浴室で詰まりが起きた際の、すぐにできる解消方法を詳しくご紹介します。
浴室の詰まりを放置すると、さらなるトラブルが起きる可能性も。悪臭や排水溝からの逆流、カビの増殖といったトラブルです。
浴室の詰まりには、ご自分では解消できないケースもあります。ご自分で解消できない詰まりの原因や対処方法、つまりの予防方法も解説するので、参考にしてみてください。
浴室の詰まりを解消する方法
浴室の詰まりを解消する方法を、以下に4つ解説します。
液体パイプクリーナーを使う
液体パイプクリーナーを使ったつまり解消は、最も手軽な方法です。液体パイプクリーナーの種類によって多少異なりますが、概ね以下の流れで使用します。
- 排水口のフタやヘアキャッチャーなどを外して、排水管が見える状態にする
- 液体パイプクリーナーを排水管に注ぎ込む
- 液体パイプクリーナーに記載されている指定時間を守って、放置する(ほとんどの場合、15分~30分)
- たっぷりの水で洗い流す
放置時間は、説明書に記載されている時間を守ってください。「長時間放置すれば、さらに効果的なのでは?」と思いがちです。しかし、長く放置すると、一度溶けた汚れが再度固まってしまいます。
液体パイプクリーナーのほか、粉末のパイプクリーナーもあります。
ラバーカップ(スッポン)を使う
ラバーカップを使用した、つまり解消方法です。浴室には洗い場と浴槽内とに、それぞれ排水口がある場合があります。
まずは、洗い場の排水口の詰まり解消方法を説明します。
- 排水口に設置されているフタ・ヘアキャッチャーなどを取り外す
- 浴槽の排水口の栓(ポップアップ式、ゴム栓)を閉じる
- ラバーカップを排水口に密着させる
- ラバーカップのおわん部分が隠れるように水を注ぐ
- ラバーカップを排水口にゆっくり押し付ける
- ラバーカップを勢いよく引き抜く
ラバーカップを「ゆっくり押し付ける→勢いよく引き抜く」を数回繰り返してください。
浴槽内の排水口の詰まりを解消するには、洗い場の排水口のフタを閉じて、同様の方法でラバーカップを使います。一方の排水口に、忘れずにフタをしましょう。
真空式パイプクリーナーを使う
真空式パイプクリーナーは、基本的にはラバーカップと同様のシステムで詰まりを除去するアイテム。ポンプを搭載しているために、吸引力がラバーカップより強い点が魅力です。
まずは、洗い場の排水口の詰まり解消方法を説明します。真空式パイプクリーナーを使用したつまり解消の手順は、以下の通りです。
- 排水口に設置されているフタ・ヘアキャッチャーなどを取り外す
- 浴槽の排水口の栓(ポップアップ式、ゴム栓)を閉じる
- 排水口に真空式パイプクリーナーのカップ部分を密着する
- ゴムのカップ部分が水に隠れる程度まで水を注ぐ
- レバーをゆっくり押し込む
- レバーを一気に引き上げる
「レバーをゆっくり押し込む→引き上げる」動作を数回繰り返します。浴槽の排水口のつまりを解消するには、洗い場の排水口のフタを閉めてから行います。
真空式パイプクリーナーのカップ部分は、用途に合わせて交換が可能です。トイレや洗面所など、大きさに合わせて数種類用意しておくと便利です。エアコン用ドレンホースのつまり用の別売り品もあります。
ワイヤーブラシを使う
ワイヤーブラシとは、ワイヤー(針金)の先にブラシがついており、排水管の手の届かない箇所の汚れもこすり落とせるアイテムです。
家庭用のワイヤーブラシのワイヤーの長さは1~10m、業務用は15~30m程度のものが販売されています。家庭用は2,000円~3,000円で、ホームセンターや通販で購入可能です。
業務用のワイヤーブラシの購入も可能ですが、ワイヤーが長すぎると慣れていない方は取扱いが難しいでしょう。
ワイヤーブラシを使った浴室の詰まりの解消方法は、次の流れです。
- 排水口のフタ・ヘアキャッチャーなどを取り外す
- ワイヤーブラシを排水口に入れる
- 動かなくなるまで(つまりにぶつかるまで)ワイヤーブラシを奥に入れ続ける
- ワイヤーブラシが動かなくなったら、回転させたり、上下運動させたりして詰まりをこすり落とす
- つまりの原因をこすり落としたら、ワイヤーブラシを抜き取る
- 水を流して、つまりが解消したかどうか確認する
内部でワイヤーが折れてしまうと、さらに詰まってしまいます。柔軟性のある、強度の高いワイヤーブラシを選んでください。
自分で浴室の詰まりを解消する際の注意点
ご自分で浴室の詰まりを解消する際の注意点をご紹介します。
換気する
パイプクリーナー等の薬剤を使用する際は、換気に気をつけましょう。薬剤が気化して濃度が高くなると、呼吸に不具合が生じる可能性があります。
また、万が一、浴室の掃除で使用するクエン酸とアルカリ性の洗剤が混じって、危険な塩素ガスが生じた場合にも換気していると安心です。
酸性とアルカリ性の洗剤を混ぜない
酸性とアルカリ性の洗剤を混ぜると、塩素ガスが発生するので注意が必要です。
浴室の汚れの種類によって、以下のように酸性とアルカリ性の洗剤を使い分けます。
- 酸性洗剤:水アカ・石鹸カス
- アルカリ性洗剤:皮脂汚れ・水アカ・血液
お掃除中は、さまざまな洗剤を使いがちです。酸性の洗剤とアルカリ性の洗剤を、一緒に使わないようにしてください。
無理に1人で解決しようとしない
ご紹介した方法でつまりが解消できない場合は、無理をしない方が良いでしょう。以下のような場合は特に、プロの修理業者への依頼がおすすめです。
- つまりが奥の方にある
- つまりの原因が固形物
- つまりの原因が分からない
無理にご自分で作業を続けると、つまりの原因をさらに排水管の奥に押し込んでしまうことも。また、ワイヤーブラシを奥に入れすぎて、取り出せなくなってしまうかもしれません。
浴室の詰まりの原因
浴室の詰まりの主な原因は、次の4つの物質です。
- 毛髪
- 石鹸カス
- 皮脂
- 固形物
また、排水口から異物が入り込まなくても、汚水桝が詰まると排水口も詰まってしまいます。掃除をしてみて、排水管に問題がない場合は、汚水桝もチェックしてみましょう。
毛髪
浴室の詰まりで、最大の原因は毛髪です。シャンプー時に大量の毛髪が抜け落ちます。特に、ご家族に髪の長い方がいらっしゃる場合は、注意が必要です。
洗面所でシャンプーをしている方は、洗面所も同様に注意しましょう。
石鹸カス
シャンプーや石鹸から生じる石鹸カスも、浴室の詰まりの原因です。特に固形石鹸は、固形にするための凝固剤が使われているので、低温になった際に塊が生じる可能性が液体石鹸より高くなっています。
石鹸カスを生成しないために、できればボディーソープなど液体石鹸の使用がおすすめです。また、固形石鹸を使用する場合は、よく泡立てましょう。
皮脂
体を洗い流すと、皮脂も排水口に入り込みます。毛髪や石鹸カスと皮脂が混じり合い、雑菌の繁殖の原因になります。
雑菌の増殖によって、ヘドロ状の物質が少しずつ肥大化してつまりが重症化するので、注意が必要です。
固形物
洗剤のキャップやプラスチック袋の切れ端など、どんなに小さな固形物も、排水管に入り込むとつまりが生じます。小さいので排水管に入っても、すぐに詰まるわけではありません。
しかし、固形物を中心にさまざまな汚れが蓄積し、増殖します。目皿にある状態で、すぐに取り除くようにしてください。
汚水桝のつまり
こまめに掃除をして、排水口につまりの原因を流すことがなくても、汚水桝(排水桝)が詰まると浴室の詰まりが生じます。
また、汚水枡につながる排水管がずれたり、ヒビが入ったりしてもつまりの原因になるので、業者に原因を見つけてもらいましょう。
浴室の詰まりが直らないなら業者に相談
浴室の詰まり解消のために、さまざまな解消方法を試しても直らないなら、水道修理業者に依頼しましょう。
業者に浴室詰まりの解消依頼をおすすめする理由
浴室の詰まりが直らない場合に、業者への依頼がおすすめな理由は以下の通りです。
- プロの業者なら確実に原因を知って、適切に対応する
- 自分ではできない解決法で対応する
- 排水管の不具合や汚水桝のつまりなど、業者にしか対応できないことがある
つまりが排水管の奥の方にあると、家庭用のワイヤーブラシでは届きません。プロなら、プロ用のトーラーや高圧洗浄機を使用して、あっという間に詰まりを除去します。
また、浴室の詰まりの原因が以下のような場合、ご自分での対応は難しいです。
- 排水管の劣化
- 汚水桝の詰まり
- 汚水桝の劣化(ひび割れ)
特に戸建てにお住まいですと、うっかり汚水桝の清掃を怠っている場合があります。汚水桝の掃除はご自分でも可能ですが、数年もの間掃除をしていないと重労働です。
汚水桝や排水管の劣化で交換が必要な場合は、特に、業者への依頼をおすすめします。
業者に依頼した際の費用目安
水道修理業者に浴室の詰まり解消を依頼した際にかかる費用の目安をご紹介します。
まず、作業に関係なく発生する可能性のある料金です。業者によって一律に決まっています。
料金項目 | 相場料金 |
見積もり料金 | 0円〜 |
基本料金 | 0円〜5,000円 |
出張費用 | 0円〜4,000円 |
早朝・深夜・休日の割増料金 | 0円〜8,000円 |
キャンセル料金 | キャンセルする時期により変動 |
次に、作業内容における料金の相場です。
作業内容 | 相場料金 |
軽微なつまり解消 | 4,000円〜8,000円 |
薬剤の使用 | 2,000円〜4,000円 |
高圧洗浄(戸建て) | 10,000円〜40,000円 |
高圧洗浄(集合住宅) | 14,000円〜50,000円 |
トーラー機またはドレンクリーナー | 15,000円〜30,000円 |
排水桝(汚水桝)掃除 | 5,000円〜10,000円 |
必ず見積もりを取って、料金に納得してから依頼しましょう。
業者を選ぶ際のポイント
浴室の詰まり解消は、信頼できる業者に依頼しましょう。少なくとも次の3つのポイントを押さえておけば、業者選びでの失敗は抑えられます。
- 水道局指定工事店に指定されている
- 見積もり無料で説明が丁寧
- 実績が豊富
実績は、公式サイトで創業年や施工実績数などで確認可能です。
浴室の詰まりを放置するリスク
浴室の詰まりを放置するリスクを紹介します。
- 悪臭の原因になる
- カビが増える
- 健康被害の原因になる
- 排水溝から逆流する可能性がある
流れが多少悪い程度ですと、お風呂には入れるので放置しがち。しかし、以上のようなリスクがあるので、できるだけ迅速に対応することをおすすめします。
悪臭の原因になる
詰まりが生じると、水が排出されずに溜まっているため、水が変質して悪臭の原因になります。浴室内にニオイが沈着すると、掃除してもなかなか除去できません。
入浴中にリラックスできなくなるので、悪臭が出る前に対処しましょう。
カビが増える
詰まりがあると、排水が十分ではないため、カビが繁殖しやすい環境になります。お風呂では高温になるので、さらにカビが増えてしまいます。
健康被害の原因になる
悪臭は、バクテリアが増殖している証拠です。また、カビが増えると胞子が空気中に舞っています。カビやバクテリアの多い環境では、アレルギーや肌トラブルといった健康被害が増えてしまいます。
排水溝から逆流する可能性がある
つまりが蓄積すると排水溝からの逆流が心配です。水が溢れて、脱衣所にまで水が流れ、床材等にもダメージを与えてしまいます。
逆流が始まるとお風呂も利用できなくなるので、早めに対処しましょう。
浴室の詰まり予防方法
浴室のつまりが生じないための予防方法は、次の3つです。
- こまめに掃除する
- ゴミキャッチャーにネットをつける
- 定期的なメンテナンスを依頼する
それぞれについて、さらに詳しく説明します。
こまめに掃除する
ゴミが排水口に流れて詰まりの原因にならないためにも、こまめな掃除がおすすめです。お風呂の利用が終わったら、ゴミキャッチャーを取り外して毛髪などのゴミを除去しましょう。
また、浴槽や洗い場の掃除をすれば、石鹸カスや皮脂を排水口に流す前に分解できます。液体パイプクリーナーを2週間に1度程度使うと、さらにつまりを予防できます。
ワンプッシュ排水栓の掃除方法
ワンプッシュ排水栓も、取り外して掃除できます。
- 排水栓を1度押し込んで、真上に引き上げて取り外す
- 歯ブラシやスポンジで排水栓の裏側の汚れをこすり落とす
- 綿棒で、絡まっている髪の毛などを取り除く
- シャワーなどでお湯をかける
- 排水栓をカチッと音がするまで差し込む
排水栓の取り外し方法は、メーカーによって異なるので、公式サイトを確認してください。
ゴミキャッチャーにネットをつける
ゴミキャッチャーは、毛髪などが排水管に流れないために設置されています。しかし、隙間をすり抜けて汚れが排水管に入ってしまうので、ネットをつけると安心です。
ゴミが溜まったら、そのまま捨てられる点も魅力。100円ショップにもあるので、試してみましょう。
定期的なメンテナンスを依頼する
専門の水道修理業者に定期的なメンテナンスを依頼すると、詰まりを予防できます。特に戸建てにお住まいの場合は、定期的に汚水桝や排水管の掃除を依頼しましょう。
プロにメンテナンスを依頼すると、トラブルを防げるだけではなく、設備の寿命を延ばせます。
浴室の詰まりでお困りなら
浴室の詰まりの原因や解消方法を解説しました。詰まりを放置すると悪臭やカビなどのリスクがあるので、多少水が流れてお風呂に入れても、対応が必要です。
つまりの原因を知って根本的な解決をしないと、頻繁に再発してしまいます。浴室のつまりが頻発するなら、『クリーンライフ』に一度ご相談ください。じっくりと問題点を検証します。
経験豊かなスタッフが点検するので、根本的に解決したい方もぜひご相談ください。
⇒クリーンライフに浴室の詰まりについて相談する