つい掃除するのを忘れがちな、トイレタンク。タンクには常に水が入っており、カビや汚れが発生しやすい状態です。
タンクのカビや汚れを放置していると、トイレの悪臭や便器の黒ずみの原因になることもあります。
そこで今回は、トイレタンクの掃除方法を分かりやすく解説します。
フタを外さずにできる簡単な掃除方法や、タンクの汚れを防ぐ方法もお伝えしますので、ぜひ試してみてください。
トイレタンクのフタを開けない掃除方法
トイレタンクの掃除は、フタを開けて掃除する方法と、フタを開けずに掃除する方法があります。
まずは、タンクのフタを開けずに手軽に掃除できる方法を紹介します。
重曹を使ってつけ置き洗いをする
ドラックストアやホームセンターで購入できる「重曹」を使って、タンクのフタを開けずに掃除ができます。
重曹は黒カビなどの汚れに効果があり、トイレの嫌な臭いを防ぐ消臭効果も期待できます。
【用意する物】
- 重曹:スプーン1杯
【手順】
- トイレタンクの穴からスプーン1杯の重曹を入れる
- 3~6時間放置して、トイレの水を流す
2ステップで掃除ができるうえ、放置するだけで良いので簡単です。
3~6時間は水を流さない方が良いので、就寝前や外出前に行うと効率的に掃除できます。
重曹は掃除だけでなく、トイレつまりの解消にも利用可能です。以下の記事で重曹を使ったトイレつまりの直し方をまとめていますので、いざというときにお役立てください。
入れるだけのトイレタンク専用の洗剤を使う
トイレタンクの掃除には、タンク専用の洗剤も売られています。ホームセンターやドラッグストアなどで購入でき、専用の洗剤なので安心して使用できます。
【用意する物】
- トイレタンク専用洗剤
【手順】
- タンク専用洗剤をタンクの穴から規定量を入れる
- 指定された時間放置して、水を流す
タンク専用洗剤も、タンクの穴から投入して放置するだけなので簡単です。
洗剤の種類によって使用量や放置する時間が異なるため、必ず取扱説明書を読んでから使用してください。
トイレタンクのフタを開けての掃除方法
トイレタンクをしっかり掃除したいときは、タンクのフタを開けて内部を掃除しましょう。
まずは、以下の道具を用意してください。
【用意する物】
- 中性洗剤
- スポンジ
- 歯ブラシ
- 掃除ブラシ
- ゴム手袋
- タオル・雑巾
- マイナスドライバー
- クエン酸スプレー
タンク掃除を行う前に、止水栓を時計回りで閉めておきます。洗浄便座を使用している場合は、電源プラグを抜いておきましょう。
止水栓の閉め方は、以下の記事で詳しく解説しています。止水栓の場所や回し方が分からない場合は、以下の記事を参考にしてください。
手順1.タンクのフタを外す
まず、トイレタンクのフタを外します。
手洗い器がついていないタンクの場合、フタを持ち上げるだけで簡単に外せます。
タンクに手洗い器がついている場合は、メーカーによって取り外し方が異なります。取扱説明書に従って取り外しましょう。
フタを持ち上げても外せない場合は、フタが給水ホースとつながっています。フタと給水ホースの接続部にあるナットは、以下の手順で外せます。
- マイナスドライバーでナットを時計回りに回す
- ホースを外す
- フタを持ち上げる
フタは重いので、注意しながら垂直に持ち上げましょう。
手順2.フタの裏を中性洗剤で掃除する
トイレタンクのフタの裏も汚れていることが多いので、中性洗剤とスポンジや掃除ブラシを使って掃除していきます。洗い終わったら、しっかり水で洗剤を流しましょう。
フタの表面も汚れている場合は、陶器製であればクリームクレンザーを使用してください。水垢の汚れであれば、クエン酸スプレーもおすすめです。
仕上げに水ですすぎ、全体を雑巾で拭き上げれば完了です。
手順3.タンクの内部を掃除する
トイレタンクの内部は、掃除しやすいように以下の手順で水を抜いておきます。
- 洗浄レバーを回してタンクの水を抜く
- 中性洗剤を付けたスポンジで全体をこすり洗いする
- 歯ブラシを使って汚れが気になるパーツを洗う
- タンクの底の汚れを掃除ブラシで洗う
- 止水栓を開けて、洗浄レバーを回してタンクの洗剤を水で流す
タンク内のパーツやパイプに付着している汚れは、優しくこすり落としてください。強くこすると故障の原因になります。
トイレタンク内の掃除方法は、以下の記事でも確認できます。簡単な洗い方を分かりやすく説明していますので、このページとあわせて参考にしてください。
手順4.タンクに水を溜めてフタを閉める
掃除がすべて完了したら、掃除前の水位までタンク内に水を溜めます。
水が溜まったらフタを閉めます。給水ホースとつながっているタイプのフタの場合は、外したときと逆の手順で戻してください。
最後にトイレの水を流し、正常に流れればトイレタンクの掃除は完了です。
トイレタンクの掃除に塩素系漂白剤はNG
トイレタンクの掃除に使用できるのは、中性洗剤や酸素系の漂白剤です。
トイレタンクの中の部品は樹脂やゴムでできているものが多く、塩素系の漂白剤を使用すると劣化や破損の原因になります。
漂白剤を使うなら、オキシクリーンなどの酸素系の漂白剤を使用しましょう。
トイレタンクの手洗い場の掃除方法
トイレタンクに手洗い場がついているタイプの場合、汚れの種類に応じて掃除方法が異なります。
手洗い場の水垢はクエン酸で落とす
水垢の汚れには、クエン酸が効果的です。
【用意する物】
- クエン酸小さじ1
- 水200ml
- キッチンペーパー
- 雑巾やタオル
【手順】
- クエン酸を水で溶かし、クエン酸水を作る
- 水垢が気になる部分にキッチンペーパーを置き、上からクエン酸水をかける
- 1~2時間放置する
- クエン酸水をかけたキッチンペーパーで汚れをこすり落とす
- 水で濡らして固く絞った雑巾やタオルで拭き取る
粉末のクエン酸と水を合わせればクエン酸水を作れますが、手軽に掃除したい方はクエン酸水を購入しましょう。
クエン酸水はホームセンターやドラッグストアで300円程で購入できるので、スプレータイプのものを用意すると便利です。
トイレの水垢の落とし方は、以下の記事も参考になります。
手洗い場の黒ずみは重曹で落とす
黒ずみ汚れの掃除には、重曹を使います。
【用意する物】
- 重曹
- 少量の水
- 歯ブラシ
- 雑巾やタオル
【手順】
- 重曹を少量の水で溶かして粘度の高いペースト状にする
- 黒ずみが気になる部分に重曹ペーストを塗布する
- 2~3時間放置する
- 歯ブラシで汚れをこすり落とす
- 水で洗い流して固く絞った雑巾やタオルで水拭きする
重曹ペーストを使って歯ブラシでこするだけで、黒ずみ汚れを簡単に落とせます。
強くこすると傷がつく恐れがあるので、優しくこするのがポイントです。
トイレの黒ずみが気になる方は、以下も参考にしてみてください。
トイレタンクを掃除する頻度
トイレタンクの掃除は、1ヶ月に1回が目安です。
水垢や黒ずみ、カビを予防するためにも、月1回はつけ置き洗いをすることをおすすめします。
梅雨の時期など湿度が高いときはカビが発生しやすいため、2週間に1回ほどタンク内を確認しておくと安心です。
トイレタンクの中にはたくさんの部品があり、複雑な構造になっています。掃除をする際は破損しないように、注意して作業してください。
万が一破損すると、水漏れする恐れがあります。トイレタンクの水漏れ修理について記載している記事もありますので、タンクの水漏れトラブルが起きたときは参考にしてください。
賃貸でもトイレタンクは掃除すべき
賃貸にお住まいの場合、トイレタンクまで掃除すべきか悩みます。
たとえ賃貸であっても、トイレタンクは定期的に掃除すべきです。タンク内を掃除しないと、衛生面で問題が生じる可能性があります。
タンク内が汚れていると、トイレの水を流したときにカビや汚れが便器に流れ、便器の汚れや悪臭の原因になるためです。
賃貸に住んでいて便器が汚れやすい場合は、タンク内が汚れている可能性があるでしょう。
掃除方法は「トイレタンクのフタを開けない掃除方法」「トイレタンクのフタを開けての掃除方法」と同じ手順ですので、定期的な掃除を心がけましょう。
トイレタンクの汚れを防ぐ方法
トイレタンクの掃除をしたら、できる限りきれいな状態を維持しましょう。
ここからは、タンクの汚れ予防に有効な方法を紹介します。
置いておくだけの洗浄剤を使う
手軽に汚れを防ぎたいときにおすすめなのが、置いておくだけの洗浄剤です。
タンクの手洗い場があるタイプのトイレなら、常時設置しておける洗浄剤を使用できます。置いておくだけで洗浄剤がタンクに流れるため、掃除をする手間を省けます。
洗浄剤には芳香剤の役割も担ってくれるものもあるので、好みの匂いのアイテムを選ぶのもおすすめです。
トイレの湿度を管理してカビの発生を抑える
トイレのタンクには常時水が溜まっており、フタが閉まっているためカビが発生しやすい環境です。
トイレの湿度を管理することで、カビの発生を抑制できます。
- 除湿剤を置く
- 換気扇を付けておく
- ドアを開けて換気する
- サーキュレーターを活用する
このような湿度管理を行うことで、余分な湿気を排除し、カビの発生を抑えられます。
定期的にタンク内を掃除する
カビや汚れの予防には、定期的な掃除が欠かせません。
トイレタンクの汚れはフタを開けないと見えないため、つい掃除を怠りがちです。しかし、カビや汚れが蓄積すると、簡単な掃除では落とせなくなってしまいます。
こまめに掃除をすることで1回の掃除が楽になるので、掃除を意識的に習慣化しましょう。
トイレのお手入れを楽にしたいなら、タンクレストイレもおすすめです。タンクレストイレならタンクがないので、タンク内の掃除をする必要がありません。
ただし、タンクレストイレにもメリット・デメリットがありますので、以下の記事を参考に検討してみてください。
カビが生えにくいタンクにリフォームする
カビや汚れがひどく掃除をしても落ちない場合は、カビが生えにくいタンクへのリフォームも検討してみましょう。
防カビタイプのトイレタンクや、湿気を吸収しにくい素材でできたタンクなど、高性能なトイレタンクが販売されています。
トイレタンクの素材に注目して選ぶと、カビや汚れの発生を防ぐことが可能です。
トイレタンクの交換は専門業者に相談し、機能や予算に応じて製品を選びましょう。
トイレのタンク掃除でお困りなら
トイレタンクの掃除はフタを取らずに簡単にできますが、内部の汚れがひどい場合は、フタを開けて徹底的に掃除しなければなりません。
掃除をしても落ちない汚れで困ったときやタンクの交換を検討している場合は、業者に相談するのがおすすめです。
私たち『クリーンライフ』でも、トイレタンクの修理や交換工事に対応していますので、気軽にご相談ください。水道局指定工事店として各市町村から指定を受けた業者として、誠実に対応させていただきます。