排水管が臭い場合にすぐにできる対処法を、箇所ごとにご紹介します。
部屋が臭いときは、濡れタオルを振り回したり、消臭剤を撒いたりすれば、消臭の効果が期待できます。しかし、排水管が臭い場合は、そういったことを試しても消臭できないことがほとんどです。
そこで今回は、排水管の臭いをすぐに消す方法や臭いの原因、業者に依頼すべきケースについて詳しく解説するので、参考にしてください。
排水管が臭いときの箇所ごとの対処法
以下の5ヶ所の排水管が臭い場合の対処法を、順次説明します。
- キッチン
- 浴室
- 洗面所
- 洗濯機
- トイレ
すぐに臭いを消す方法もあるので、参考にしてください。
キッチンの排水管が臭い場合の対処法
キッチンの排水口には、ゴミ受けバスケットが設置され、その下に排水トラップ、排水管がつながっています。ゴミ受け→排水トラップ→排水管の順にチェックして、悪臭を解消しましょう。
ゴミ受けを触ってみてぬるぬるしていたら、雑菌が増えている証拠です。ゴミ受けや排水トラップの汚れの原因は、主に以下の3つです。
- 油汚れ
- 生ゴミの破片
- 洗剤のキャップや袋の切り落としなど、固形物
ゴミ受けよりも下の部分もチェックして、悪臭の根本的な原因を見つけましょう。
- 排水トラップの位置は正しいか
- 排水ホースと塩ビ管の接続部に隙間がないか
- 排水トラップや排水ホースなどに破損している部分はないか
原因を確認して、以下の対処法で悪臭を解消しましょう。
- ゴミ受けや排水トラップを洗浄する
- 排水トラップを正しく設置する
- 排水トラップが破損していたら交換する
- 排水ホースと塩ビ管の間に隙間があるなら、防臭ゴムで隙間を塞ぐ
- 排水ホースを修理・交換する
キッチンの排水口や排水トラップの掃除方法といった対処方法は、以下の記事で詳しく説明しています。
浴室の排水管が臭い場合の対処法
浴室の排水管が臭い原因は、排水管や排水トラップに、以下のようなものが蓄積された汚れが原因です。
- 毛髪
- シャンプーや石けんカス
- 皮脂
また、排水トラップがずれていないか確認しましょう。対処法は以下のとおりです。
- ヘアキャッチャー・排水ふた・排水トラップを掃除する
- 排水トラップを正しく設置する
浴室の排水管の掃除方法は、以下の記事を参考にしてください。
洗面所の排水管が臭い場合の対処法
洗面台のゴミ受けの掃除のあとで、洗面台下の扉を開けて排水パイプの確認をしてください。正しい位置にあるか、隙間があるかを確認します。
洗面所の排水管が臭い場合の対処法は、以下のとおりです。
- ゴミ受けの掃除
- 液体パイプクリーナーを使う
- 排水管と排水パイプの間に隙間があれば、防臭ゴムや補修テープで隙間を埋める
以下の記事で洗面所の排水管の構造が記載されているので、参考にしてください。
洗濯機の排水管が臭い場合の対処法
洗濯機の排水口は、洗濯機の下に設置されている場合が多いため、汚れが放置されていることが多い傾向です。
洗濯機を持ち上げて、排水口の掃除をしましょう。ドラム式の場合は重量があるので、2人以上で一緒に持ち上げてください。
以下の手順で、洗濯機の排水口・排水管を掃除します。
- 洗濯機を動かす前に電源プラグを抜く
- 蛇口を締めて、排水口が見えるように洗濯機を移動する
- L字型のエルボや目皿といった排水口の部品を外す
- 割り箸などを使ってゴミを取り除く
- スポンジや歯ブラシを使って、エルボなど取り外した部品の汚れを取り除く
- 液体パイプクリーナーで排水口・排水管を洗浄する
液体パイプクリーナーは、説明書通りの洗剤の分量や放置時間を守ってください。
トイレの排水管が臭い場合の対処法
便器内の封水が少なくなっていると、下水臭くなることがあります。一度水を流して様子を見ましょう。
封水の量が少ない場合は、タンク内の部品に問題がある可能性もあるので、タンク内をチェックしてください。
- 鎖が絡んでいたら元に戻す
- ボールタップや浮き玉、ゴムフロートが破損していたら交換する
また、換気をよくして、こまめに掃除することも重要です。
トイレからの下水臭さの対処法や予防法は、以下の記事を参考にしてください。
排水管が臭い原因5つ
排水管が臭い原因は、以下が考えられます。
- ヘアキャッチャーなどのゴミ受けやふたの汚れ
- 封水切れ
- 排水トラップや排水管の汚れやつまり
- 排水ホースや塩ビ管の破損・ずれ
- 排水桝(汚水桝)の汚れ
それぞれについて、見ていきましょう。
ヘアキャッチャーなどのゴミ受けやふたの汚れ
水回りの排水口には、汚れが排水管に入らないようにゴミ受けが設置されています。キッチンなら洗い物をした際に、洗面所や浴室なら洗髪などで汚れが流れて蓄積していきます。
汚れを放置すると、雑菌が増えてぬるぬるした状態になり、臭くなります。
封水切れ
封水が切れると、排水管などの悪臭が室内に入り込んできます。
封水とは、排水口の下に設置された排水トラップに溜まっている水です。排水トラップに封水を溜めることで、下水の臭いや害虫が室内に入らないようにしています。
封水が切れる原因は、次の4つが考えられます。
- 不在等で長い間利用しなかった水回りの封水が蒸発した
- 毛髪や繊維などと一緒に封水が排水管に流れていった(毛細管現象)
- 集合住宅の場合、上の階で大量の排水が行われると、気圧の変化で封水が引っ張られてなくなる(誘引現象)
- 排水トラップにヒビが入って水漏れしている
3番目の誘因現象は対策が難しいのですが、基本的に封水がなくならないように気をつけましょう。排水トラップが破損していたら、交換が必要です。
排水トラップや排水管の汚れ・つまり
排水口をすり抜けて、排水トラップや排水管に入り込んだ汚れから雑菌が増えてヘドロ状のものが生成し、悪臭の原因になります。
ヘドロ状の物質が増殖するとつまりも生じることが多く、つまりからさらに酷い臭いが生じてしまいます。
排水ホースや塩ビ管の破損・ずれ
排水ホースや塩ビ管が劣化すると接続部に隙間ができたり、本体にヒビが入ったりします。
排水管が臭いだけではなく、水漏れが起きる可能性もあるので、迅速な対応が必要です。
排水桝(汚水桝)の汚れ
排水口・排水管の掃除をしても臭いが消えない場合は、排水桝(汚水桝)が原因かもしれません。マンションなど集合住宅の場合は、他の住民にも聞いてみて管理会社に問い合わせてください。
戸建ての場合は、汚水枡のメンテナンスをうっかり忘れていないかチェックしましょう。新築でも4年以上掃除をしていないなら、臭いの原因になっている可能性があります。
汚水桝についてもっと知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
排水管の臭い解消を業者に依頼するケース
少しでも不安があれば、水道修理業者への相談がおすすめです。特に以下のような場合は、迷わずに業者に相談してください。
- つまりの原因がわからない
- 臭いの原因がわからない
- 自分でできる対処法を試しても臭い
- 排水管・排水トラップに問題がある
- 汚水桝の掃除を自分でできない
それぞれについて説明していきます。
つまりの原因がわからない
「悪臭の原因がつまりなのはわかるが、つまりの原因がわからない」場合は対応しない方が無難です。
もし、つまりの原因が固形物なら、ラバーカップを使ってつまりを排水管の奥に押し込み、悪化させてしまうリスクがあります。
また、液体パイプクリーナーを流しても、つまりによっては効果が期待できません。つまりの原因にフィットした方法で対処する必要があります。
その点、プロの水道修理業者なら、原因を突き止めて的確に対応します。
臭いの原因がわからない
排水管の臭いの原因がわからない場合も、対処しようがありません。原因がわからないケースは、以下のような可能性があります。
- 排水管の劣化
- 排水管奥の汚れ
- 汚水桝の汚れ
- 汚水桝の劣化
以上のように、臭いの原因がわかりにくい場合は、対処しにくいことがほとんどなので業者に相談しましょう。
自分でできる対処法を試しても臭い
ご紹介した方法を試しても臭いが消えないなら、業者に依頼したほうがよいでしょう。わかりにくい、隠れた原因があるのかもしれません。
対処法が原因に適していない可能性があるので、なぜ排水管が臭いのか、業者に見てもらうと安心です。
排水管・排水トラップに問題がある
排水管・排水トラップが劣化してヒビが入っていることが原因なら、交換が必要です。排水トラップは比較的交換が簡単なので、DIYに慣れた方なら交換できるでしょう。
しかし、排水トラップが劣化しているなら、同時期に設置した排水管や、排水管との接続部分も劣化している可能性が高いといえます。業者への依頼がおすすめです。
排水管の交換は失敗すると水漏れの原因になり、修復が高額になってしまいます。
汚水桝の掃除を自分でできない
汚水桝の定期的な掃除はご自分でも可能ですが、下水臭い状態になるほど、汚れを放置していた汚水桝の掃除は大変な作業です。ご自分でできなくはありませんが、 臭いがひどく1日がかりの仕事になるので、業者に依頼しましょう。
汚水枡をつなぐ排水管の高圧洗浄が、必要になる可能性もあります。排水管の高圧洗浄は、ご自分ですると汚水が住宅内に流れたり、排水管を傷つけたりするので、ご自分での作業はおすすめできません。
高圧洗浄が必要なケースや費用相場を以下の記事で説明しているので、参考にしてください。
排水管の臭い解消を業者に依頼した場合の料金
排水管が臭い場合に業者に依頼すると、排水管洗浄など以下のような作業で解消していきます。作業ごとに目安料金を入れて一覧表にしたので、参考にしてください。
作業内容 | 相場料金 |
薬剤によるパイプ洗浄 | 3,000円〜9,000円 |
高圧洗浄 | 25,000円~35,000円 |
排水トラップの交換 | 6,000円〜15,000円+部品代 |
排水パイプの交換 | 6,000円〜10,000円+部品代 |
汚水桝の掃除 | 1ヶ所につき2,000円〜 (高圧洗浄が必要な場合は別途作業費用がプラス) |
上記以外に、基本料金3,000円〜5,000円程度が加算されます。業者によっては、出張費や深夜・早朝・休日の割増料金といった料金が発生するので、問い合わせ時に確認しておくと安心です。
正式に依頼する前に、必ず見積もりを依頼してください。複数の業者に相見積もりをして、適正価格で運営している業者を選びましょう。
以下の記事で、排水管の清掃ではどういった作業をするのか、料金はどれくらいか、解説しています。参考にご覧ください。
排水管の臭いを予防する方法
ここでは、排水管の臭いを予防する方法を説明します。できるだけ清潔を保つようにすると、臭いを予防するだけではなく、つまりや水漏れといったトラブルが起きにくくなります。
- こまめに掃除する
- 油や生ゴミを流さない
- 排水口にアルミホイルボールをいれる
- 除菌スプレーをする
- 汚水桝を定期的にメンテナンスする
それでは、具体的に説明していきます。
こまめに掃除する
ゴミ受けにゴミを溜めないようにし、できるだけこまめに掃除してください。ゴミ受けは頻繁に空にして、ティッシュ等で拭き取るようにすると、排水管に汚れが流れていきにくくなります。
パイプユニッシュといった液体パイプクリーナーを2週間に1度使用するのもおすすめです。
油や生ゴミを流さない
汚れをできるだけ排水口に流さないようにしましょう。例えば、食器や調理器具を洗う際は、キッチンペーパーで汚れを一拭きしてから洗うと、安心です。
嘔吐もトイレや洗面所ですると、つまりの原因になります。必ず、吐瀉物を生ゴミとして処分しましょう。
排水口にアルミホイルボールをいれる
アルミから発生するイオンの抗菌効果を利用する方法で、ヌメリや黒カビを防止します。アルミホイルを直径3cm程度の大きさの球形にして、2〜3個程度ゴミ受けに入れておくだけです。
ただし、5日に一度は簡単に掃除して、アルミボールを新しいものに交換しましょう。交換する際に、排水口にアルミボールを落とさないように注意してください。
除菌スプレーをする
排水管が臭い原因の一つは雑菌の増殖です。排水口から除菌スプレーをかけておくと、雑菌の増殖を抑えられます。
ただし、汚れた状態で使っても効果があまり期待できません。掃除をしたあとで除菌スプレーを使うようにすると効果的です。
汚水桝を定期的にメンテナンスする
マンションなら管理会社がしてくれる汚水桝のメンテナンス。戸建てにお住まいなら、ご自分でする必要があります。
臭くなるほど汚れが蓄積した場合は、業者依頼がおすすめです。しかし、汚れが蓄積しないようする定期的な掃除ならご自分でも可能です。
うっかり忘れていると、汚れが蓄積してご自分での対応が難しくなります。汚水桝のメンテナンスの日を毎年決めて、カレンダーに記載しておきましょう。
ご自分で汚水桝の掃除をする場合は、以下の記事を参考にしてください。
排水管の臭いでお困りなら
排水管の臭い対策をご紹介しました。
排水管の臭いの原因は、蓄積した汚れ以外に排水管の不具合もあるので、解消できないときは放置せずに水道修理業者への相談がおすすめです。
業者選びにお迷いなら、『クリーンライフ』にご相談ください。
出張料金・キャンセル料金・早朝や深夜の割増料金・休日割増料金は全て無料です。経験豊富なスタッフがすぐにお伺いするので、お気軽にご相談ください。