排水管をご自分で簡単に洗浄する方法を解説します。

 

基本的に家にあるもので、すぐにできる洗浄方法を紹介するので、ぜひ試してみてください。悪臭やつまりなどの不具合も、洗浄によって解決できる可能性があります。

 

あわせて、排水管を洗浄する理想的な頻度や、洗浄の回数を抑える方法もお伝えしていきます。

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排水管の洗浄方法6選

キッチンの排水口

まずは、以下のような道具や薬剤を使って、自分で排水管を洗浄する方法を説明します。

  • お湯
  • ペットボトル
  • 液体パイプクリーナー
  • 重曹とクエン酸
  • ラバーカップ
  • ワイヤーブラシ

手に入りやすいもの、すでに自宅にあるものを使って、排水管を洗浄していきましょう。具体的な洗浄方法を説明します。

お湯を溜めて一気に抜く

お湯の水圧を利用した、排水管の洗浄方法です。お湯の温度で、油や皮脂のつまりも落としやすくなります。

 

【用意するもの】

  • 排水口を塞ぐためのタオル、またはポリ袋
  • 40~50℃くらいのぬるま湯

沸騰しているお湯に、お湯より少し多めに水を入れると、だいたい50℃です。手を入れて、ちょっと熱いなと感じ、10秒以上はそのまま我慢できる程度です。

 

【お湯を使った排水管の洗浄方法】

  1. 排水口のフタや目皿、トラップなど、外せるものは全部外す
  2. タオル、またはポリ袋で排水口をしっかり塞ぐ
  3. ぬるま湯をシンクやボウルに半分程度までためる
  4. タオル(ポリ袋)を引き抜いて、一気に水を流す

タオルで排水口をしっかり塞いで、漏れていない状態にすることが重要です。

ペットボトルで空気を送る

ペットボトルで排水管のつまり解消

ペットボトルを使い、排水管を洗浄する方法もあります。

 

【用意するもの】

  • 空のペットボトル

排水口をふさぐ太さのペットボトルを用意します。1.5~2Lほどの大きめのサイズが空気を送り込みやすいため、おすすめです。

 

【ペットボトルを使った排水管の洗浄方法】

  1. フタや目皿などを外した排水口にペットボトルを差し込む
  2. ペットボトルを両手で押し潰して、排水口に空気を送る
  3. 数回繰り返して空気を送り込んだあと、ペットボトルを抜き取る
  4. 水を少しずつ流してみる

水が流れたら完了です。詰まっているようなら、再度ペットボトルを差し込んで、繰り返しましょう。

パイプクリーナーを注ぐ

市販の液体パイプクリーナーを注いで、排水管を洗浄する方法です。

 

液体パイプクリーナーは、1本1,000円前後でホームセンターやドラッグストア、通販サイトで購入できます。パイプクリーナーの説明書を確認し、決められた用法・容量で使いましょう。

 

【液体パイプクリーナーを使った排水管の洗浄方法】

  1. 目皿など取り外せるものを取り外す
  2. 液体パイプクリーナーを排水管の壁面に沿わせるように注ぐ
  3. 説明書で指定された時間、放置する
  4. 待っている間に目皿等を古い歯ブラシで洗浄する
  5. 指定された時間が過ぎたら、排水口に50℃前後のお湯を流す

放置時間は、説明書通りにしてください。放置しすぎると取り除いた汚れが溜まり、詰まってしまう恐れがあります。

重曹やクエン酸をかける

重曹とクエン酸で排水管のつまり解消

体にも環境にもやさしいクエン酸と重曹を使う方法です。重曹やクエン酸はスーパー、ドラッグストア、100均などで購入できます。重曹1kgは300円〜、クエン酸1kgは800円〜程度です。

 

【用意するもの】

  • 重曹:半カップ(100ml)
  • クエン酸水:クエン酸大さじ2杯をカップ1(200ml)のお湯に溶かす

 

【重曹とクエン酸を使った排水管の洗浄方法】

  1. 重曹を排水口全体に均等にふりかける
  2. クエン酸水を重曹の上から流す
  3. 発泡し始めたら、約1時間放置する
  4. お湯(50℃程度)をたっぷり注ぐ

 

以下の記事で、重曹とクエン酸を使ったトイレつまり解消方法をわかりやすく説明しています。トイレの排水管が詰まったときは、参考にしてみてください。

ラバーカップを使う

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すっぽんとも呼ばれる、ラバーカップで排水管を洗浄する方法です。

 

ラバーカップは、500円〜1,000円前後でホームセンター等で販売しています。排水口のサイズに合わせて用意しましょう。

 

排水口のフタや目皿を取り除いて、排水管内が見える状態にして作業を始めます。

 

【ラバーカップを使った排水管の洗浄方法】

  1. 排水口にラバーカップのワンを密着させる
  2. ワンが隠れる程度の水位にする
  3. ラバーカップをゆっくり押し込み、勢いよく引き抜く
  4. つまりが解消できた感触があったら、水を流す

 

洗面所のボウルは、「オーバーフロー口」という蛇口下にある穴を塞ぐなど、別の箇所と少し方法が異なります。以下の記事を参考にしてください。

ワイヤーブラシを使う

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ワイヤーブラシは、長いワイヤーの先にブラシが付いて、排水管内の汚れをこすり落とすアイテムです。

 

家庭用はワイヤーの長さが1m〜10m程度のタイプが、ホームセンターや通販で約700円〜2,000円で購入できます。100均でも1m以下のものが売られており、初めて試す際におすすめです。

 

【ワイヤーブラシを使った排水管の洗浄方法】

  1. 排水口の目皿等を取り外す
  2. ワイヤーブラシのブラシ部分から、排水口に挿入する
  3. ワイヤーブラシが動かなくなったら、こすり洗いする
  4. 水を流す

キッチンなどの塩ビ製の排水パイプは、ワイヤーブラシで破損の恐れがあるので、注意が必要です。また、奥に入れ過ぎてワイヤーが折れると、つまりの原因になります。

排水管を洗浄する頻度

スプレーボトルとスポンジ

排水管は定期的に掃除すると、汚れが蓄積しにくくなります。

 

どのくらいの頻度で排水管を洗浄すべきなのか、水回り箇所ごとに目安の頻度を表にしたので、参考にしてください。

水回り箇所 頻度
キッチン 週2回
お風呂・洗面所 週1回
洗濯機 年1回

キッチンは、料理を作る頻度や油を使う料理を作るかどうかなどで異なります。「料理を作るのは週末だけ」というご家庭もあるでしょう。ご家庭の事情に合わせて、排水管を洗浄してください。

集合住宅は年1回の洗浄を頼んでいるケースがある

集合住宅は、管理会社・大家さんが業者に排水管洗浄を年に1回程度の頻度で頼んでいるケースが多い傾向です。その際、汚水桝などのメンテナンスも行うので、トラブルが起きる可能性は比較的抑えられています。

 

マンションなど集合住宅の高圧洗浄は、1棟単位で実施するため、一室あたりの費用が抑えられます。集合住宅の規模によりますが、一室あたり3,000円〜5,000円ほどです。

 

費用はマンションの共益金から支払われるため、高圧洗浄時の支出はありません。マンションの高圧洗浄の流れなどは、以下の記事を参考にしてください。

 

戸建ては年3回を目安に洗浄がおすすめ

3年に1回は排水管洗浄

戸建ては集合住宅とは異なり、自分で排水管を洗浄する必要があります。そのため、うっかりして数年の間放置したために、急に重度のつまりが起きてしまうケースも。

 

新築住宅でも、築5年くらいから3~5年に1度の頻度で高圧洗浄を依頼しましょう。中古住宅の場合は、住みはじめに水道修理業者にメンテナンス・点検を依頼しておくと、安心です。

 

以下の記事で、戸建て住宅の高圧洗浄について解説しています。費用を抑える方法もお伝えしているので、参考にしてください。

排水管の洗浄を業者に頼むケース

水道修理業者

以下のような症状が気になったら、排水管の高圧洗浄を依頼しましょう。

  • 流れが悪い
  • 水回りを掃除しても臭い
  • ゴボゴボと異音が気になる
  • 高圧洗浄を5年以上していない

放置していると、悪臭がさらにひどくなり、本格的に詰まってしまいます。害虫が発生するなど、衛生面でも問題が生じるので、少しでも気になる症状があれば対処しておくと安心です。

排水管の洗浄作業の流れ

排水管の洗浄作業の流れは、概ね以下のとおりです。

  1. 水回り箇所それぞれの状態を確認する
  2. 高圧洗浄機のノズルを各排水口に挿入して洗浄する
  3. 汚水桝を確認する
  4. 汚水桝・公共枡とつながる排水管を外から洗浄する

悪臭やつまりなど何かトラブルが発生していれば、根本的な原因を特定してから作業を始めます。

 

以下の記事で、高圧洗浄作業の内容や流れをわかりやすく説明しているので、参考にしてください。

集合住宅の排水管の洗浄作業の流れ

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集合住宅の排水管の高圧洗浄は、建物全体で同じ日に実施されるのが一般的です。

 

階下から順に作業が行われるので、自宅で待機していてください。また、作業しやすいように、水回りを片付けておきましょう。作業員の各室での作業時間は、10〜15分です。

排水管の洗浄における費用相場

排水管の洗浄にかかる費用相場をお伝えします。

 

高圧洗浄 一世帯住宅:25,000円〜
二世帯住宅:35,000円〜
集合住宅:3,000円〜4,500円/1戸
トーラー作業 15,000円〜20,000円
パッキンの交換 4,000円〜
便器着脱 10,000円〜40,000円

高圧洗浄の費用は、排水管の長さで変わります。例えば、2階建てで1階にも2階にもトイレがあるような場合は、比較的高額です。見積もりを取って、料金に納得してから依頼しましょう。

 

また、頑固な汚れで時間がかかると、高額になる可能性があります。キッチンは浴室より高額になる傾向です。トイレでは、汚れがひどく便器の着脱が必要になると、高額になります。

 

以下の記事で、高額になる要因や安くなる方法を説明しているので、参考にしてください。

信頼性の高い業者を選ぶ方法

高圧洗浄を依頼する際は、以下の3つのポイントを押さえて信頼性の高い業者を選びましょう。

  • 水道局指定工事店に指定されている
  • 実績があり、技術力の高いスタッフが揃っている
  • 相見積もりをして比較検討する

水道局指定工事店であることや実績は、公式サイトを確認すればわかります。技術力は口コミを参考にしましょう。

 

相見積もりの際は料金だけではなく、アフターサービスやスタッフの対応も考慮に入れてください。以下の記事で、業者の選び方や依頼するまでの流れを説明しています。

【水回り別】排水管の汚れの原因

排水管の汚れが蓄積しないために、水回り箇所ごとの汚れの原因をお伝えします。

キッチンは油汚れや残りカス

特に大家族や毎日料理を作るご家庭では、キッチンの排水管が汚れやすい傾向です。以下のものが排水管の汚れになりやすいので、注意しましょう。

  • 油汚れ
  • 食品の残りカス
  • 食品の焦付き
  • 水垢・カビ

上記のような汚れは雑菌が増加しやすく、ヘドロ状の汚れが増殖して蓄積します。

 

以下の記事で、キッチンのつまりの原因や洗浄方法を解説しています。悪臭が気になった際に、参考にしてください。

お風呂・洗面所は皮脂や石鹸カス

お風呂や洗面所は、以下のような汚れが蓄積します。

  • 皮脂・垢
  • 石鹸カス
  • 毛髪
  • 水垢
  • 赤カビ・黒カビ
  • 固形物

特に洗面所で洗髪する方は、毛髪・石鹸カスが排水管に入り込みやすいので、注意が必要です。

 

浴室では、以下のようにプラスチック製の小さなものが多いので、注意しましょう。

  • シャンプーなどの詰め替え袋の切れ端
  • 化粧品等のボトルキャップ
  • カミソリの刃やカバー

以下の記事で、浴室の排水管の洗浄方法をわかりやすく解説しています。

洗濯機は洗剤カスや糸くず

洗濯機の排水管には、以下のような汚れが蓄積していきます。

  • 糸くず
  • 泥・砂
  • 皮脂汚れ
  • 毛髪
  • 洗剤カス

泥や砂は洗濯機の故障の原因にもなるので、下洗いをしてから洗濯機に入れましょう。

 

また、洗剤の入れすぎは要注意です。溶け切らなかった洗剤が、排水管に蓄積してしまいます。

排水管の洗浄をしないと起こりうるトラブル

排水管の高圧洗浄をしないと、以下のようなトラブルが生じやすくなります。

  • 排水管のつまり
  • 排水の逆流
  • 悪臭や害虫の発生
  • 排水管の劣化の促進

排水管内部の汚れを放置すると、さまざまな汚れがミックスされてバクテリアが生じるため、ドブのような悪臭が生じます。

 

蓄積した汚れが排水管を圧迫して水漏れの原因になり、排水管の劣化が促進され、破損の原因にも。排水管が破損すると、引き直しに高額な費用が必要です。

排水管の洗浄回数を抑える方法

排水口に液体を注ぐ

排水管が汚れないように、以下を実行すると洗浄回数を抑えられます。

  • 排水口から余計なものが入らないようにする
  • キッチンの油汚れが蓄積しないようにする
  • 排水枡(汚水枡)のメンテナンスをする

それぞれについて、分かりやすく説明します。

排水口から余計なものが入らないようにする

排水管の汚れの原因になるものが、排水口に入らないようにしましょう。

 

以下のような日常生活のちょっとした習慣が、排水管の汚れを予防します。

  • 浴室・キッチンの排水口のゴミ受けを毎日空にする
  • 排水口に使い捨てネットをつける
  • 排水口周辺に小物を置かない
  • 排水口に固形物が落ちたらすぐに取り出す

使い捨てネットは、100均で数十枚入ったものが販売されています。こまめに取り替えやすく、便利です。

キッチンの油汚れが蓄積しないようにする

キッチンの排水管の汚れの原因は、油が多い傾向です。油を排水口に流さなくても、皿やフライパンに付着した油が、少しずつ排水管内で蓄積されていきます。

 

以下のように、油汚れは前もって落とすのがおすすめです。

  • 洗う前に食器類・鍋類の油をキッチンペーパーで拭き取る
  • 食器を洗ったあとで、50℃くらいのお湯を流す

皿洗いをお湯ですれば、汚れが排水管に留まりにくくなります。ただし、お湯を流すときは、熱湯はやめましょう。塩ビ製の排水パイプが、変形する恐れがあるためです。

 

以下の記事で、キッチンの排水管が詰まった際の解消法や注意点をわかりやすく解説しているので、参考にしてください。

排水枡(汚水枡)のメンテナンスをする

戸建てにお住まいですと、排水枡のメンテナンスを忘れがちです。排水枡に不具合があると、排水管のつまりの原因になります。

 

排水管が汚れないようにしていると、排水枡の汚れ防止になりますが、定期的な清掃は必要です。業者に年に一度、決まった時期に依頼しておくと、うっかり忘れてしまうことを避けられます。

 

ご自分でも排水枡の清掃はできますが、何年も放置した排水枡は悪臭がひどく、大変な重労働です。一度プロに清掃してもらってから、半年ごとにご自分で清掃して綺麗をキープしましょう。

 

排水枡の清掃は、技術的には難しい作業ではないので、以下の記事を参考に試してみてください。悪臭がひどく、服も体も汚れやすいので、清掃時は汚れても良い服装がおすすめです。

排水管の洗浄を気軽に相談したいときは

簡単にできる排水管の洗浄方法や、業者の洗浄の流れを解説しました。

 

ご自分で排水管を洗浄していても、汚れが蓄積し不具合が生じたら、水道修理業者への相談がおすすめです。

 

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