洗濯機の蛇口周辺からの水漏れについて、原因と対処法を詳しく解説します。
洗濯機の蛇口周辺で水漏れしていたら、まずは蛇口のどこから水漏れしているのか確認してください。水漏れ箇所がわかれば、水漏れの原因が想定できます。
パッキンの交換やナットの締め直しなど、簡単な作業ならご自分でもできる可能性があります。また、修理後に再発しないための予防方法もあわせて解説するので、参考にしてください。
洗濯機の蛇口からの水漏れの原因・対処法
洗濯機の蛇口から水漏れしている場合は、次の4つの箇所を確認してください。
- 蛇口の設置箇所(壁面との接続箇所)
- 蛇口のハンドルの下
- スタウトと本体の接続部
- ホースと蛇口の接続部分(ニップル)
それでは、各箇所からの水漏れの原因と対処法をご紹介します。
蛇口の設置箇所(壁面との接続箇所)からの水漏れ
壁に設置されている蛇口の場合、シールテープの劣化によって水漏れが始まります。壁面と蛇口の間からの水漏れは、シールテープの巻き直しで解決できることがほとんどです。
対処法:シールテープを巻き直す
シールテープを用意したら、以下の手順でシールテープを巻き直してください。
- 止水栓を閉める
- 蛇口を反時計回りに回して取り外す
- 配管内を古い歯ブラシ等で掃除する
- 蛇口についている古いシールテープを完全に除去する
- 蛇口側の接続部分に、シールテープを時計回りに6〜12回巻きつける
- 巻き終えたシールテープの上から爪を押し付けて馴染ませる
- 蛇口を壁に時計回りにねじり込むようにして取り付ける
シールテープは少し引っ張り気味にして巻くのがコツです。
蛇口を設置する際に、途中で反対に回すとシールテープが外れて水漏れの原因になります。絶対に途中で、反対に回すようなことはしないでください。動かしにくい場合は、モンキーレンチを使用しましょう。
止水栓を開けて、水漏れがないか確認できたら完了です。
蛇口のハンドルの下からの水漏れ
蛇口のハンドル下からの水漏れの原因は、概ね次の2つです。
- 洗濯機の振動が原因で蛇口のナットが緩んでいる
- 三角パッキンが劣化している
それぞれの解決法を解説します。
対処法1:ナットを締め直す
蛇口のハンドル下のナットを触ってみて、緩んでいるか見てみましょう。手で触っても動くようなら、モンキーレンチを使って、ナットを締め直します。
ナットを締め直した後、水漏れが解消できたか確認してください。
対処法2:三角パッキンを交換する
ナットを締め直しても水漏れしているなら、三角パッキンの劣化の疑いがあります。三角パッキンを交換する手順は以下のとおりです。
- 止水栓を閉めて、給水を止める
- 蛇口の上部のカラービスをペンチでつかみ、回してビスを外してハンドル部分を取り外す
- ハンドル根元のナットをモンキーレンチで回して緩めてから、手で回して取り外す
- ナットの下のパッキンを交換する
- ハンドルを組み立て直す
止水栓を開けて、水を出してみましょう。水漏れがなくなっていたら、終了です。
もし蛇口のハンドルで何かトラブルが起きている場合は、以下の記事が参考になります。
スタウトと本体の接続部からの水漏れ
スタウト(吐水口)と蛇口本体の接続部から水漏れがあるなら、次の3つの原因が考えられます。
- ナットが緩んでいる
- 接続パッキンが劣化している
- 蛇口本体が故障・劣化している
それぞれの解消法を説明します。
対処法1:ナットを締め直す
スタウトの接続部分のナットが緩んで水漏れが起きている可能性があるので、モンキーレンチでスタウトとの接続部分のナットを締め直してみましょう。
対処法2:パッキンを交換する
ナットの締め直しをしても水漏れが解消しないなら、パッキンの交換が必要です。次のような手順でパッキンを交換しましょう。
- 止水栓を閉める
- スタウトの接続部分のナットをモンキーレンチで取り外す
- スタウトとの接続部分のパッキンを外して、新しいパッキンと交換する
- 再度、スタウトを設置する
- 止水栓を開けて、水を出してみる
水漏れがなくなっていたら、完了です。
スタウトが固くなって外れない場合は、防サビ潤滑剤スプレーを吹き付けるとすべりが良くなり、取り外しがスムーズです。
対処法3:蛇口本体を交換する
パッキンを交換しても水漏れが解消できないなら、蛇口本体の交換が必要です。蛇口交換の流れは以下のとおりです。
- 古い洗濯機の蛇口を取り外す
- 取り外したあとの配管の内部を掃除する
- 新しい洗濯機の蛇口を、取り外した後の配管に仮に設置してみる
- 新しい蛇口の接続部にシールテープを巻く
- シールテープを巻いた蛇口を給水管に設置する
- ホースを設置する
- 水漏れがないか確認する
洗濯機の蛇口交換方法は、以下の記事で詳しく説明しているので参考にしてください。
ホースと蛇口の接続部分(ニップル)からの水漏れ
洗濯機のホースの取り付け方には、以下の2種類があります。
- 直接蛇口に取り付ける
- ニップルを挟んで取り付ける
ニップルを利用して取り付けるタイプは、ニップルに問題が起きて水漏れが生じるケースが多い傾向です。
- ニップルがゆるむ
- ニップルのパッキンが劣化した
- ニップルの破損や劣化
それぞれの対処法は、以下のとおりです。
対処法1:ニップルを締め直す
ニップルがずれて、緩んでいる可能性があります。
ニップルはネジで止めるタイプと、スイッチ上の箇所を押すと内部の銀色の4つの玉が移動して固定されるタイプがあります。特にネジで止めるタイプは、ずれやすいので以下の流れで締め直してください。
- 止水栓か元栓を閉めて、給水ホースを取り外す
- 4つのネジを緩めて、ニップルを一旦取り外す
- ニップルを設置し直す
- 最初は4つのネジを緩めに固定する
- 状態を確認して、しっかり締める
給水ホースを外した際、ホースから水がこぼれる可能性があるので、ぞうきんを用意しましょう。
ネジの場合は、4つのネジを均等に設置することが大切です。
対処法2:ニップルのパッキンを交換する
ニップルのパッキンを取り出して、劣化がないか確認しましょう。
- 触ると黒い汚れがつく
- ヒビが入っている
パッキンの状態が以上のようなら、パッキンの交換が必要です。
- ニップルを取り外す
- 内部のパッキンを取り外す
- 新しいパッキンと交換する
- ニップルを設置し直す
吐水口のパッキンも同時に交換すると、水漏れを予防できます。
対処法3:ニップルを交換する
パッキンの劣化ではなく、パッキンを設置したニップルの方が変形して隙間ができている場合は、新しいニップルに交換します。
ネジ式のニップルはトラブルが起きやすいので、ジョイント式自動止水機能付きニップルがおすすめです。トラブルが起きにくいだけではなく、取り付けやすい点も魅力です。
- 止水栓を閉めて、給水を止める
- 古いニップルを取り外す
- 吐水口も内部のパッキンと一緒に取り外す
- 新しいニップルを吐水口接続部分に差し込む
- 新しいニップルに同梱されていたナットを締める
- 給水ホースをニップルに接続する
止水栓を開けて、水漏れがないか確認してください。水漏れがある場合は、新しいニップルにパッキンがついていない可能性が。パッキンがついていない場合は、設置しましょう。
洗濯機の蛇口の水漏れ修理を業者に頼む際の費用相場
以下のような場合は、水道修理業者への依頼がおすすめです。
- 蛇口交換などを自分でするのは不安がある
- ご紹介した解消法を試しても水漏れが解消できない
- 水漏れの原因がわからない
ここでは、修理業者に依頼した際に必要な費用をご紹介します。以下の一覧表を参考にしてください。
作業内容 | 目安料金(作業料金+部品代) |
パッキンなどの交換 | 3,000〜8,000円+部品代 |
単水栓の交換 | 15,000円~30,000円 |
埋め込み型洗濯機水栓の交換 | 15,000円~40,000円 |
上記の作業料金以外に、作業に関係なく以下のような基本料金が加算されます。
基本料金 | 0円〜5,000円 |
出張費 | 0円〜3,000円 |
深夜・早朝・休日の割増料金 | 0円〜8,000円(または、作業料金の0〜40%) |
見積もり料金 | 0円〜 |
見積もりは無料で行っている業者がほとんどです。複数の業者に相見積もりをして、納得のいく業者を選んでください。見積もりの際に業者の態度なども比較できます。
また、アフターフォローがどうなっているかも確認が必要です。施行後に問題があった際に、すぐに無料、または安い料金で再度対応してくれるかどうかを確認しましょう。
業者選びは、以下の記事が参考になります。
洗濯機の蛇口水漏れ予防法
洗濯機の蛇口の水漏れが再発しないようにすることも大切です。以下の予防法を実行して、再度水漏れが起きないようにしましょう。
- 蛇口を閉めておく
- 定期的にメンテナンスする
- 自動止水機能が付いたニップルまたは蛇口に交換する
- 定期的にホース内のゴミ取りをする
それでは、具体的にどのようにするのかを説明します。
蛇口を閉めておく
洗濯機の蛇口は開けたままにしていると、水圧が常にかかった状態です。水圧が常にかかっていると、以下のようなトラブルが起きやすくなります。
- 蛇口内部がサビやすい
- 蛇口のパッキンの劣化が早まる
- 洗濯機の給水弁が劣化しやすくなるため、洗濯機本体の寿命も短くなる
洗濯機の蛇口を使わないときは、蛇口を閉めておくと急にニップルが外れても水漏れが起きません。
定期的にメンテナンスする
洗濯機の蛇口は、放置しがち。存在そのものを忘れているケースが少なくありません。定期的に以下の3つのポイントを確認しましょう。
- 洗濯機の蛇口から水漏れがないか
- ニップルやナットなどのゆるみがないか
- ホースに汚れや破損がないか
少しでも変化があるたびに解消するようにすれば、急な水漏れで慌てることもありません。
蛇口本体の寿命は約15年といわれますが、パッキンなどの内部部品は約5年です。5年ごとにプロの水道修理業者にメンテナンスを依頼しても良いでしょう。
自動止水機能が付いたニップルまたは蛇口に交換する
水漏れが原因でニップルや蛇口を交換する際に、自動止水機能付きの製品に交換しておくと安心です。自動止水機能付きは、別名オートストッパー付きとも呼ばれます。
自動止水機能付きなら、給水ホースが外れても給水が自動的に止まるので水漏れを防止できます。
定期的にホース内のゴミ取りをする
ホース内部にゴミが溜まると、水圧が高まって水漏れしやすくなるので注意が必要です。特に、乾燥機付きの洗濯機は、ホコリが出やすいのでホースの汚れが増えます。
ホース内のゴミ取りは、洗濯する前にしましょう。洗濯機を使う前なら内部が乾燥しているので、ゴミ取りがスムーズです。
以下の記事も参考にして、洗濯機全体のケアをしてください。
賃貸住宅の場合は大家・管理会社に相談
賃貸住宅にお住まいで、洗濯機の蛇口からの水漏れを発見したら、すぐに大家さんや管理会社に連絡してください。
勝手にご自分で修理したり、修理業者に依頼したりすると、以下のようなトラブルが起きる可能性があります。
- 修理料金を支払ってもらえない
- 設備に手を加えたことで契約違反になる
- 修理がうまくいかなかった場合に賠償責任が生じる
洗濯機の蛇口の修理費用はほとんどの場合、大家さんが負担してくれるはずなので、必ず相談しましょう。
洗濯機の蛇口から水漏れしたら
洗濯機の蛇口からの水漏れ解消方法を解説しました。蛇口からの水漏れは、簡単に修理できることも多いので、トライしてみてください。
しかし、すぐに洗濯したいときやご自分での修理に自信のない方は、水道修理業者にご相談ください。業者なら、迅速に対応してくれるでしょう。
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