点です。

 

マイナス75〜95℃ほどまでの幅広い温度下で使えるだけでなく、凍結時も破損のリスクが少ないのが特徴です。塩素水への耐久性を備えているほか、内部の酸化のしにくさもあり、水質を維持できます。

 

接続には電気の力を用いた「電気融着工法」を採用。これは専用の電気融着器を使う特殊な工法で、一般的な接続作業よりも簡単なうえ、水漏れしにくい配管が可能な点で話題を集めています。

 

よく使われている場所

  • 給湯管
  • 寒冷地

給水管を選ぶポイント

専門業者の選び方 3つのチェックポイント

給水管にはさまざまな種類があるため、以下のポイントを意識して適したものを選びましょう。

それぞれ詳しく見ていきます。

耐久性

耐久性は、「外部からの衝撃や経年劣化にどのくらい耐えられるか」を示す性能のことです。耐久性が高いほど、衝撃に強かったり長く使えたりします。

 

通常、給水管は一度設置したら数十年単位で長く使用されるため、耐久性が高いに越したことはありません。

 

ただ、耐久性が高い給水管ほどコストがかかるのが一般的です。そのため、必要な耐久性を確保しつつ、コストと天秤にかけて判断しましょう。

耐熱性・耐冷性

耐熱性は、「どのくらい高温でも劣化せずに機能を維持できるか」を示す性能のことです。耐熱性が高い給水管は、高温のお湯を流しても大丈夫なので、給湯管によく使われます。

 

耐冷性は耐熱性の逆で、耐冷性に優れている給水管は低温でも機能を維持できるため、寒冷地で重宝されます。

 

耐久性と同様に機能が優れている分、コストはかかるため、給湯管のみ耐熱性が高い給水管を使用するような選び方がオススメです。

耐食性

耐食性とは、「サビや化学変化による劣化にどのくらい耐えられるか」を示す性能のことです。給水管には常に水が流れているため、サビや化学変化が発生しやすい環境です。

 

サビや化学変化は水に悪影響を与えるため、給水管を選ぶ際には重要なポイントといえます。水の安全性を確保するためには、多少コストがかかっても耐食性が優れている給水管を選ぶほうがいいでしょう。

初期費用

給水管にかかる初期費用は、主に購入費用と工事費用です。給水管の購入費用は種類によって変わり、工事費用は依頼する業者や設置する場所の状況によって変わります。

 

初期費用をなるべく抑えたい場合には、場所によって適切な給水管を設置したり、相見積もりをとって依頼する業者を選んだりしましょう。

ランニングコスト

給水管にかかるランニングコストとしては、以下のようなものがあります。

  • 点検費用
  • 清掃費用
  • 交換・更生費用

給水管は一度設置したら、経年劣化や破損が起きていないかメンテナンスが必要です。経年劣化や破損が見つかれば、交換・更生する必要があります。

 

交換・更生には多額の費用がかかるため、寿命・耐久性が長い給水管を選べば、ランニングコストを抑えられます。

施工のしやすさ

給水管の施工のしやすさは、設置時に大きく影響します。給水管が軽かったり接続方法が簡単だったりすると、早く効率的に工事が進むでしょう。

 

その逆だと、工事期間が延び、時間も費用も掛かります。給水管を選ぶ際は、設置までの期間も考慮して選びましょう。

給水管の種類別の交換時期に悩んだら『クリーンライフ』に相談

給水管にはさまざまな種類があり、安い、温度変化に強いなど、異なる特徴があります。場所ごとに適切な給水管を選ぶためにも、種類を把握しておきましょう。

 

給水管を設置・交換するには、専門業者による工事が必要です。どの給水管がいいかアドバイスもくれるため、給水管の交換で悩んだらプロに相談しましょう。

 

私たち『クリーンライフ』でも給水管の交換・修理を受け付けています。多くの地域で水道局指定工事店に指定されており、24時間365日お問い合わせ可能です。給水管の交換時期にお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。