トイレが臭い原因や対処法を解説していきます。突然お客様の訪問がある際に、臭いをすぐに消す方法もお伝えするので、参考にしてください。
しかし、トイレの臭いの根本的な原因を知って、対処していくことが大切です。トイレの臭いには、リスクが潜んでいます。根本的な原因を解消しないと、ある日突然に大きなトラブルが生じてしまうかも。
トイレのトラブルだけではなく、住宅のダメージにもつながるので、徹底して臭い対策を行いましょう。
速攻でトイレの臭いを消す方法
すぐにトイレの臭いを消したいのであれば、アロマの中和消臭がおすすめです。アロマの力で、イヤな臭いを中和し、消臭します。消毒効果が特にあるとされるアロマを使えば、さらに効果的。
臭いを消す方法として、芳香剤もありますが、芳香剤は臭いを消すというより別の良い匂いでごまかしているだけ。また、人工的な消臭剤は、人によって不快に感じる場合もあります。
アンモニア臭など、トイレの中和消臭におすすめなのは、次の2種類です。
- ユーカリ
- ティーツリー
ペパーミントやレモンバーム、ラベンダーなどお好みのアロマを使っても良いでしょう。
スプレータイプやセンサー付きディフューザータイプなど、通販サイトに掲載されているので、使いやすいタイプを選んでください。アロマは100円ショップ、ドラッグストアで買える場合もあります。
トイレの臭いの原因と根本的な対処法
トイレの臭いは、アロマの中和で対処できますが、アロマだけですと根本的な解決になりません。トイレの臭いは、トラブルの信号です。対処して、トラブルが起きないようにしていきましょう。
トイレで特に気になる臭いは、次の4つです。
- アンモニア臭
- 尿石
- カビ臭
- 下水の臭い
それぞれについて、特に発生しやすい箇所と原因を説明していきます。
アンモニア臭
尿の飛び散りによるアンモニア臭が、気になる臭いの原因の1つです。
アンモニア臭が気になる便器周辺
尿の臭いというと、便器内部を中心に漂っている場合がほとんどです。しかし、立って用を足していると、便器のフタや便座の裏側、床や壁などにも尿が飛び散ってしまいます。
便器の内部だけではなく、トイレ全体に臭いの原因があります。便器と床の間にも尿が入り込むと、表面だけいくら掃除しても臭いが抜けません。
対処法:座って用を足す
男性も立って用を足さず、座ってすると、便座の裏や壁に尿の飛沫がかからないようになります。
尿をこぼしてしまったときは、濡らしたトイレットペーパーやトイレクリーナーで、すぐに拭き取りましょう。
尿石
尿石とは、尿に含まれる尿素やタンパク質などが細菌と混じり合って、石のように固くなって便器や便器周辺に付着した物質です。
尿の汚れは、最初は黄ばみから始まり、尿石になってだんだんと茶色、黒に変化していきます。頑固な尿石は、硬いブラシでこすっても除去できません。
尿石ができる便器内や周辺
尿がかかったまま放置すると、尿に含まれる尿素やタンパク質が尿石に変化していきます。
尿石は硬い物質ですが、多孔質、すなわち小さな穴があるので、穴に細菌が留まりやすい性質です。そのため、放置すると、さらに臭くなっていきます。
以下の箇所に尿石ができやすいので、注意が必要です。
- 便器のフチ
- 便器のトラップ
- 便座の裏
- ウォシュレットのノズル
- 排水管
便器周辺の尿石を放置していると、排水管にも尿石ができて、トイレつまりの原因になります。
対処法:酸性洗剤や尿石専用洗剤を使う
尿石ができたら、強酸性の洗剤で除去します。尿石に効果のある洗剤は、『デオライトL』といった酸性洗剤や、尿石専用洗剤などです。
デオライトLの使い方は、以下を参照してください。
絶対に塩素系の洗剤と混ぜないでください。塩素ガスが発生して、とても危険です。
カビ臭
水回りで閉鎖された空間、特にトイレは狭い密室なので、空気がこもりやすくカビができやすい環境です。
特に、マンションといった集団住宅のトイレは窓がないことがほとんどなので、カビ臭くなる可能性があります。
カビができやすいタンク内や壁
トイレは、カビのできやすい場所の1つです。天井と壁の境界線の角が黒くなっているのも、カビが原因と考えられます。便器のフチの裏側もカビの胞子がそのままになって、カビが増える場所です。
また、タンク内もカビができやすいので、対処しましょう。タンク内にはさまざまな部品が入っており、滅多に開けて掃除しないのでカビが繁殖しています。
ただし、きれいにしようとして、部品を壊さないようにしましょう。
対処法:換気を良くする
できるだけトイレ内の換気を良くし、湿気がこもらないように以下を実行してください。
- 換気扇を回し続ける
- ドアを開けっぱなしにする
- 窓があるトイレなら、窓をできるだけ開けておく
- 便器のフタを常に閉めておく
見た目に問題があるので、ドアを開けっぱなしにすることに抵抗のある方もいらっしゃるでしょう。少なくとも、出かけてご自宅にいらっしゃらない間だけでも、ドアを開けておくようにすると空気を入れ替えられます。
タンク内もカビができやすいので、タンク内に重曹やカビ予防になるアロマ(シダーウッド・ローズウッドなど)を入れておくとカビの発生を抑えられます。
下水の臭い
下水管からの臭いは、掃除をしても取れにくい点が問題です。
下水臭の原因
下水臭の原因は、以下が考えられます。
- 封水切れ
- 排水管のつまり
- カビや細菌の繁殖
- 排泄物
- トイレと床の隙間
特に、便器内の水(封水)の水位が下がると、下水管からの臭いが上がってくる可能性があります。封水の水位が下がっていないか確認してください。
対処法:トイレつまりの解消または業者に相談
封水切れの原因がつまりであれば、つまりを解消していきましょう。「50℃程度のお湯をバケツで流す」「ラバーカップを使う」などでトイレつまりを解消します。
トイレつまり以外が原因で下水臭が抜けない場合は、水道修理業者への相談がおすすめです。トイレと床の隙間は、便器を設置した際に問題があった可能性も考えられます。
トイレの臭いを防ぐための手軽な掃除方法
できるだけこまめに掃除すれば、消臭できます。ここでは、気軽にできるトイレ掃除方法を解説していくので、参考にしてください。
- 便器の内部
- 便器の外側・便座・フタ
- トイレタンクの内部
- トイレタンク・手洗器
- 床・壁
以上の順に、掃除をしていきます。
便器の内部の簡単な掃除方法
便器内部は、排泄物で汚れた際についでに全体を掃除すれば、汚れが蓄積しません。
便器内部の掃除で使う道具
便器内部を掃除する際は、以下の道具を用意しましょう。
- トイレ用ブラシ
- ゴム手袋
- 中性洗剤
- ぞうきん、または除菌クロスなど
トイレ用ブラシは、ブラシ部分が小さいものがおすすめです。小さいタイプなら、トイレのフチに潜む汚れにも届きます。
簡単な掃除では、中性洗剤で十分です。しかし、尿石の除去が目的なら、酸性の洗剤を使用してください。
便器内部を掃除する手順
以下の手順で、便器内を清掃していきます。
- 便器内に洗剤を注ぐ
- 汚れが蓄積する部分(便器のフチの内側など)をトイレ用ブラシでこする
- 水を流して洗剤を流し、トイレブラシを洗う
- トイレブラシの水気を切って収納する
- 便器の周辺の濡れた部分をぞうきんや除菌クロスで拭き取る
封水(便器の底に溜まっている水)の水の境目も、よくこすりましょう。
トイレ用ブラシの水切りを忘れないでください。トイレ用ブラシに水分が残っていると、床が濡れて汚れるだけではなくカビの原因になります。
便器の外側・便座・ふたの拭き掃除
こまめに拭き掃除をすると、臭いを解消できます。
便器の外側・便座・ふたの掃除で使う道具
プラスチック部分に傷がつかないように、柔らかい布のぞうきんを使用しましょう。
ぞうきんをはじめ、以下も用意します。
- ぞうきん
- ゴム手袋
- トイレ用除菌剤(スプレータイプ)、またはクエン酸水スプレー
- 古い歯ブラシ
クエン酸スプレーは、スプレーボトルに水100mlとクエン酸を小さじ1杯入れて混ぜ合わせるだけです。約1週間で使い切るようにしてください。
便器の外側・便座・ふたを掃除する手順
便座の接続部分など、凹凸のある部分もていねいに拭き取りましょう。
- 古い歯ブラシでホコリをはらっておく
- ぞうきんに除菌剤をスプレーして、便器の外側・便座・フタを拭く
- クエン酸スプレーなら、かたく絞ったぞうきんで拭き取る
ホコリを除去せずに水拭きすると、プラスチック部分に傷をつけてしまいます。
トイレタンク内は洗浄剤使用で簡単にカビ予防
タンクを開けずにする簡単な掃除方法です。
トイレタンク内の掃除で使う道具
月に1度の頻度で、タンク内の掃除をします。用意するのは以下だけなので、簡単です。
- トイレタンク洗浄剤(市販品)
トイレタンク洗浄剤には、タンクに入れっぱなしにするタイプなどいろいろあります。ここで使用するのは、月に1度使うタイプの洗浄剤です。
トイレタンク内を掃除する手順
タンク内の清掃方法は、以下の手順です。
- レバーを操作して、1度水を流す
- トイレタンクの穴に洗浄剤を注ぎ入れる
- 指定された時間、放置する
- 指定された時間になったら、水を流す
必ず説明書を読んで、量や放置時間を守ってください。
ただし、頑固な汚れには対応できない場合があります。あくまでカビを予防し、清潔な状態を保持するための方法です。
トイレタンク・手洗い器の簡単な掃除方法
水道水をそのままにしておくと、水垢ができます。週末など週に1度日を決めて、さっと一拭きの習慣でキレイを保ちましょう。
トイレタンク・手洗い器の掃除で使う道具
必要なものは、以下の3つだけです。
- メラミンフォームのスポンジ
- ぞうきん(濡れたぞうきんと乾いたぞうきん)
- 歯ブラシ(手洗い管の根元に汚れがあれば)
メラミンフォームは汚れを取りやすいのですが、素材によっては傷がつく場合もあります。見えない部分で試してから、使用を始めましょう。
トイレタンク・手洗い器を掃除する手順
タンク周辺の掃除方法は、以下のとおりです。
- 手洗い器に物を置いている場合は、取り除く
- メラミンフォームのスポンジを水で湿らせる
- 水道金具とタンクの手洗い部分をこすり洗いする
- 手洗い管の根元の汚れは古い歯ブラシでこする
- かたく絞ったぞうきんで手洗い管、レバー、タンク外側などを拭く
- 乾いたぞうきんで水気を拭き取る
水気は、吸水性のあるクロスで拭き取ってもいいでしょう。
床や壁の簡単な掃除方法
床や壁は、ご家族に立った状態で用を足す方がいらっしゃれば、毎日掃除したほうがいいでしょう。座ってする方だけの家族でも、週に2回くらいの頻度で掃除すると汚れが蓄積しません。
床や壁の掃除で使う道具
使うのは、次の2つです。
- 掃除機(または、ほうきとちり取り)
- トイレのお掃除シート
今回は簡単に掃除できるように、トイレのお掃除シートを使います。
水に流せるタイプでも、便器に流さずにゴミとして処分してください。便器に流すと、トイレが詰まる場合があります。
床や壁を掃除する手順
掃除手順は以下のとおりです。
- 床に置いてあるものをトイレの室外に移動する
- 掃除機でホコリを取る
- トイレのお掃除シートで壁と床を拭く
汚れの少ない場所から多い場所に向かって拭くようにしましょう。壁は、上部の方が尿などの飛沫が届きにくいので、上部から下部に向かって拭きます。
壁を拭いたシートは捨てて、新たに床を新しいシートで拭き取ります。ただし、床材が白木の場合は、木材専用のクリーナーを使ってください。
トイレの臭いを水道修理業者に依頼するケース
トイレが臭い程度で水道修理業者に依頼しても良いのか、迷う方も多いでしょう。しかし、以下のような場合、臭い以外にもトイレトラブルの可能性があります。
- 掃除しても臭いが消えない
- 臭いだけではなくつまりがある
トラブルを予防するためにも、気軽に相談してみましょう。
トイレを掃除しても臭いが消えない
トイレの臭い対策は、丁寧でこまめな掃除が一番です。しかし、どんなに掃除をしても臭いが消えない場合は、原因が手の届かない箇所にあると考えられます。
例えば、以下のような原因で臭い場合は、専門家に相談した方が良いでしょう。
- 汚水桝の汚れ
- 尿石の蓄積
戸建ての場合は、汚水桝のメンテナンスを忘れているケースが少なくありません。一度、汚水桝周辺をチェックしてみてください。
臭いだけではなくつまりがある
臭いが気になり、トイレつまりなどその他のトラブルもある場合は、トラブルを解消しないと臭いが続きます。
臭い以外のトラブルは、水道修理業者に相談した方が根本的な解決が望めます。特に、汚水桝のトラブルや排水管のつまりなどは、業者への相談がおすすめです。
トイレの臭いを放置するリスク
トイレの臭いを放置すると、以下のようなトラブルが起きる可能性があります。
- 健康被害の原因になる
- トイレの不具合が増える
- 害虫が増える
それぞれについて、さらに具体的に説明していきます。
健康被害の原因になる
トイレの臭いは、カビや細菌などが原因です。トイレは密室状態になるので、用を足している間、カビから発生する胞子や空気中の細菌などを吸い込んでしまう可能性があります。
もともとアレルギーのない人でも、アレルギー反応が起きる場合があるので注意が必要です。
トイレの不具合が増える
臭いの原因の一つである尿石は、トイレつまりの原因でもあります。また、タンク内に汚れが蓄積し、部品類の劣化が早まる可能性も。
また、黒ずむ度に強力な洗剤を使用し、材質を傷めると、トイレの耐用年数が短くなってしまうかもしれません。
害虫が増える
カビの臭いが原因なら、カビが多い=湿気があるということ。湿気がある環境は、シロアリが増える可能性があり、床材などの腐食の原因です。
また、臭いならバクテリアも増えて不衛生な状態なので、シロアリ以外の害虫も増殖する可能性があります。
トイレの臭いが気になるなら
トイレが臭い場合の対処法を中心にご紹介しました。トイレの臭いは、トイレトラブルのサインかもしれません。原因を知って、大きなトラブルにならないようにしましょう。
原因の根本的な解消で、トイレの臭いも解消できます。しかし、臭いが取れない場合は、水道修理業者にご相談ください。
トイレの臭いで相談しても良いのか迷ってる方は、まずは電話やLINEを利用して気軽に相談してみましょう。私たち『クリーンライフ』は、24時間年中無休で受け付けています。