食生活に欠かせないキッチンで排水管つまりが起きてしまうと、非常に困ってしまうものです。キッチンは毎日使う場所だけに、排水管つまりが起こりやすい場所。
今回は、キッチンの排水管つまりの際に自分でできる対処法5つを解説します。また、交換が必要なときの外し方や手順もまとめました。
あわせて、業者にキッチンの排水管つまりの修理を依頼する際の費用相場もご紹介します。早く解決したいときにぜひお役立てください。
キッチンの排水管がつまりやすい原因
キッチンの排水管がつまりやすいのは、3つの原因があります。つまりを早く解消するためにも、原因を正しく理解しておくのが大切です。
まず、つまりの原因をご紹介します。
食器やフライパンの油汚れ
キッチンの排水管つまりを起こすのは、油汚れです。揚げ物で油をきちんと処理はするものの、食器やフライパンなどについた油が少量ずつ流れることで、油汚れが蓄積されます。
冷えて固まった油に食材カスや洗剤カスが付着すると、さらに塊が大きくなり、排水管がつまってしまいます。食器やフライパンなどの油は、拭き取ってから洗剤で洗うようにしましょう。
洗剤カスや食材カス
キッチンでは、排水口のゴミ受けや三角コーナーに食材カスがたまると、水を切ってきちんと取り除いているでしょう。しかし、排水トラップの奥へ小さい食材カスや洗剤カスが流れることはよくあります。
目に見えないこれらのカスが排水管へ流れると、油汚れとくっつき、さらにつまりを大きくしてしまうのです。石鹸カスの場合は、油とくっつくと白っぽく固まります。
ゴミ受けの目が粗いときは、ネットを被せるのがおすすめです。また、ゴミ受けがずれていると隙間からカスが流れてしまうので、きちんと設置しているかを確認しておきましょう。
異物を落してしまった
うっかり以下のような異物を流してしまうと、排水管つまりを起こしてしまいます。ありがちなのは、排水口の掃除をしているときに、ゴミ受けや排水トラップを外しているのを忘れて流してしまうケースです。
- つまようじ
- 輪ゴム
- 調味料のキャップ
- スプーン
- スポンジ
キッチンの排水パイプから排水管へと流れてしまうと、床をはがしてつまりの原因を取り除く工事が必要になる場合もあります。
小さなものなら大丈夫だと思わず、固形物を流さないように注意を払いましょう。
キッチンの排水管つまりの対処法5つ
ここからは、排水管つまりの具体的な対処法5つを解説していきます。つまりの難易度に合わせて解消方法をお伝えしていきましょう。
つまりの状況を見て、相応しい方法を検討してみてください。
【軽度つまり】タオルとお湯
キッチンの排水管がつまったとき、ラバーカップやワイヤーブラシといった専用道具がない家庭も多いでしょう。
軽度つまりならタオルとお湯で解消できることもあります。物理的につまりを解消する方法で、簡単な手順で行えます。
- 排水トラップを外し、排水口が見えるようにする
- タオルを排水管に栓をするようにつめる
- シンクにお湯(50~60℃程度)を溜める
- タオルを一気に引き抜く
- 水が流れるか確認する
お湯の温度は50℃程度にするよう注意してください。熱湯は塩ビ素材の配管を破損したり、変形したりする恐れがあるためです。
タオルをつめる際には、お湯を張った後に取り出しやすいように、タオルの端をシンクから出しておくと扱いやすいです。こうしておくと、つめたタオルが取り出せなくなることもありません。
【軽度つまり】パイプクリーナー
同じく軽度つまりの対処法で、便利に使えるのがパイプクリーナーです。
- 「水酸化ナトリウム」「次亜塩素酸ナトリウム」の成分を配合
- 成分配合の割合が高いほど、効果が強力
- 粘土の高いものほど効果が高い
科学的な作用で排水管の汚れを溶かして、つまりの解消をする方法です。
- 排水トラップを外し排水口が見えるようにする
- 排水管に45~50℃のお湯を流す
- パイプクリーナーを注ぐ
- 30分~1時間程度放置する
- 水が流れるか確認する
まずお湯を流すのは、温めると化学的な効果が高くなるためです。
また、放置時間を長くし過ぎるとつまりがそのまま剥がれ、さらに先でつまってしまう恐れもあるので注意してください。
【軽度つまり】重曹とクエン酸
普段から掃除に重曹やクエン酸を使っている方なら、薬剤を使わずに排水管つまりを直せる場合もあります。
- 排水トラップを外し、排水口が見えるようにする
- 排水口の中に直接重曹を振りかける
- 重曹の上からクエン酸を全体に行き渡るようかける
- 重曹とクエン酸が化学反応を起こして発泡する
- 約1時間そのまま放置する
- お湯を流し入れる
重曹とクエン酸は食品添加物なので、シンクでも安心して使えます。重曹とクエン酸は、1:2の割合を目安にしましょう。最後に、お湯を入れる際には50℃程度のものを使ってください。
科学的な作用が強い薬剤を使いたくない方におすすめです。
【軽度~中度つまり】ラバーカップ
トイレつまりの際の役立つラバーカップ(スッポン)は、キッチンの排水管つまりの場合も使えます。
キッチンで使う場合は、キッチンの排水口に使えるタイプを準備しましょう。ツバのついていない和式用のタイプなら使えます。
洗面所やキッチン専用のラバーカップは、持ち手部分がハンドル状になっているものもあり、弱い力でも押し引きしやすくおすすめです。
- 排水トラップを外し、シンクに水をためる
- ラバーカップを排水溝に対して垂直にあて、密着するように押し込む
- 勢いをつけて一気に引っ張る
- 水が流れるか確認する
一度で解消できないときは、何度か押し引きをくりかえしてみましょう。
【軽度~中度つまり】ワイヤーブラシ
ワイヤーブラシを使うと直接つまりを削るため、解消しやすくなります。ワイヤーブラシを排水管に押し込んでくるくる回し、つまったもの(油やカスなど)を削っていきます。
ワイヤーブラシを選ぶポイントは、2つです。
- つまりを直す際に充分な長さがあるか?(家庭向けは5mの商品が多い)
- ワイヤーが折れないように充分な強度があるか?
キッチンの排水管つまりを直すには、以下の手順で行います。
- ワイヤーブラシを排水口に入れる
- つまりに当たったらハンドルを回転させて削る
- ワイヤーブラシが通るまで回転させる
- 水を流して解消されたか確認する
排水管つまりが頻発するなら交換を検討
排水管つまりが度々起こるようであれば、排水管自体に問題が起きている可能性が高いです。根本的な解消をするには、排水管の交換を検討しましょう。
老朽化していると、水漏れが起こる場合も少なくありません。
- 掃除をしていてもすぐにつまってしまう
- 排水トラップと排水管の接続部から水漏れがある
自分で交換できるケースや業者に依頼する方が良いケースがあります。排水管交換の手順や費用、部品の選び方をよく理解した上で、いずれかを選択しましょう。
自力で排水管を交換する際の外し方・手順
自分で排水管を交換する場合には、まず排水管の種類や外し方、手順を理解しておくと進めやすくなります。
キッチン排水管の種類を確認
キッチン排水管は、以下の3種類です。シンク下を開けて確認してみてください。
- 塩ビホース:蛇腹状で曲げやすい
- 塩ビパイプ:カーブの有無や太さの違いがある
- 金属管:耐久性がある・キッチンで使用されるのは少ない
ホームセンターなどで購入する際に、取り外した古いものを持参すると間違いがありません。
部品 | 費用目安 |
排水管(ホース) | 1,000円~2,000円程度 |
排水管(パイプ) | 3,000円程度 |
ステンレス製ホースバンド | 800円程度 |
DIYで排水管の交換ができると、費用はかなり安くて済みます。ただし、排水管つまりの原因が床下の問題がある場合や作業に不安がある場合は、早めに業者に相談をするのが賢明です。
キッチン排水管の交換手順
キッチン排水管の外し方は、比較的難易度が低めです。まず、水濡れ防止のために、以下を準備しましょう。
- ゴム手袋
- 新聞紙
- バケツ
- 雑巾
交換は、以下の手順です。
- 排水トラップと排水管をつないでいるナットをゆるめる
- 排水管を外す
- 排水管の接続部の防臭ゴム、床接触部にある排水プレートを取り外す
- 新しい排水管を軽くはめ、必要に応じて長さを調整する
(丸めないで、曲げるかカットする) - 排水管先と下にそれぞれ防臭ゴムを付ける
- 排水トラップと排水管を接続し、ナットを締める
- 床接触部に排水プレートを付ける
- 水を流して水漏れがないか確認する
キッチンの排水管の寿命は20~30年が目安なので、年数が経過しているときには交換をしましょう。
業者に排水管つまり修理・交換を依頼
キッチンの排水管つまりをすぐにでも直さなくては困る場合も多いです。業者に修理や交換を依頼する際に気になるのは、費用や依頼の流れでしょう。
- 電話やメールで業者へ相談する
- 現地にて見積もりを行う
- 見積もりの提示で了承後に、作業を開始する
- つまりの修理作業が行われる
- 支払いを済ませる
必ず見積もりを取り、費用や内容に納得してから依頼をしましょう。そのためにも、相見積もりを取って複数業者を比較するのがおすすめです。
キッチンの排水管つまり修理の費用相場
排水管つまりの修理費用の相場は、以下の通りです。状況や部品の種類によっても費用は変動するので、注意しましょう。
作業内容 | 費用相場 |
キッチンの軽度つまり(ラバーカップ) | 6,000円~8,000円 |
キッチンの軽度つまり(ローポンプ) | 6,000円~8,000円 |
キッチンの中度〜高度つまり(トーラー) | 8,000円~18,000円 |
キッチンの中度〜高度つまり(高圧洗浄機) | 28,000円~60,000円 |
キッチンの軽度〜中度つまり(排水管交換) | 6,000円~8,000円 |
つまりの程度が上がるにつれて、費用が割高になります。また、基本料金の有無、夜間料金や出張料金の加算によっても料金が変わってきます。
『クリーンライフ』でもキッチンの排水管つまりのご相談を、24時間年中無休で受け付けています。夜間・早朝割増の料金はなく、出張見積もりも無料ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
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キッチンの排水管つまりを防ぐには?
キッチンの排水管つまりが発生したら、お伝えした対処法で対応できる場合もあります。そうは言っても、つまりはできるだけ避けたいものです。
そのためには、普段からつまりにくくする方法を知っておくことが大切です。習慣づけるとそれほど億劫なことではないので、ぜひ参考にしてみてください。
掃除をこまめにする
キッチンの排水管つまりの予防で、特に効果的なのは日々の掃除です。シンク、ゴミ受け、排水トラップ、三角コーナーをきれいにしましょう。
排水トラップやゴミ受けを外したら、うっかり固形物を落してしまう恐れもあります。掃除が終わったら、きちんと元に戻しておきましょう。
また、野菜のクズや付着した土を三角コーナーにそのまま入れてしまうと、水に濡れて流れやすくなります。
- 生ゴミを三角コーナーに放置しない
- 野菜のクズはチラシで包んですぐに捨てる
汚れたら掃除をするのではなく、日々行う方が時間もかからず手軽です。汚さない工夫も習慣化してみましょう。
50℃程度のお湯を流す
シンクの掃除が終わったら、50℃程度のお湯を流すと油汚れが溶け流しやすくなります。お皿に着いた油汚れが、お湯を通すときれいに落ちるのと同じです。
ただし、熱湯は排水管を傷めてしまう可能性があるので、使わないようにしてください。
シンク周りに不要なものを置かない
普段はゴミ受けや排水トラップがあるので、固形物を流す可能性は少ないです。ところが、掃除をした後に元通りにしていないと、うっかり固形物を流してしまうことがあります。
油汚れによるつまりよりも、固形物のつまりの方が自力での解消が難しく、業者の依頼が必要になることも。シンク周りにできるだけ不要なものを置かないようにしましょう。
パイプクリーナーを定期的に使う
排水管がつまる前に、パイプクリーナーを定期的に使うのがおすすめです。1週間~10日に一度でも効果的な予防になります。
- つまりの予防や消臭
- ぬめり取り
- つまりの解消
上記のように汚れやつまりの程度に合わせ、指示された量を使うようにしましょう。パイプクリーナーの容器に目盛りがあるので、用途に合わせて適量を注いでください。
キッチンの排水管つまりを解決できないときは
キッチンの給水管つまりが起きたら、自力での早めの対処がおすすめです。
しかし、無理に直そうとして症状が深刻になる場合も。解消できなくて困ったときには、すみやかに業者に相談しましょう。
『クリーンライフ』は、年中無休でご相談を受け付けています。最短30分で現場に駆けつけ可能です。現地調査・出張見積もりは無料ですので、ぜひお気軽にご相談ください。