今回は、トイレのレバーを自分で交換する方法と注意点を分かりやすく解説します。交換前の準備や確認すべきポイントもお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
トイレのレバーを回しても反応しない場合は、故障が疑われます。もし交換が必要でも、道具があれば自分でできるため、やり方を確認しましょう。
また、トイレレバーの交換を防ぐ方法や、一人で交換できなかったときのために修理費用の相場も紹介します。
トイレのレバーを交換する前に確認すべき4つのポイント
トイレのレバーを交換する前に、以下の4つを確認してみてください。
- レバーとフロートバルブがつながっているか
- フロートバルブが元の位置にあるか
- レバーのナットが緩んでいないか
- パッキンが劣化していないか
レバーを交換しなくても済む場合があるので、一つずつ見ていきましょう。
レバーとフロートバルブがつながっているか
タンク式トイレでは、レバーを動かすと「フロートバルブ」という水位を調整するゴム栓が上がり、水が流れます。
水が流れない場合は、まずレバーとフロートバルブがつながっているか見てみてください。
レバーとフロートバルブがつながっていなかった場合は、つなぎ直しましょう。レバー側にチェーンをひっかける場所があるので、つなぎ直すのは難しくありません。
もしレバーとフロートバルブをつなぐチェーンが切れている場合は、交換が必要です。チェーンは、ホームセンターで1,000円~3,000円ほどで手に入れられます。
洋式トイレの構造は、以下の記事を参考にしてみてください。トイレの構造を把握していると、トラブルの原因が特定しやすくなります。
フロートバルブが元の位置にあるか
タンク式トイレは、タンク内から一定の水が流れると、フロートバルブが元の位置に戻り、水の流れを止める仕組みです。しかし、フロートバルブの位置がずれていると、水の流れが止まりません。
水の流れが止まらない場合は、フロートバルブが元の位置にあるかを確認してみてください。位置がずれているだけなら、定位置に戻せば、レバーを交換せずとも問題は解決します。
位置がずれていなくても、少しだけ浮き上がっているケースがあるので、一度外して付け直してみてください。
レバーのナットが緩んでいないか
レバーとタンクを固定しているナットが緩んでいると、レバーが正常に作動しません。そのため、レバーを操作しても水が流れないときは、レバーのナットが緩んでいないか確認してみましょう。
スパナやモンキーレンチなどの工具があれば、一人でもナットを締められます。ナットを締めて正常に作動するならば、レバーを交換する必要はありません。
パッキンが劣化していないか
レバーの根元から水漏れしている場合は、パッキンが劣化しているかもしれません。パッキンが劣化している場合は、交換が必要です。パッキンはホームセンターで500円ほどで購入できます。
自分で交換する場合は、以下の手順で作業を進めてください。
- レバーとフロートバルブをつなぐチェーンを外す
- ナットを緩めてレバーを外す
- パッキンを交換する
パッキン交換で水漏れしなくなれば、レバー自体を交換する必要はありません。
トイレの水漏れについては、以下の記事を参考にしてみてください。パッキンをはじめとした水漏れの原因がわかります。
トイレのレバーを自分で交換する前の準備
トイレのレバーを自分で交換する場合は、事前に以下の準備をしておきましょう。
- 新しいトイレのレバーを用意する
- 工具を用意する
- 便器内を空にする
- 止水栓を閉める
準備を怠ると、被害が拡大するかもしれません。状況を悪化させないためにも、チェックしておきましょう。
新しいトイレのレバーを用意する
自分でレバーを交換する場合は、新しいレバーも自分で用意しましょう。トイレのレバーは、ホームセンターで1,000円~5,000円程度で購入できます。
ただ、レバーには種類があるため、自宅のトイレに合うレバーを用意する必要があります。
トイレのレバーは形状や寸法が異なるため、調べずに購入するのはおすすめできません。トイレのメーカーや型番をメモして、インターネットで調べたりホームセンターの店員さんに聞いたりしましょう。
工具を用意する
トイレのレバーを交換する際、絶対に必要な工具はスパナやモンキーレンチです。スパナやモンキーレンチは、レバーのナットを緩めたり締めたりするときに使います。
また、レバーの固定ネジがある場合は外すときにプラスドライバー、チェーンの調整時にペンチがあると、作業しやすくなります。プラスドライバーもペンチも500円ほどで買えるので、自宅にない場合はホームセンターで購入してみてください。
便器内を空にする
便器内に排泄物やトイレットペーパーなどが残っている場合は、作業前に空にしておきましょう。気分的にもよくありませんし、急に水が流れて飛び散る危険性もあります。
タンクから水が流れない場合は、バケツに水を溜めて便器内に流せば大丈夫です。念のため、トイレの周りを新聞紙で養生しておきましょう。
止水栓を閉める
止水栓を閉めておくと、タンクへの水の流れが止まり、楽にレバーを交換できます。
止水栓はトイレタンクと壁をつなぐ給水管にあり、ハンドル型なら手で、ネジ型ならマイナスドライバーや水栓用ドライバーで時計回りに回すと閉まります。
レバー交換後にタンクへの水勢をもとに戻すため、止水栓を閉める際は回した回数を覚えておきましょう。
もし、止水栓が見当たらない場合は、便器側面のパネル内を見てみてください。パネル内に収容されているケースもあります。
トイレの止水栓については、以下の記事を参考にしてみてください。種類や正しい調節方法がわかります。
トイレのレバーを自分で交換する手順
トイレのレバーを自分で交換するときは、以下の手順を踏みましょう。
- トイレタンクの蓋を外す
- タンク内の水を空にする
- チェーンを外す
- レバーを交換する
交換手順を守らないと、破損や二次被害の可能性があります。しっかり手順を把握して作業しましょう。
1.トイレタンクの蓋を外す
まず、トイレタンクの蓋を外します。一般的なトイレタンクの場合は、持ち上げるだけで簡単に外れます。
ただ、トイレタンクに手洗いホースが付属しているときは、ホースのナットを外さなければなりません。ナットが緩い場合は手でもできますが、スパナやモンキーレンチがあると確実です。
ホースのナットを外す手順は、以下のとおりです。
- 蓋の裏側を見る
- 手洗い管と手洗いホースの接続部にあるナットを反時計回りに回して外す
蓋が陶器だと落として割れる危険性もあるので、なるべく家族や友人に協力してもらいましょう。
2.タンク内の水を空にする
レバーの交換作業を楽にするために、タンク内の水を空にするのも重要です。タンク内に部品を落として、何かの拍子にフロートバルブが持ち上がり、便器内に流れるといった事態を防げます。
フロートバルブにつながっているチェーンを引き上げれば、タンク内の水は流れます。もし、チェーンが切れていて一緒に交換する場合は、フロートバルブ自体を持ち上げましょう。
3.チェーンを外す
次に、レバーとフロートバルブをつないでいるチェーンを外します。チェーンはレバー側にひっかけている場所があるので、簡単に外せます。
外したチェーンをトイレタンクにひっかけておくと、新しいレバーへ取り付けるときに楽です。
4.レバーを交換する
チェーンを外した後は、実際にレバーを交換します。スパナやモンキーレンチでレバーのナットを緩めて取り外し、新しいレバーを取り付けましょう。
新しいレバーを取り付けるときは、ナットを締めて固定し、チェーンをつなげれば完了です。最初はナットを緩めに締め、レバーの角度や向きを調整してからしっかり締めるとうまくできます。
レバー交換後は、水が流れてフロートバルブが正常に動作するか確認してみましょう。
トイレのレバー交換を業者に頼む際の費用相場
一人でトイレのレバーを交換するのが難しい場合は、業者に頼むと安心です。トイレのレバー交換を業者に頼む際の費用相場は、8,000円~20,000円です。
基本的に、業者の修理料金は部品代+工賃の金額ですが、出張料や見積もり費用がかかるとさらに高くなります。出張料や見積もり費用の相場は、以下のとおりです。
出張料 | 無料~4,000円 |
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見積もり費用 | 無料~4,000円 |
早朝・夜間の割増料金 | 無料~5,000円 |
修理費用は業者ごとに異なるため、トイレのレバー交換は業者選びが非常に重要です。
水道修理の料金相場については、以下の記事を参考にしてみてください。トラブルの原因や修理箇所ごとの細かい相場がわかります。
トイレのレバー交換を頼む業者の選び方
トイレのレバー交換を頼む業者を選ぶときは、以下の3つを重視しましょう。
- 水道局指定工事店である
- 出張・見積もり費用が無料
- 即日対応が可能
水道局指定工事店とは、水道法に基づいて、各自治体の水道事業者が指定した業者を指します。修理業者の中には高額な費用を請求してくる悪徳業者もいるので、水道局指定工事店を選んでおくと安心です。
また、出張・見積もり費用が無料だと、修理費用を抑えられます。なるべく安く依頼したいなら、出張・見積もり費用が無料の業者を選びましょう。
加えて、即日対応が可能の業者を選ぶと、すぐに修理してもらえます。すでに水漏れしていて緊急の場合は、即日対応可能な業者がおすすめです。
トイレのレバー交換を防ぐには定期的なメンテナンスが必要
トイレのレバーは、およそ10年で交換時期といわれています。
しかし、定期的にメンテナンスしていれば、10年以上持つ場合もあります。逆に、何もメンテナンスしていなければ、10年より早く寿命を迎えるケースも考えられます。
トイレのレバー交換を防ぐために、定期的にトイレタンクを清掃しましょう。中性洗剤をタンク内に入れれば、放置するだけで簡単にきれいになります。
ただ、「塩素系漂白剤」は、タンク内の配管やパッキンを傷めるため、使用しないでください。
また、定期的にトイレタンクを清掃していると、パッキンやフロートバルブなどの劣化に気づきやすくなります。定期的に部品交換をしていれば、大きなトラブルになりにくいため、メンテナンスは欠かさずにしましょう。
自分でトイレのレバーを交換できないときは
トイレのレバーは、モンキーレンチのような工具を使えば自分で交換できます。
しかし、無理に作業するとさらに状況が悪化する可能性があるため、対処できない場合は水道修理業者へ依頼しましょう。
トイレのレバー交換でお困りの方は、私たち『クリーンライフ』にご相談ください。トイレに関するトラブルや修理に対応していますので、まずは無料相談をご利用ください。