突如お湯が出なくなると、「給湯器が故障したのでは?」と不安になる方は多いでしょう。ただ、お湯が出ない原因には給湯器のみならず、以下におけるトラブルが関与している可能性も高いです。
- ガスの元栓
- 水道の元栓・止水栓
- 蛇口のバルブカートリッジ
- 水抜き栓フィルター
そこで今回は、給湯器のお湯が出ない原因を7つご紹介。水は出るのにお湯が出ない場合を含む、症状別の対処法や業者への依頼がおすすめの事例もお伝えします。
給湯器のお湯が出ない原因7つ
給湯器のお湯が出ないトラブルは、主に下記7つの原因によって引き起こされます。
- ガス栓や水道の元栓・止水栓が閉まっている
- 電気系統のトラブルが起きている
- 給湯配管から水が漏れている
- 給湯配管が凍結している
- 水抜き栓フィルターがつまっている
- バルブカートリッジが故障している
- 給湯器で不具合・故障が発生している
以降では、各項目の詳細について解説します。該当する症状がないか、確認してみてください。
ガス栓や水道の元栓・止水栓が閉まっている
お湯も水も出ない場合、次のいずれかが閉まっていないことを確認しましょう。
- ガス栓
- 水道の元栓・止水栓
日常生活において、上記を閉めることはほとんどありません。ただ、点検・修理後に開け忘れている可能性もあるので、今一度開いているかどうか、チェックしてみてください。
電気系統のトラブルが起きている
電気で作動する給湯器は、電気系統のトラブルによって正常に機能しない場合もあります。電気系統のトラブルというと深刻に感じますが、意外にも次のような対処しやすい問題ばかりです。
- 給湯器の電源プラグが抜けている
- ブレーカーが落ちている
- リモコンのスイッチが切れている
上記いずれかが、ガスの燃焼を妨げている可能性も念頭に置いておきましょう。
給湯配管から水が漏れている
給湯配管で水漏れトラブルが生じ、お湯が水道の蛇口まで届いていないケースもあります。貯湯タンクや浴槽にお湯が溜まらないときは、次の症状の発生有無も確認しましょう。
- 湯量センサーの異常
- ゴムパッキン・フィルターの劣化
水漏れが起きた際、重要なのは早めの対処。水漏れ箇所・原因などを特定したうえで、最適な対処法を検討するように心掛けてください。
給湯配管が凍結している
冬場に給湯器のお湯が出ないトラブルが発生した場合、給湯配管が凍結している可能性を疑いましょう。水漏れと同じで、蛇口までお湯が届かなくなる事例も多いです。
特に、外気がマイナス4℃を下回る日は要注意。凍結した状態を放置してしまうと、配管が破裂するリスクも高まります。
水抜き栓フィルターがつまっている
給湯器の水抜き栓にはフィルターがついており、定期的に掃除する必要があります。
掃除が行き届いていないと、ゴミがつまってお湯が出にくくなるので要注意。酷い場合、お湯が完全に出なくなることもあります。
バルブカートリッジが故障している
水は出るのにお湯が出ないトラブルの原因となり得る、バルブカートリッジの故障。
バルブカートリッジには、混合水栓から出る水の量・温度を調節する役割があります。給湯器本体や給湯配管に異常がなければ、バルブカートリッジの不具合によってお湯が出なくなっているケースがほとんどです。
給湯器で不具合・故障が発生している
給湯器本体で不具合・故障が起きた場合、蛇口からは常温の水道水しか出てきません。
特に注意したいのが、長年使い続けている給湯器。経年劣化によって、以下のようなトラブルを多発する恐れがあります。
- 給湯器から黒い煙が出る
- お湯が出ない・お湯がぬるい
- お湯の温度が安定しない
- 給湯器から異音が聞こえる
給湯器の寿命・交換時期を理解し、適切なタイミングで新しいものへの交換を検討しましょう。
給湯器の耐用年数
給湯器の耐用年数は、一般的に10年程度とされています。使用環境や部品の劣化スピードによって微妙にズレはあるものの、10年以上使っている場合は、いつ何らかのトラブルが発生してもおかしくない状況です。
設置後10年以内であれば、同じ製品を購入し直しやすいのもポイント。次回の交換までがあまりに長いと、本体や部品の生産が終わっている恐れがあり、気に入ったモデルでも買い直しが効かなくなってしまうのです。
給湯器のお湯が出ないときの対処法
前項で取り上げた給湯器のお湯が出ない原因7つ、それぞれに対する対処法をお伝えします。
自力で原因を特定できた場合は、適切な対処を実施してトラブルの解決を目指しましょう。
ガス栓や水道の元栓・止水栓を開ける
次の3ヶ所が閉まっている場合、それぞれを開けるだけでトラブルを解消できる可能性が高いです。
- ガスの元栓
- 水道の元栓
- 水道の止水栓
ガスの元栓は、つまみを回すことで開閉可能です。横になっていれば、縦にして開けるようにしてください。
水道の元栓の場所や開け方は、次の記事内で確認できます。
止水栓の開け方や、回らない場合の対処法は以下の記事を参考にしてみてください。
コンセントをさし直す
電気系統のトラブルによって給湯器のお湯が出ないときも、意外と簡単に問題を解消できる可能性が高いです。
給湯器の電源プラグが抜けてしまっている場合は、コンセントにさし直すだけでOK。ブレーカーが落ちている場合は、再度上げ直すことでガスの燃焼を促しましょう。
給湯配管を交換する
給湯配管から水漏れしていれば、まずは水が漏れている箇所を特定する必要があります。
接続部からの水漏れならパッキン交換で対処できる可能性がありますが、配管そのものからの水漏れ修理は素人では困難です。
なるべく専門業者に依頼し、トラブルの早期解消に努めてください。放置期間が長くなると、水道代やガス代が高額になる恐れもあります。
凍結状態が解凍されるまで待つ
給湯配管が凍結してしまった際は、凍結状態が自然解凍されるまで待ちましょう。
少しでも早い復旧を目指す場合は、ぬるま湯をかけて解凍する手も有効です。ただし、ぬるま湯の温度は「人肌程度」を厳守してください。熱湯をかけてしまうと、配管が破裂して本体交換を要する恐れがあります。
水抜き栓フィルターを掃除する
水抜き栓フィルターがつまっているせいでお湯が出ないのであれば、フィルター掃除を実施してください。
水抜き栓フィルターの設置場所は、給湯器のすぐ下。硬貨を使えば、簡単に取り外せます。洗浄時は、使い古しの歯ブラシがあると便利です。
バルブカートリッジを交換する
バルブカートリッジが故障している場合、新しいものへの交換によって不具合を解消できます。自力で交換する方は、以下の作業手順を参考にしてください。
- 新しいバルブカートリッジを用意する
- 蛇口の止水栓を閉める
- レバーを引き抜く
- 内部の部品を取り出す
- カートリッジの押さえを反時計回りに回す
- マイナスドライバーでカートリッジを取り外す
- 新しいカートリッジをはめる
- 取り出した部品を逆の手順ではめていく
- レバーを差し込む
- 止水栓を開ける
バルブカートリッジ周辺には部品が多く、慣れていないと元通りに戻すのも一苦労。少しでも不安要素があれば、業者を利用するのがおすすめです。
エラーを解消または修理・交換を依頼する
リモコンのエラーにより、給湯器に不具合が生じている恐れもあります。
以下は、リンナイの給湯器の主なエラーコードと対処法です。
1 | 運転スイッチを切り、再び入れ直す |
190 | 給湯器の修理・点検が必要 |
930 | 中和器の交換をする |
E8 | ケーブルの接続状態を確認 |
E-20 | 電源プラグを抜き、再びさし直す |
E-0L | ガスメーター・元栓の確認後に運転スイッチを一旦切り、再び入れ直す |
ノーリツの給湯器を使っている方は、下記を参考にしてください。
11 | 運転スイッチを切り、再び入れ直す |
12 | 給湯栓を閉めてから運転スイッチを切り、再び入れ直す |
901 | 業者への修理・点検の依頼が必要 |
コードごとに適切な対処を実施しましょう。
エラーなしの給湯器からお湯が出ないときの対処法
エラー表示がないにもかかわらず、給湯器のお湯が出ない場合は下記3つの対処法をご活用ください。
- 給水口フィルターを掃除する
- 給湯栓を絞る
- 蛇口の設定温度を最高にする
1つ目・2つ目の対処法は、給湯栓を開いてもお湯が出ないときに有効。加え、低温のお湯が出にくい不具合も解消できる可能性が高いです。
高温のお湯が出ないときは、3つ目の対処法をお試しください。サーモスタット式混合水栓の場合、通常よりも5℃~10℃程度高めに設定するのがおすすめです。
給湯器のお湯が出ないトラブルの依頼先
給湯器のお湯が出ないトラブルを自力で解消できなければ、下記のいずれかに修理・交換を依頼する必要があります。
- ガス会社
- 給湯器メーカー
- 給湯器販売業者
- 水道修理業者
それぞれの特徴を解説するので、具体的な依頼先を決める際の参考にしてみてください。
ガス会社
ガスを用いる給湯器の修理・交換は、ガス会社でも受け付けています。ホームページなどに連絡先が明記されており、作業までスムーズに事運ぶのは大きなメリットといえるでしょう。
交換を依頼する場合、各ガス会社が取り扱う給湯器のみしか選択できない点には注意してください。
給湯器メーカー
給湯器の製造・販売を手掛ける給湯器メーカーに、修理・交換を依頼することも可能です。
メーカーに依頼する大きなメリットは、メーカー保証を利用できる点。製造元との直接のやり取りにより、最適な対処を施せるのも特長です。
給湯器メーカーの代表例は、リンナイやノーリツ(ハーマン)など。認知度が高いメーカーを利用すれば、安心感は一層増すことでしょう。
給湯器販売業者
給湯器の販売〜設置までを手掛ける給湯器販売業者は、修理・交換の依頼にも対応しています。
豊富なメーカーの給湯器を取り扱っているため、より満足のいく製品に出会える可能性が高いです。業者独自の割引キャンペーンを実施している場合もあり、なるべく安く修理・交換を完結したい方にもおすすめできます。
依頼先選びでは、あらかじめ複数の業者から見積もりをとって相見積もりするのがコツ。修理料金の総額のみならず、サービスの内容、費用の内訳などの確認も徹底しましょう。
お湯が出ない給湯器の修理料金の相場
お湯が出ない給湯器の修理料金は、症状の深刻性や用いる部品などによって変わってきます。各業者が設定する基本料金・作業料金にも左右されるので、依頼の前段階として相場を押さえておくことが大切です。
以下には、給湯器の主な修理内容ごとの費用相場をまとめました。
パッキン交換が必要な場合 | 5,000円~6,000円程度 |
パッキン以外の部品交換が必要な場合 | 7,000円~2万円程度 |
給湯器本体の交換が必要な場合 | 撤去費用約1万円+本体代(10万円~30万円) |
給湯器本体の交換が必要な場合、費用総額は本体代次第で大幅に増減します。予算と必要な機能を考慮し、ご自身に合った製品を見極めましょう。
安く給湯器を修理してもらう方法
給湯器の修理・交換にかかる出費をなるべく抑えたい場合は、下記3つのコツを意識して依頼先を選びましょう。
- キャンペーンを利用する
- 修理はなるべく早く依頼する
- 割増料金や出張費を避ける
以降では、各コツの詳細について解説します。信頼のおける1社への依頼を実現したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
キャンペーンを利用する
確実に修理料金を抑えるには、各業者で実施しているキャンペーンを利用する方法が有効です。前もってキャンペーンの実施状況・内容を確認し、利用条件を満たしていれば忘れずに活用しましょう。
ちなみに、私たち『クリーンライフ』でも下記のキャンペーンを実施中です。
- WEBからの依頼で3,000円割引(※修理料金の総額が1万円以上の場合)
- 2回目以降の利用者は作業料金から10%割引
給湯器の修理・交換をなるべく安価に済ませたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
修理はなるべく早く依頼する
給湯器を含む水回りに関わるトラブルは、放置期間が長引くにつれて症状が深刻になりがち。修理料金は症状の深刻性に比例して高額になるので、自分で対処できない場合は早めに業者に相談しましょう。
どの業者を利用するにしろ、早期依頼に努めれば確実に発生する作業料金・部品代などの削減につながります。
割増料金や出張費を避ける
深夜・早朝の割増料金や、出張費が無料の業者選びも重要です。加え、以下が発生しないことも必ず確認しましょう。
- 見積もり料金
- キャンセル料
「割増料金なし」「見積もり出張費無料」などを掲げる業者を選び、給湯器の修理・交換作業以外にかかる余計な出費を防ぐようにしてください。
給湯器のお湯が出ないトラブルで困ったときは
給湯器のお湯が出ない原因7つと、それぞれへの対処法をご紹介しました。
お湯が出なくなる背景には、さまざまなトラブルが関わっています。中には自力で対処できるケースもありますが、不安を感じる方は早期にプロの力を借りるのがおすすめです。
給湯器の修理・交換の依頼先に悩むことがあれば、ぜひ我々『クリーンライフ』までお気軽にご相談ください。24時間365日対応し、出張見積もりもキャンセル料も無料です。