汚水桝の交換費用について、解説します。
- 経年劣化でトラブルが増えた
- 地震等で破損した
- そろそろ塩ビ桝への交換を検討している
こういったケースなど、汚水桝を交換する理由はさまざまです。そこで心配なのは、交換費用。
汚水桝の交換費用は、一定というわけではありません。汚水桝の設置されている場所や、設置されている汚水桝の状況によって異なります。交換費用が高額になるケースも説明します。
あわせて、信頼できる業者の選び方も解説するので、参考にしてください。
汚水桝(排水枡)の交換費用の相場
汚水枡は、住宅からの排水が公共桝にたどり着くまでに、複数設けられています。基本的には、住宅の水回り箇所ごとに1個の汚水枡が設置されているため、住宅ごとに4〜6個あるのが普通です。
汚水桝の交換費用は、1個につき40,000円~50,000円が相場です。汚水桝の種類や場所によっては、10万円をこえる場合もあります。
古い住宅には汚水桝として、主にコンクリート桝が設置されています。コンクリート桝の寿命は20年〜30年です。現在は一般的に、寿命が50年以上と長い塩ビ桝が使用されています。
コンクリート桝から塩ビ枡への交換は、まず、古くなったコンクリート桝を取り外す工事が必要です。コンクリート片を剥がす工事が難航するなど、状況によって料金は上下します。
塩ビ桝は既成の桝を設置するだけのため、コンクリート桝から再度コンクリート桝にするよりも、安くできます。
汚水桝の交換費用が高くなる要因
以下のような場合は、相場料金より高額になります。
- 交換する汚水桝の数が多い
- 排水管工事をしなければならない
- 汚水桝の位置が深い
深い排水桝ほど、高額になる傾向です。
また、排水桝のまわりの土を掘削したり、コンクリートを剥がしたりする作業が必要な場合は、別途費用が発生します。
交換する汚水桝の数が多い
汚水枡は設置した時期が同じ場合がほとんどなので、交換時期も重なる可能性が高いです。交換する汚水桝の数が増えれば、汚水桝の本体購入数や作業が増えるため、支払い料金も高額になります。
なお、汚水桝の数が多く、交換費用を抑えるために、古くなったコンクリート桝を修理することも可能です。コンクリート桝のヒビが入った部分に、モルタルで補修できます。モルタル補修は、1ヶ所につき約10,000円です。
ただし、モルタルそのものの寿命は、30年といわれています。劣化が進んでいる汚水枡はモルタル補修しても、別の箇所で次々とトラブルが起きる可能性があります。
排水管工事をしなければならない
特に地震で汚水桝が破損したような場合、排水管にも同様のダメージが与えられた可能性があります。破損だけではなく、傾斜等が変わると水がスムーズに流れなくなるので、調整が必要です。
- 排水管の調整作業
- 排水管の交換作業
以上の追加作業料金が、加算される可能性があります。
汚水桝の位置が深い
汚水桝の設置されている箇所の深さで、料金は上下します。深くなればなるほど、作業量が増えるため高額料金を設定している業者がほとんどです。
例えば、深さが50cm以上なら、汚水桝1個につき45,000円前後が相場です。
その他の追加工事が必要になった
上記以外にも、以下のようなケースで、通常より費用が上がる可能性があります。
- コンクリートを剥がす「はつり」作業が通常より多い
- スペースが十分ではなく、機械を使いにくいため手作業が多い
- 特殊な工具が必要になった
住宅ごとに状況が異なるため、複数の業者に点検・見積もりをしてもらってください。複数の業者に見積もってもらうと、ご自宅の汚水桝の交換費用の適正価格がわかるはずです。
汚水桝の交換が必要なケース
汚水桝を交換すべきときは、以下のとおりです。
- 経年劣化などで破損しているとき
- 修理料金がかさむようになったとき
- 塩ビ製に変えたいとき
それぞれについて説明します。
経年劣化などで破損しているとき
以前は汚水桝のほとんどは、コンクリート桝でした。素材がコンクリートの桝の寿命は、20年〜30年です。経年劣化で桝の表面が壊れたり、ヒビが入ったりします。汚水桝にヒビが入ると、汚水が漏れて汚水桝が正しく機能できなくなり、排水溝のつまりの原因になります。
また、桝そのものの劣化だけではなく、付随した部品も劣化しているでしょう。例えば、劣化したフタが割れると、破片が排水溝を塞いでしまい、つまりの原因になる可能性も。
ヒビが入っていると、木の根なども入り込みやすくなるので、注意が必要です。木の根が入り込むと、汚水桝が機能しなくなります。
気をつけたいのは、新築だからといって汚水枡も新しいとは限らないことです。もともと住宅地だった場所に建て替えて建築した場合、従来の汚水桝をそのまま使用しているケースがあります。
修理料金がかさむようになったとき
修理をすれば使える状態の汚水桝でも、次々とトラブルが起きて、頻繁に修理業者を呼ぶ状態になったら替え時です。
また、見積もりをしてもらって、あまりにも高額の修理代が必要な場合も、交換費用と比較して検討した方がいいでしょう。
塩ビ製に変えたいとき
汚水桝に問題がなくても、「塩ビ桝に交換したい」と思ったら交換を検討してみましょう。
現在、利用の多い塩ビ桝は、寿命が50年以上といわれています。今交換すれば、これからトラブルの心配をしなくてすみそうです。
コンクリート桝のフタは約50cmですが、塩ビ桝のフタは約20cmです。小さいため、見た目も優れています。メンテナンスも、塩ビ桝はコンクリート桝よりやりやすいので、負担が少なくなります。
また、汚水桝の問題がない状態で交換を検討すれば、じっくり業者を選べます。
汚水桝交換を依頼する業者を選ぶコツ
汚水枡交換は高額になるので、信頼できる業者を選ぶ必要があります。以下のポイントを押さえて、業者を選びましょう。
- 実績が多いか確認する
- 水道局指定工事店に指定されている
- 口コミの評価が高いかチェックする
- すぐに対応可能な業者を選ぶ
- 相見積もりをする
さらに詳しく説明していきます。
実績が多いか確認する
実績の多い業者は、信頼できます。公式サイトで、以下の点を確認しましょう。
- 会社概要で創業年を確認する
- 年間の施工実績数や、累計の施工実績数を確認する
創業して長い業者は、多くの人に信頼されて利用されている証です。悪徳業者は、トラブルが起きるたびに業者名を変更するので、実績年数が短い傾向です。
公式サイトに、施工事例の画像やお客様からの声を多く載せている業者もおすすめです。
水道局指定工事店に指定されている
お住まいの地域で、水道局指定工事店に指定されている業者か確認して選ぶ必要があります。
汚水桝交換で排水管交換や修理の必要がある場合、指定業者以外は対応できません。非指定業者に依頼すると、排水管の修理のために別途業者に依頼しなくてはいけないので、二度手間です。
また、水道局指定工事店は、給水装置の工事を適切にできると公的に認められているため、技術的にも信頼できます。
金銭トラブルなどが起きると、指定を取り消される可能性があるので、トラブルになりにくいと考えられる点もおすすめポイントです。
水道局指定工事店についてもっと知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
口コミの評価が高いかチェックする
実際に業者を利用した人がネット上に投稿した口コミを参考にして、業者を選びましょう。特に料金に関する口コミは、要チェックです。
- 見積もりをしたのに、追加で高額請求された
- 見積もりもせずに作業をして、高額請求された
- 見積もり後、契約をしつこく迫られた
以上のような口コミがあれば、契約を見送った方がよいでしょう。
ただし、口コミの中には嘘の口コミも混在しているので、数多くの口コミを読んで総合的に判断してください。
すぐに対応可能な業者を選ぶ
汚水桝が原因でトラブルが起きていたら、すぐに修理が必要です。汚水桝から汚水が漏れている状態なら、すぐに対応しないと周囲の地盤が緩んでしまいます。
また、悪臭でご近所に迷惑をかけてしまう可能性も見逃せません。修理をいち早くしてほしい場合は、年中無休で運営している即日対応可能な業者がおすすめです。
年中無休で運営している業者なら、交換工事のあとで気になることがあったときも、すぐに相談できる点も魅力です。
なお、『クリーンライフ』は24時間年中無休でご相談を承っています。汚水桝でお困りのことがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
相見積もりをする
公式サイトや口コミで複数の業者を絞り出したら、相見積もりをして比較検討して選びましょう。汚水桝交換は高額な料金になるので、少なくとも4〜5社に見積もりを依頼してください。
相見積もりをすると、適正価格がわかります。他の業者と比較して、高額過ぎる業者には依頼しないのが賢明です。
しかし、安過ぎる料金を提示してくる業者も信用できません。汚水桝の交換で1万円などの低料金を提示してきたら、以下の可能性があるので注意が必要です。
- 技術力のない業者で、料金くらいしか張り合えるポイントがない
- 悪徳業者で交換後に高額請求してくる
- 資材を十分に使わず、手抜き工事をする
汚水桝は、これから何十年も使用するものなので、信頼できる業者に工事を頼みましょう。
業者選びでお悩みなら、以下の記事を参考にしてください。
汚水桝を交換せずに放置するリスク
汚水桝の交換は高額なので、できれば交換しないで済ませたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、トラブルのある汚水枡は交換しないと、以下のようなリスクがあります。
- 汚水桝がますます破損して処理できなくなる
- 汚水桝周辺・住宅内が臭くなる
- 地盤の陥没などが起きると修理代が高額になる
それぞれについて解説していきます。
汚水桝がますます破損して処理できなくなる
放置するとヒビや穴がますます広がって、汚水桝としての機能が果たせなくなります。その結果、以下のような状況になり、結果的につまりが発生します。
- ヒビや穴から土が侵入する
- 汚水がヒビから流れ出て、水分不足で流れが阻止される
つまりが発生すると逆流が起きて、汚水が室内の排水溝から漏れてくる可能性が。逆流が起きると、大惨事になってしまいます。
汚水桝周辺・住宅内が臭くなる
汚水桝が機能しなくなると、処理できなくなった汚水は汚水桝から溢れ出てしまい、周囲に広がります。周囲が臭くなり、害虫も増加します。ご近所にも迷惑がかかり、苦情が来るかもしれません。
汚水桝周辺だけではなく、臭いが住宅内まで蔓延し始め、日常生活に影響してしまいます。
地盤の陥没などが起きると修理代が高額になる
あふれ出した排水が周囲の地面に流れ出て、陥没が起きるリスクも高まります。地盤が陥没すると、住宅の位置にもよりますが、住宅が傾く恐れがあるので、迅速な対応が必要です。
地盤の陥没を補正する工事は、汚水桝の交換費用よりもはるかに高額になります。できるだけ迅速に汚水桝の交換をした方が、最終的にはお得です。
汚水桝の交換を検討中なら
汚水桝の交換についてご紹介しました。汚水桝が原因で、水回りのつまり等のトラブルが頻発する場合は、交換がおすすめです。
汚水桝交換は高額になる上、これから長く使っていくので、信頼できる業者に依頼しましょう。業者選びにお困りなら、『クリーンライフ』もご検討ください。
点検・見積もりは無料で行っています。300以上の自治体で水道局指定工事店に指定されている、技術力の高い業者です。
24時間年中無休で電話やLINEでのご相談を受け付けているので、お気軽にご連絡ください。