排水管で水漏れが起きると、水回りが使えなくなるだけでなく、水漏れによる二次被害をもたらすこともあります。
水漏れ被害を大きくしないためにも、排水管の水漏れの原因と対処法を知っておきましょう。
今回は、排水管の水漏れの原因や対処法、排水管の交換方法などを紹介します。
修理費用の相場もあわせて紹介しますので、排水管の水漏れでお困りの方は参考にしてください。
排水管の水漏れの原因6つと対処法
排水管で水漏れが起きたら、まずは応急処置をしましょう。
- 水の使用を中断する
- 止水栓を閉める
上記の通り、すぐに水の使用を中断し、水漏れを止めるために止水栓を閉めてください。
止水栓の場所は、以下の記事でまとめました。場所が分からない方は、ご覧ください。
ここからは原因別に、排水管の水漏れの対処法を紹介します。
排水管の水漏れの原因で多いのは「つまり」
排水管の水漏れの原因でよくあるのが、つまりです。
排水管がつまっているところに水が流れるとパイプが耐え切れず、接合部分から水漏れすることがあります。
- キッチン:食べカス、洗剤の溶け残り、油
- お風呂:石けんカス、髪の毛
- トイレ:トイレットペーパー、おもちゃなどの異物、便や吐しゃ物
- 洗面所:石けんカス、髪の毛、ゴミやほこり
このように水回りの場所によって、つまりの原因はさまざまです。
排水管のつまりは、こまめな掃除やメンテナンスである程度防げます。しかし、長年使用したことによる蓄積した汚れや、誤った使い方によって詰まってしまうこともあるので注意が必要です。
対処法:排水管のつまりを除去する
排水管のつまりで水漏れしているときは、つまりを除去することで水漏れを直せます。
ラバーカップやパイプクリーナーでつまりを解消すれば、排水管の水漏れが解消するでしょう。
トイレつまりが軽度で、トイレットペーパーや排泄物が原因の場合は、ラバーカップで直る可能性があります。ラバーカップを使う方法は、以下の記事を参考にしてください。
ここでは、パイプクリーナーを使ったつまりの解消法を紹介します。
パイプクリーナーを使ったトイレつまり解消の手順は、以下の通りです。
- パイプクリーナーを便器の水が溜まっている部分に入れる
- 排水溝に密着させる
- レバーを引き上げる
- レバーを押し下げる
- レバーの押し引きを何度か繰り返す
パイプクリーナーにはレバーを押し引きして使用するものの他に、加圧式タイプのものなどもあります。
アタッチメントを変えれば、キッチンや洗面台などで使用できるものもありますので、1つ持っていると便利です。
パイプクリーナーの使い方や注意点を、以下で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
接合部分の水漏れは部品の劣化や不具合
接合部分の水漏れは、パッキンの劣化やナットのゆるみが原因の可能性があります。
接合部分の水漏れの場合、部品を交換すれば水漏れを直せます。
パッキンはホームセンターやインターネットで購入して、自分で交換することも可能です。
対処法1:ナットやパッキンを確認・交換する
接合部分で水漏れを発見したら、ナットが緩んでいないか確かめてください。ゆるんでいる場合は、ナットを締め直してみましょう。
ナットを締めなおしても水漏れが直らなければ、パッキンが劣化している可能性があります。
新しいパッキンを準備して、以下の手順で交換してください。
- 止水栓を閉めて水を止める
- 接合部分のナットを取り外し、古いパッキンを取り出す
- 新しいパッキンを取り付ける
- 接合部分のナットを締めなおし、止水栓を開ける
- 水を流して漏れていなければ完了
一般的な手順は上記の通りです。
しかし、パッキンのサイズや排水パイプの取り外し方はメーカーによって異なるため、判断できないときは無理せず修理業者に修理を依頼しましょう。
対処法2:コーキングを塗布する
隙間からの水漏れの応急処置に使われるのが、コーキング材です。
ただし、コーキング材は水回りの配管に長期間使用するのには向いておらず、あくまでも応急処置として使用されることがあります。
「すぐに業者を呼べない」「一時的に水漏れを止めたい」ときには致し方ありませんが、できれば別の方法を検討してください。
コーキング材を使用するよりも、次で紹介する防水テープを使った修理がおすすめです。
長年使用している排水管の水漏れは劣化や破損が原因
排水管の使用年数は20~25年程度とされており、長期間使用していると劣化によって破損することがあります。
劣化や破損した排水管の水漏れは、次の方法で対処してください。
対処法1:防水テープを使って修理する
破損した排水管には、防水テープの使用がおすすめです。防水仕様になっているテープを使えば、簡単に取り扱えて手軽に修理できます。
- 止水栓を閉めて水を止める
- 濡れている部分を乾いた布で拭く
- 水が漏れている場所に防水テープを巻く
以上の方法で水漏れを防げます。
あくまでも応急処置ですので、テープを巻いたら修理業者に連絡してください。
対処法2:排水管を交換する
排水管が破損してしまった場合、本体の交換が必要なケースもあります。
激しく破損していたり耐用年数が過ぎていたりすると、さらに水漏れ被害が拡大する可能性が高いため、交換をすすめられることがあります。
排水管の交換は難易度が高いため、自分で対処せず、業者に相談しましょう。
『クリーンライフ』では無料で出張見積もりを承っています。24時間365日対応していますので、排水管の交換が必要なときは、ぜひご相談ください。
冬に多い凍結による水漏れ
冬になると増えるのが、凍結による水漏れです。
水はマイナス4度になると凍るとされています。そのため、地中に埋まっている排水管が凍結することはほとんどありませんが、屋外に露出している部分が凍ってしまう可能性があります。
凍結は日中になって気温が上がると自然に解凍されますが、水が凍って膨張することで排水管が破損するケースもあるので注意してください。
排水管が破損すると、凍結した水が溶けて水漏れが発生します。
対処法:修理業者に相談する
破損した排水管を自分で直すのは困難ですので、凍結によって破損した場合は修理業者に相談してください。
まずは止水栓を閉めて水漏れを防ぎ、どこから水漏れしているのかを確認しましょう。水漏れ箇所が確認できたら、速やかに修理業者を呼びます。
水道管が凍結した場合の対処法をお探しの方は、以下のページをご覧ください。対処法を詳しく解説しています。
外の排水管の水漏れは劣化やつまりが原因
屋外の排水管で水漏れしたときは、劣化や排水桝のつまりが原因の可能性があります。
排水管は自然に劣化するものですので、長年使用している場合は劣化を疑いましょう。
対処法1:排水桝を掃除する
排水桝(汚水桝)には、キッチンやお風呂で使用した水が流れ込みます。そのため、油やゴミ、髪の毛などでつまりやすい場所です。
排水桝が汚れでつまると、行き場をなくした下水が溢れてしまうこともあります。排水桝の汚水は臭いもひどいため、周辺に悪臭をまき散らさないためにも、こまめに掃除することが大切です。
排水桝の掃除方法を以下にまとめました。
- 排水桝のふたを開ける
- 表面に浮いた汚れを取り除く
- エルボを外してきれいに洗う
- 底に沈んでいる汚れを取り除く
- ホースで排水管を洗浄する
- エルボを元に戻す
排水桝の清掃頻度は、半年から1年に1回が目安です。汚れが蓄積すると掃除は大変ですので、こまめにメンテナンスをしましょう。
排水桝(汚水桝)の清掃については、以下のページで詳しく解説していますのでご参照ください。
対処法2:排水管を交換する
劣化やつまりで破損した場合は、排水管自体を交換することになります。
排水管は正しく設置しないと水漏れする原因になりますので、業者に相談して適切に対処してもらいましょう。
床下の水漏れは業者に依頼すべき
床下で排水管が水漏れすると、湿気で結露が発生してカビが生えたり、シロアリの被害にあったりする可能性があります。
水漏れ部分が目に見えないことも多いため、自分で判断して修理するのは危険です。不適切な施工では被害が拡大する恐れもありますので、専門の業者に修理を依頼してください。
排水管の水漏れを放置するリスク
排水管の水漏れを確認したときは、すぐに対処することが大切です。
水漏れには以下のリスクが考えられますので、放置するのは危険です。
- 家が傷む
- マンションの場合、階下に被害が及ぶ
- 水道料金がかさむ
建物の建材や床、壁が水で傷んでしまったり、カビが発生したりする可能性があります。被害が拡大すると、修繕が必要なほど傷むことも。
また、マンションや2階以上の部屋で水漏れした場合には、階下に被害が及ぶ恐れもあります。
少量の水漏れだからといって放置していると、水道料金がかさんで高額になるケースもあるので注意が必要です。
排水管の水漏れを防ぐ方法
排水管の水漏れを防ぐには、次の方法が有効です。
- 定期的に点検・メンテナンスを行う
- 耐用年数の長い排水管を使用する
以上の方法について詳しく解説します。
定期的に点検・メンテナンスを行う
定期的な点検・メンテナンスで、排水管の劣化や破損しそうな場所を確認しておくと安心です。
水漏れが起きる前に不具合を把握できれば、事前に被害を食い止められます。
目で見える場所は自分で点検できますが、分かりにくい場所は専門業者に点検を依頼しましょう。
耐用年数の長い排水管を使用する
排水管を長く安全に使用するには、耐用年数の長い排水管を使用することです。
排水管の耐用年数は、素材によって30年~100年ほどと大きく差があります。
耐用年数が長い素材ほど導入コストはかかりますが、ランニングコストを考えるとかえって安く済む可能性があります。
これから家を建てたり、修理・リフォームする際には、耐用年数の長い排水管を検討してみましょう。
排水管の水漏れ修理の費用相場
排水管の水漏れ修理は修理内容によって金額が変わります。
適切な価格で修理を受けるためにも、金額を把握しておきましょう。
修理内容 | 料金相場 |
つまりの除去 | 8,000円~ |
部品の交換 | 3,000円~ |
配管の工事 | 20,000円~ |
排水管の交換 | 100,000円~ |
排水桝の清掃 | 8,000円~ |
パッキンなど部品の交換や軽度のつまり除去であれば、低価格で修理できます。
しかし、排水管の交換になると、修理費用は高額になります。交換の範囲が広いほど費用が高額になりますので、必ず相見積もりを取って複数の業者で比較・検討してください。
『クリーンライフ』では、無料での見積もりが可能です。24時間年中無休で対応し、休日・深夜の割増料金はありません。ぜひお気軽にご相談ください。
マンションで排水管の水漏れが起きたときの対処法
戸建て住宅とマンションでは、水漏れが起きたときの対処法が異なります。
マンションにお住まいの方は、対処法を確認しておいてください。
管理会社や大家に連絡をする
マンションの場合、業者を呼ぶ前に管理会社や大家さんに連絡をしてください。
水漏れは緊急事態ですので、管理会社が適切な対処法を教えてくれるはずです。管理会社が提携している修理業者を教えてくれることもありますので、自分で判断せずに必ず指示を仰ぎましょう。
戸建ての場合でも、賃貸であれば管理会社に相談することが先決です。
管理組合が加入している保険を確認する
分譲マンションの場合は、管理組合が加入している保険を確認しましょう。個人賠償責任保険に加入していれば、水漏れ事故が保証の対象になる可能性があります。
個人賠償責任保険は、マンションの専有部分の水漏れも保証の対象です。1世帯で家族の誰かが加入して入れば家族全員が保証されますので、特約でついていないか確認しておきましょう。
保証条件は保険の契約内容によって異なりますので、契約書類を確かめてください。
火災保険が適用になるケースもある
水漏れが起きたときは、火災保険が適用になるケースもあります。水漏れによって被害を受けた、建物や家財の損害が対象です。
ただし、保険金を受け取れるのは損害額までのため、基本的には個人賠償責任保険か火災保険のどちらかを使用することになります。
水漏れの原因によって使える保険・補償が異なるため、契約内容をよく確かめておきましょう。これから加入する場合は保険内容をよく検討し、必要な補償を選んでください。
水道トラブルで使える火災保険について詳しく知りたい方は、以下のページを参考にしてください。
排水管の水漏れで困ったときは
排水管の水漏れの原因や対処法、修理費用の相場を紹介しました。
排水管は経年により劣化したり、自然災害によって破損して水漏れすることがあります。目では確認できない場所で水が漏れるケースもあるため、困ったときは専門業者に調査・修理を依頼するのがおすすめです。
排水管の水漏れでお困りのときは、私たち『クリーンライフ』にご相談ください。排水管の水漏れにも迅速に対応し、トラブルをスムーズに解決します。