一戸建てに居住していたり、引っ越しの予定があったりする際は、水道の配管状況や埋設されている場所をきちんと確認する必要があります。

 

本記事では、一戸建てにおける水道管の埋設場所について解説。埋設状況が不明な場合の調べ方のほか、一戸建ての水道管が凍結しやすい理由などもお伝えします。

 

一戸建て住宅で暮らす方は、ぜひ参考にしてみてください。

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一戸建ての水道管の埋設場所を知る重要性

一軒家の水道管を交換

一戸建ての住宅や土地の購入時に大切なのが、水道管の埋設位置がどこなのかをあらかじめ確認することです。

 

特に注意すべきは、中古物件・土地を購入するケース。水道管の老朽化が進み、購入後に何らかのトラブルが発生する恐れもあるので、事前の状況確認を怠らないようにしましょう。

 

本項では、埋設された水道管の所有者に関する基礎知識、起こり得るトラブルなどについて解説します。

所有者ごとに異なる水道管の種類

埋設された水道管は管理主ごとに呼び分けられ、主に以下の2種類に分別できます。

  • 公設管(自治体が所有し、維持・管理する管)
  • 私設管(個人で埋設したため個人が所有し、個人で維持・管理する管)

公共工事でつくられた公設管は、自治体の所有物。維持・管理も各自治体が行っており、設置に当たって住民への直接的な費用負担義務が生じない水道管です。

 

一方の私設管は、個人の有志によってつくられたもの。維持・管理費用の支払い義務も所有者に属します。

 

私設管を利用して住宅に水道の配管を引き込む際は、事前に所有者や共同使用者の許可を取る必要があるので気を付けましょう。

共有の埋設管ではトラブルが頻発

個人の所有物である私設管を使う場合、以下のようなトラブルに繋がるリスクが伴います。

  • 承諾を得ずして利用してしまうと、大事になる
  • 所有者の事情で使えなくなる可能性もある

当然ですが、許可なく共有の私設管を利用してしまうのは大問題。場合によっては、多額の賠償金を請求されるケースもあります。

 

また、所有者の家を建て替える際に、水道管を撤去されてしまう可能性もゼロではありません。配管の移動先が簡単に見つからない場合の対処法、工事費用などについても考えておく必要があります。

 

公道に埋設されている水道管の中にも、私設管が存在しているかもしれません。水道の配管を引き込み予定の方は、所有者が誰で埋設位置がどこなのかを必ず確認してください。

一戸建ての水道管の場所を調べる際の確認事項

一戸建ての水道管の埋設場所を調べるには、下記2つの書類が必要です。

  • 水道管管理図面(上水道管管理図面)
  • 宅内図面

準備した書類をもとに、埋設位置とあわせて確認してほしい内容をお伝えします。

引込管の口径

はじめに確認してほしいのが、引込管(給水管)の口径です。

 

引込管のサイズは以下の3つ。

  • 13mm
  • 20mm
  • 25mm

かつては13mmが主流でしたが、最近は20mmや25mmを利用する住宅が増えています。

 

背景にあるのが、現代人のライフスタイルの変化。日常生活に要する水量が増えたため、今までと同じ口径の引込管では水圧に耐え切れず、破損してしまう恐れがあるのです。

 

現在も13mmを利用する古い住宅は多いですが、自治体によっては増径を推奨される場合もあります。

引込管の材質

水道管の材質(種類)は、家庭ごとにさまざまです。今でも使用される引込管の代表例には、以下のようなものがあります。

  • 鉛管
  • 鋳鉄管
  • ステンレス鋼管
  • 塩化ビニル管
  • ポリエチレン管

丈夫で加工も容易な鉛は、日本で水道技術が普及し始めた頃にメジャーだった素材。ただ、近年は水漏れトラブルの多さや飲料水に鉛が溶け出す危険性が懸念されるようになり、他の種類に乗り換える家庭が増えています。

 

今後購入予定の一戸建てが、1995年以前に建てられている場合は要注意。居住地域によっては、鉛管の交換に補助金制度を設けている自治体もあるので、速やかに埋設管の交換工事を検討しましょう。

老朽化の進行状況や耐震性

水道管や埋設管の一般的な耐用年数は、40年程度です。管の材質や使用環境によって多少異なるものの、目安の時期を過ぎると老朽化に伴い、徐々に耐震性能が低下していきます。

 

自治体が所有する公設管の中には、更新工事が遅れていて、すでに耐用年数を過ぎているものも存在。新築の一戸建てに住むにしろ、自分が使う水道管の老朽状況の確認は欠かせません

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一戸建ての水道管の埋設場所の調べ方

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上下水道の引き込み状況を確認したいときは、以下のどちらかに問い合わせる必要があります。

  • 水道局
  • 企業局

自治体の管轄である上記2ヶ所では、飲み水が通る「上水道」と、汚水が通る「下水道」の埋設状況が記載された図面を保管しています。

 

本項では、一戸建ての水道管の埋設位置がどこなのかを特定するにあたり、具体的な調査方法を解説。簡易的な調べ方にも触れるので、確認したい理由にあわせて活用してみてください。

上水道の水道管の設置場所を調べる場合

上水道の水道管の埋設状況を知りたいときは、あらかじめ下記3つの書類を準備してください。

  • 住宅地図
  • 公図
  • 登記事項証明書

書類が整った状態で水道局や企業局を訪問し、自身で引き込み状況の確認を行います。図面の内容が理解できなければ、職員の方に見てもらうことも可能です。

 

写し(コピー)が必要な場合は、自治体ごとに定められた金額を支払ってプリントしてもらいましょう。

下水道の水道管の設置場所を調べる場合

下水道の埋設場所は、基本的に上水道と同じ流れで確認できます。

 

記載事項が膨大であるためか、図面はエリア別に分けられていることが多いです。自治体によっては、利便性を向上するために図面を電子化しているところもあります。

 

必要な書類が見つかったら自分で窓口に持ち込み、引き込み状況の調査を依頼しましょう。写しのプリントもお願いできます。

【簡易版】上水道の水道管の設置場所を調べる場合

水道管の埋設状況を簡単に把握したいときは、準備不要で調査が可能。上水道の場合は、住宅の敷地のどこかにある量水器を確認します。

 

ホースの蛇口が埋まっている位置には鉄製のフタが設置されているので、手で開けて量水器を確認しましょう。同時に、引込管の口径もチェックできます。

 

古い一戸建てでは、量水器ががれきなどに埋まって見つかりにくい可能性もあります。念のため、鉄製の角スコップを用意しておくと安心です。

【簡易版】下水道の水道管の設置場所を調べる場合

下水道が引き込まれている住宅は、敷地のどこかにマンホールが設置されています

 

見つからないときは、前面道路を確認しましょう。点在するマンホールがあれば、点在箇所に沿って下水管が埋められています。

 

もしもマンホールが点在していない場合は、前面道路への下水管の延長工事を自治体に依頼してください。費用の支払いは不要ですが、行政負担の工事は工期が長いことを覚悟しておきましょう。

一戸建ての水道管の埋設場所を変える方法

排水管

中古の一戸建てや土地の購入時には、あわせて埋設管の引き直し工事を実施した方がいい場合もあります。

 

本項では、引き直しを推奨するケースや工事にかかる費用相場を解説。安全かつ快適に水道を使用できるよう、適切なタイミングで引き直し工事を依頼しましょう。

引き直し工事を推奨するケース

以下のような場合は、水道管の引き直し工事を検討した方がいいでしょう。

  • 埋設管が耐用年数を過ぎている場合
  • 何度も漏水トラブルが再発している場合
  • 漏水箇所の修理が難しい場合

寿命を過ぎた埋設管は、いつ深刻なトラブルを発生してもおかしくない状態です。中古住宅や土地の購入時には必ず設置された年を確認し、できるだけ早く新しい水道管に取り替えましょう。

 

何度も漏水の症状が再発したり、漏水箇所の修理が難しかったりするときも早期に工事するのがベスト。対処が遅れると被害が拡大し、多大な出費を要する工事が必要になる恐れもあります。

引き直し工事にかかる費用相場

一軒家の埋設管の引き直し工事は、一般的に35万円~55万円程度で完結することが多いです。

 

公設管から自宅までの引き込み工事費用は、全額自己負担。1m引き込むごとに1万5,000円ほどの費用が発生します。

 

地中に埋設された水道管は、多少の漏水程度では原因の特定が難しいです。引き直し工事をすると決めたら調査の段階を飛ばし、実際の工事に入った方が出費を抑えられるでしょう。

一戸建ての水道管が凍結しやすい埋設場所

一戸建ての水道管は、設置場所によって冬場に凍結する危険性があります。特に凍結しやすいのが、以下のような場所です。

  • 家屋の北側や日陰
  • 風当たりの強い場所
  • 凍結深度より浅い位置

普段、水道管凍結と無縁の地域も、外気がマイナス4℃を下回る日は要注意。本項では、実際に水道管が凍結してしまった際の対処法や、具体的な予防策をお伝えします。

水道管が凍結したときの対処法

万が一、自宅の水道管が凍ってしまったときは、以下2つの対処法を実践してみてください。

  • 太陽の熱で自然に溶けるのを待つ
  • ぬるま湯で解凍する

余裕があれば、太陽の熱を活用して水道管を自然解凍するのがベストです。道具が不要な上、水道管へのダメージを最小限に抑えられます

 

早急に凍結状態を解消したいときは、ぬるま湯をかけるのが効果的。凍結した箇所にタオルを巻き、上からゆっくりと流しかけましょう。

 

急激な温度変化は、水道管を破損・損傷させる可能性が高いです。熱々の熱湯は避け、必ず「ぬるま湯」を使ってください。

水道管の凍結を予防する方法

水道管凍結の解消には、ある程度の時間と手間が要されます。そもそも凍結状態に陥らないよう、気温が低下する前にきちんとした予防や対策を講じることが大切です。

 

主な凍結対策には、次のようなものがあります。

  • 水道管を保温する
  • 給水設備の水抜きを行う

凍結に備え、水道管そのものを保温する方法は非常に効果的。タオルや保温材を用意し、水道管本体に巻き付けておきましょう。しっかり固定するには、ビニールテープを使うのがおすすめです。

 

また、水道管凍結というのは、水道管内の水が凍ることで発生します。前日のうちに、給水設備の水抜きも済ませておくと安心です。

一戸建ての水道管の埋設場所で悩んだときは

今日は中古住宅をリフォームし、マイホームの夢を叶える家族が増加。ただ、一戸建てに住む上で水道管の埋設場所などの確認を怠ると、トラブルを招く恐れがあるので注意が必要です。

 

一軒家における水道管の埋設場所で悩んだときは、私たちクリーンライフにご相談ください。プロとして最適なアドバイスを行い、どんなお悩みもスピーディに対応します。

 

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