トイレタンクの水漏れを放置したことで、床が濡れて傷んでしまったり、水道代が高くなったりする方がいらっしゃいます。
そこで、30万件を超える施工実績のある私たちが、失敗せずにトイレの水漏れを自分で修理する方法をお教えします。
お急ぎの方には、修理業者の料金相場や選び方をご紹介。水道代を減免できるケースや予防策もお伝えします。
水漏れの直し方が分かり、安心して業者に依頼もできますよ。
トイレタンクの水漏れでお困りの方は、ぜひ参考にご覧ください。
トイレタンクから水漏れする5つの原因
トイレタンクの水漏れを直すには、原因をまず把握しましょう。場所が分からなければ修理ができません。
トイレタンクの水漏れに関わる部品は、以下の5つです。
- パッキン
- トイレレバー
- ボールタップ
- ゴムフロート(フロートバルブ)
- オーバーフロー管
誤作動や劣化を起こしていないかを確かめ、必要であれば修理しましょう。水漏れの放置は悪化や水道代が高くなる要因になるので、原因を特定して早めに対処すべきです。
それぞれの部品は10年ほどで寿命を迎えます。
失敗しないトイレタンク水漏れの直し方5選
トイレタンク内外の各部品を交換する目安と、直し方をご紹介します。
修理中は止水栓を閉めましょう。水漏れの応急処置にもなります。壁や床から出ている配管の突起部分をマイナスドライバーで右に回せば、閉じられます。
直す際に必要なものは以下の通りです。
- ゴム手袋
- 洗面器やタオルなど、水を受けられるもの
- モンキーレンチかウォーターポンププライヤー
交換部品も含め、ホームセンターやネットで手に入ります。型番を確かめて、正しい部品を用意してください。
なお、賃貸の方は、管理会社や大家さんへ連絡しましょう。使える状態にする義務が貸す側にあるため、原因によっては無償で修理してくれます。
パッキン交換
ゴムが潰れると、トイレタンクから水漏れしやすくなります。
パッキンが使われているのは以下のような場所です。
- 給水管とトイレタンクの間
- タンク下
- トイレレバー
モンキーレンチかウォーターポンププライヤーと、マイナスドライバーを準備してください。
取り替え方法はそれぞれ次の通りです。
- ドライバーで止水栓を右に回して閉じる
- タンクの水を流す
- トイレタンクのフタを開ける
- トイレレバーのナットをはずす(レバーパッキンは8へ)
- 給水管に繋がる部品を支え、タンク外のナットをはずす(給水管パッキンは8へ)
- トイレと繋がっているタンク下のナットをはずす
- タンクを取り外す
- 部品を交換して元に戻す
タンクのフタと本体は重いので注意してください。
ハンドルレバー
以下の理由で、ハンドルレバーが正常に動かないことがあります。
- タンク内の部品や物にレバーに繋がる鎖が引っ掛かっている
- 鎖の長さが合っていない
- レバーが劣化して動きが固い
タンクの中を見て、水漏れの原因を特定してください。
レバーの交換が必要なら、次の通りに行いましょう。なお、取り外して汚れを掃除すると、動きが良くなることもあります。
- マイナスドライバーで止水栓を右に回して閉じる
- トイレタンクの水を流す
- タンクのフタを開ける
- ハンドルレバーの根元にあるナットをはずす
- 外側に引き抜いてレバーを取り出す
- 交換して元に戻す
ナットを手で取れるタイプもありますが、モンキーレンチやウォーターポンププライヤーなどを必要に応じて用意してください。
ボールタップ・浮き玉
給水管とタンク内で繋がる部品がボールタップです。浮き玉と共に、トイレタンクへの給水を操作します。
玉の割れやボールタップの劣化は水漏れの原因になります。次に当てはまれば、ボールタップごと交換しましょう。
- 浮き玉を上げると水が止まる
- 流していないのにボールタップから水が出る
準備するものはマイナスドライバーに、モンキーレンチかウォーターポンププライヤー。
作業方法は以下の通りです。
- ドライバーで止水栓を右に回して閉める
- タンクの水を抜く
- トイレタンクのカバーを開ける
- ボールタップと給水管を繋ぐナットをはずす
- タンクの内側にボールタップを引き抜く
- 新しいものに交換して元に戻す
タンクのフタにも管があるなら取りましょう。
ゴムフロート(フロートバルブ)
タンクの底にフタをする部品がゴムフロートです。オーバーフロー管と呼ばれる筒の根元にあり、ハンドルレバーとチェーンで繋がっています。
劣化により切れたり溶けたりすることで、水漏れの原因になります。ゴムを触って手が黒くなれば交換時期。
手順は次の通りです。
- マイナスドライバーで止水栓を右に回して閉じる
- タンクの水を抜く
- トイレタンクのカバーを開ける
- レバーに繋がるチェーンをはずす
- オーバーフロー管からゴムフロートを取り外す
- 新しいゴムと取り替え
- チェーンをレバーに戻す
ゴムフロートを水平にゆっくり引き抜きましょう。力をかけすぎると、オーバーフロー管が折れます。
張った状態から3、4玉はチェーンをたるませてください。
オーバーフロー管
タンク内の余分な水を流す部品がオーバーフロー管です。筒状のプラスチック部品で、タンクの底に繋がっています。目盛りが書かれており、その線の2,3cm下が普段の水位。
劣化すると、割れたり折れたりして水漏れの原因になります。
取り替え方法は次の通りです。
- マイナスドライバーで止水栓を右に回して閉める
- タンクの水を抜く
- トイレタンクのカバーを開ける
- レバーに繋がるチェーンをはずす
- 給水管に繋がるナットをはずし、ボールタップを引き抜く
- タンク下部とトイレを繋ぐナットをはずして、トイレタンクを取りはずす
- タンク底にあるナットをはずして、オーバーフロー管を取り替える
トイレタンクはかなり重いので要注意です。
トイレタンクの水漏れ修理の料金相場
トイレタンクからの水漏れがひどく、急いでいる方や、難しそうだと感じた方は修理業者への依頼をおすすめします。
水漏れ修理の料金相場は8,000〜17,000円ほどです。
地域による差・交換部品代・出張費や時間外料金などの有無、そして水漏れの状況によって正確な料金は変わります。
しかし、ある程度の相場は上記の通りですので、把握しておきましょう。不必要に高い料金を支払うことを避けられます。
「初めに聞いた金額は安かったのに、実際に修理してもらうと高かった」という事例もありますので注意が必要です。
業者選びのポイントも次にご紹介します。興味のある方はご覧ください。
トイレタンクの水漏れ修理業者の選び方
トイレタンクの水漏れ修理を業者に依頼するなら、ポイントを押さえましょう。残念ながら、悪徳業者が一部にはいます。
頼む前に悪徳業者か見分けられるよう、確かめるべきことを3つお伝えします。
紹介する3つ以外に、下記も調べておくとスムーズです。
- お使いのトイレメーカーやお住まいの地域に対応しているか
- 来てくれるまでの時間
- 基本的な作業時間
あなたが満足する業者を選べるようになりましょう。
会社情報がハッキリしているか
業者の住所・連絡先や責任者などを確かめましょう。必要な情報が不透明な会社は信頼性に欠けるので、避けるべきです。
いまの時代HPはもちろん、SNSアカウントを運用している業者が大半です。
トイレタンクの水漏れ修理を頼む前に、最低限の情報には目を通しておくことをおすすめします。
評価や口コミの内容を確かめる
トイレタンクの水漏れ修理を実際に依頼した人の評価や、口コミは参考になります。いくら情報を調べても、依頼しないと分からないこともあります。
同じ業者でも、担当者や利用する人によって感じ方はさまざまです。
Googleマップや口コミサイトで第三者の意見を見ることが大切です。評判が出ているかどうかをSNSで検索するのも良いですね。
ただ、いずれも”サクラ”の可能性が残ることは念頭に置いておきましょう。最終的には、問い合わせて口コミの真偽をあなた自身で確かめてみてください。
見積り内容に不明な点はないか
問い合わせをしたらまずは、トイレタンクの水漏れ修理を依頼した場合の見積りをもらいましょう。金額はもちろんですが、より大事なのは中身です。
よく分からない作業内容が書かれていれば、徹底的に質問してください。中には、さまざまな名目で料金を追加する業者がいます。
質問に対してマイナスの態度を取る業者であれば、その時点で断りましょう。代わりの業者は他にもいます。見積りも複数の会社からもらってください。不穏な業者に気付きやすくなります。
正式依頼の前に、見積りの不明点をゼロにしましょう。
トイレタンクの水漏れによる水道代は減免できることも
トイレタンクの水漏れにより水道代が高くなってしまった場合は、減額してもらえる可能性があります。
請求金額の50〜70%ほどが目安。無料にはなりません。2〜4カ月程度の通常使用量を参考に、水漏れ分を判定します。
減免を受ける条件は次の4つです。
- 不注意や故意ではなく、通常使用で起きた水漏れ
- 床下や壁中など、気付きにくい場所の水漏れ
- 以前起きた水漏れとは違う箇所
- 適切に修理されている
細かな条件を定めている自治体もありますので、詳細は地域の水道局に問い合わせましょう。
減免の申請時期は直したあとですが、業者への依頼前に確かめるべきです。修繕の担当が「水道局指定工事店」でなければ、対象外になることがあります。
トイレタンクの水漏れ予防法
トイレタンクの水漏れが収まったら、予防策を講じませんか?水漏れがまた起きては無駄な費用がかかってしまいます。
ちょっとした気配りだけで、水漏れが起きる可能性を下げられます。中には、ついやってしまいがちな過ちもあるので要注意ですよ。
水漏れしない状態を作りましょう。
トイレタンクに物を入れない
節水のためにと、トイレタンクにペットボトルやレンガなどを入れていませんか?たしかに、タンクに溜まる水の量が減るので節水にはなります。
しかし、タンク内の部品に干渉して劣化を早めてしまうこともあるため、タンク内に物を入れるのはおすすめできません。水道代を節約しても、水漏れの修理費用がかかれば逆効果です。
また、トイレつまりを引き起こす原因にもなりえます。必要な水の量を考えてトイレは設計されているため、水流が弱くなるとつまりやすくもなるのです。
水の量がどうしても気になるなら、節水トイレへの取り替えを検討してください。
トイレタンクの中には物を入れないようにしましょう。
トイレ掃除とタンク内部品の確認
トイレ掃除を定期的にすることで水漏れの前兆に気付きやすくなります。タンク内の部品を同時に見ておけば、水漏れが起きる前に対処もできます。
ただし、強い酸性やアルカリ性の洗剤をタンク内部に使うのは避けてください。部品の劣化を早めてしまう可能性があります。
お使いのトイレの説明書などを見て適切に掃除し、タンク内の部品状態を保ちましょう。
トイレの換気をしっかり
手軽な予防法の一つが換気です。湿気を逃がすことでサビの発生を抑え、配管の劣化を防げます。
しっかり換気して、タンクから水漏れする可能性を下げましょう。
トイレタンクの水漏れは放置せずにすぐ修理
トイレタンクの水漏れは、原因をまず確かめてください。原因によって、交換する部品が異なります。
依頼前には料金相場を把握。選ぶポイントも外せません。修理後は予防しましょう。水道代が高くなったら減免できるか要確認です。