今回はトイレつまりが自然に治るケースや、治らないときの対処法をご紹介します。
自然に治るトイレつまりの原因とは、以下のような水に流せるものです。
- トイレットペーパー
- 排泄物
- 『トイレに流せる』商品
自然に治る前に症状を改善したい場合、ペットボトルやお湯など、身近なものを用いて自分で対処することも可能です。
自然に治らないトイレつまりは、いくら放置しても治りません。自然に治るトイレつまりか、治らないのか見極められるよう、具体的な症状例についてもお伝えします。ぜひ参考にしてみてください。
トイレつまりが自然に治る3つのケース
トイレつまりが自然に治るケースは、主に以下の3つです。
- トイレットペーパーのトイレつまり
- 排泄物によるトイレつまり
- 『トイレに流せる』商品のつまり
水に溶けるものによるトイレつまりなら、自然に治ります。時間の経過とともに、つまりの原因が徐々にほぐれていくからです。
自然に治るまでにかかる時間は、トイレつまりの原因によって異なりますので具体的に見てみましょう。
トイレットペーパーのトイレつまり
トイレットペーパーがつまったケースなら、自然に治るケースが多いです。時間をかければ、トイレットペーパーが水に溶けだします。
トイレつまりが解消されるまで2~3時間ほどは必要なので、急ぎでないなら様子を見ましょう。
数時間待ってもトイレつまりが解消されないときは、思い当たる原因が他にないか確認してください。つまっているもの次第では、いくら待っても治りません。
普段トイレを共有する方がいれば、詰まりの原因に心当たりがないか聞いてみてください。
排泄物によるトイレつまり
排泄物が原因のトイレつまりも、自然に治るといえます。時間が経てば、つまった排泄物が崩れていきます。
自然に治るまでにかかる時間は、2~3時間程度。待てる状況なら、そのままにしておくことをおすすめします。
時間が経っても改善されない場合、頑固なつまりが関与しているかもしれません。排泄物とはいえ、以下のような状態では完全につまってしまうケースもあります。
- 排泄量が多い
- お腹の調子が悪く、便が硬い
トイレつまりが自然に治る気配がないなら、後ほど取り上げる手軽な解消方法を試してみてください。
排せつ物によるトイレつまりの解消法は下記のページで詳しくまとめていますので、参考にしてください。
『トイレに流せる』商品のつまり
『トイレに流せる』と書かれた商品によるトイレつまりも、自然に治ることがあります。流す量が多いとつまってしまいますが、しばらくすると段々溶けてくるでしょう。
トイレつまりの解消までは、トイレットペーパーや便より時間が必要です。目安としては、6時間~12時間ほどかかると想定しておいてください。
朝に気付いた方は夜に、夜に気付いた方は翌日に確認してみましょう。変化がなければ、後ほど触れる手軽な解消方法を試してみるのがおすすめです。
ただし、元々は水に溶けるものでも、ペット砂などを固まりで一度にトイレへ流すとつまることがあります。このケースのトイレつまりは、自然に治ることはありません。
自然に治ることはないトイレつまり3つ
トイレつまりの中には、自然に治ることがないケースもあります。水に溶けないものがつまっている場合は、そのままでは解消されません。
また、本来なら水に溶けるものでも、量が多すぎると解消されないケースもあります。
- 吸水性の高いものによるトイレつまり
- 固形物によるトイレつまり
- 尿石によるトイレつまり
本項では、トイレつまりの原因になりやすく、自然には治らないものをご紹介します。該当するものがあれば、専門業者による対応が必要です。
吸水性の高いものによるトイレつまり
吸水性の高いものをトイレに流してしまうと、つまりが自然に治るのは難しいでしょう。
おむつや生理用品など水を吸うものがトイレに落ちると、排水管の中で何倍にも膨れ上がって取り出せなくなる可能性があります。
手で届く範囲に詰まりの対象物がなく取り出せない場合は、修理業者に修理を頼む必要があります。
固形物によるトイレつまり
固形物によるトイレつまりは多いのですが、自然に治ることはありません。水に溶けないので、落としたものがあれば取り出しましょう。
トイレつまりの原因によくなる固形物は、次の4つです。
- スマホ
- ライター
- おもちゃ
- ペンなどの筆記用具
スマホをトイレで操作し、落とすケースがよくあります。手に持っていなくても、ポケットから落としてしまうことも。ライターやペンなども同様です。
子どもが遊んでいておもちゃを落とし、流してしまうこともあります。
原因が分からない方は水位を確かめてください。トイレの水位が下がったままになっている場合は、異物によるトイレつまりの可能性があります。
トイレつまりで水位が下がる原因は、以下のページで詳しく解説しています。
尿石によるトイレつまり
トイレつまりの原因の一つに尿石があります。尿石は、雑菌などの影響で尿のカルシウムが変質したものです。
尿石が大きく固まってしまうと、トイレつまりが自然に治ることはありません。
トイレつまりを繰り返す場合や、異物を流していないのにトイレが詰まるときは、尿石が原因の可能性があります。
トイレつまりが起きたときのNG行動
トイレつまりが起きたときに、やってはいけないNG行動があります。
- 無理やり水を流す
- 止水栓を開けたまま作業する
- 熱湯をトイレに流す
上記の行動をとると状況が悪化する可能性がありますので、注意してください。
無理やり水を流す
トイレつまりが自然に治るまで、水を流すのは避けましょう。つまっている状態では、トイレから汚水が溢れだしてしまいます。汚水が室内に漏れるのは、とても不衛生です。
早く治したい気持ちは分かりますが、無理やり押し流そうとしないでください。自然に治るのを待って、少しずつ流しましょう。
止水栓を開けたまま作業する
止水栓を開けたままトイレがつまった状態で水を流すと、便器の水が溢れてしまいます。
トイレつまり修理を開始する前には必ず止水栓を閉め、安全のために温水洗浄便座のコンセントを抜いておきましょう。
止水栓は、時計回りに回すと閉められます。閉める際に何回転させたか覚えておくと、緩めるときに同じ回数回せばよいので簡単です。
止水栓の場所や種類などを以下の記事で解説しているので、参考にしてみてください。
熱湯をトイレに流す
トイレつまりの解消にお湯を使用することもありますが、熱湯は厳禁です。
熱湯を便器に流すと、陶器がひび割れる可能性があります。また、熱湯は配管にも良い影響を与えません。
便器が割れると便器本体ごと交換しなければならないため、必ず50℃程度のぬるま湯を使ってください。
自然に治る前にトイレつまりを解消する方法
水に溶けるものによるトイレつまりなら、そのままにしていても解消されます。ただ、自然に治るまではある程度の時間が必要で、急には溶けてくれません。
早くても数時間、遅ければ一晩はかかります。トイレつまりを早く治したい場合は、次の方法を試してみてください。
ペットボトルをスッポンの代用品として使う
ペットボトルを使えば、スッポン(ラバーカップ)と同様の効果を出せます。方法は次の通りです。
- 500mlのペットボトルを1本準備する
- 3~4cmほど下部を切り取り、キャップも外す
- 切り取った部分を下にして、トイレの排水口に挿す
- 飲み口部分を手で押さえ、押し引きする
飲み口部分を手で押さえることで簡易的に圧力をトイレにかけ、つまりの原因を押し流すことができます。簡単にできるため、自然に治るまで待てない場合におすすめの方法です。
水はねが起きるので、トイレの周りに新聞紙やタオルを敷いて行いましょう。後始末が楽にできます。
ペットボトルを使ったトイレつまりの直し方は、以下の記事で詳しく触れているので、参考にしてください。
ビニール袋を手にはめて押し引きする
ラバーカップが手元にないときには、代用品としてビニール袋とゴム手袋を使ってつまりを解消できます。
- ゴム手袋をはめる
- ゴム手袋をはめた手をビニール袋に入れる
- 手をグーにして便器の排水口に手を入れる
- 便器の中で押したり引いたりを繰り返す
以上の手順でラバーカップ(スッポン)と同様の効果を得られます。
以下のページでは、ビニール袋を使うときの注意点をお伝えしているので、参考にしてください。
洗剤100mlとお湯を入れる
洗剤とお湯を使えば、トイレつまりを早く解消できます。手順は下記の通りです。
- 液体洗剤を100ml準備する
- 4Lの水を50℃前後に温める
- トイレの排水口に洗剤を入れる
- 排水口へゆっくりお湯を注ぐ
- 20~30分フタをして待つ
- 水を少し流して確認
トイレが割れるので、熱湯は厳禁です。沸騰させた2Lのお湯に、もう半分の水を混ぜれば、程よい温度になります。
食器用中性洗剤はタンパク質を分解し、便のつまりを溶かしてくれます。アルカリ性洗剤なら、トイレットペーパーや嘔吐物により有効。酸性であれば、尿石に効果が高くなります。
トイレつまりを洗剤で直す方法については、下記のページで中性・アルカリ性・酸性ごとに紹介しています。参考にしてお試しください。
重曹50mlとクエン酸(酢)100mlを入れる
重曹とクエン酸(酢)も、トイレつまりの解消に役立ちます。酸性のクエン酸と、アルカリ性の重曹によって起こる化学反応を利用した方法です。
二酸化炭素の発生に備え、作業時は換気を徹底しましょう。
手順は、下記を参考にしてください。
- カップ1/4(50ml)の重曹を排水口に入れる
- クエン酸1/2カップ(100ml)を追加する
- トイレが半分浸かるまで、50℃前後のお湯を注ぐ
- フタを閉め、1時間待つ
- 水洗レバーの「小」で流して確認する
効果が薄くなってしまうので、重曹⇒クエン酸の順番を必ず守ってください。トイレが割れてしまうことを防ぐため、熱湯を注ぐのも厳禁です。
重曹とお酢(クエン酸)でトイレつまりを直す方法は、以下のページを参考にしてください。詳しい手順と注意点を解説しています。
針金ハンガーで異物を削る
針金ハンガーに細工をして、トイレつまり解消の道具として使えます。
- ペンチでハンガーの先端を輪にする
- 輪にした方を便器の中に入れる
- ハンガーの先がつまりに当たるまで入れる
- 小刻みに動かしてつまりの対象物を削る
針金を少しづつ動かしてみて、水が流れていけばつまりは解消されています。
針金ハンガーを使ったトイレつまりの治し方は、以下のページで詳しい手順を紹介していますので、ご覧ください。
トイレつまりを自分で対処する方法は、複数あります。以下の記事にまとめているので、チェックしてみてください。
自然に治らないトイレつまりは業者へ相談
異物や固形物が原因の自然に治らないトイレつまりは、修理業者に依頼するのがおすすめです。
原因に対して的確に対応し、素早くトイレつまりを解消してくれます。簡単な修理であれば、数分で終わるケースも多いです。
ただ、中には『修理業者は不安だ』と感じる方もいるかもしれません。修理業者へ安心して依頼できるよう、料金相場と選び方をご紹介します。
なお、賃貸物件にお住まいの方は、管理会社へ相談しましょう。
トイレつまり修理業者の料金相場
トイレつまりの解消を修理業者に依頼する際の料金相場は、8,000~25,000円ほどです。内訳は以下の通りですが、トイレつまりの原因や状態によって料金は変わります。
基本料金 | 0円~5,000円 |
作業費用 | 8,000円~30,000円 |
部品代 | 必要分で変動 |
出張料金 | 0円~5,000円 |
深夜料金 | 0円~10,000円 |
『クリーンライフ』へのご依頼前には、下記の作業費用と目安時間もご確認ください。
作業内容 | 料金 | 所要時間 |
軽度なつまり(高圧ポンプ使用) | 5,500円 | 30~60分 |
ドレンクリーナー使用 | 16,500円~ | 30~60分 |
高圧洗浄機使用 | 27,500円~ | 30~120分 |
修理業者へ依頼する前に、料金相場をしっかり把握しましょう。
トイレつまり修理業者の選び方
修理業者を検討するなら、選び方が重要です。一部ではありますが、悪徳業者もいるため注意してください。
ポイントは以下の3つです。
- 作業内容や料金が明確か
- 実績はあるか
- 利用者の評価が高いか
以上の3つのポイントを押さえて、必ず見積もりを取りましょう。
トイレつまり修理業者は、以下のページを参考に選んでください。修理料金を安く抑える方法も紹介しています。
トイレつまりの放置によるトラブル
自然に治るのであれば良いのですが、治らないケースでトイレつまりを放置するのは危険です。つまりが悪化し、新たなトラブルに発展してしまう可能性もあります。
面倒ではありますが、トラブルの内容を知っておけば、対処もしやすくなります。早めに対応するためにも、つまりの放置による危険性を把握しましょう。
便器から水があふれる
つまりを放置して悪化すると、便器から水が溢れる恐れがあります。
水が溢れると床や壁が汚れ、衛生面でも悪影響です。床材や壁紙の張り替え費用が発生する可能性もあります。
2階のトイレやマンションなどでトイレの水が溢れると、階下に浸水する可能性もあるでしょう。
つまりを放置して汚水が溢れる前に、トイレつまりを修理しましょう。
異臭が発生する
トイレつまりを放置していると、異臭が発生する原因となります。フタの役割をしているトイレの水が、『毛細管現象』によりつまっているものに吸われ、トイレの水位が下がってしまうのです。
『毛細管現象』は、細いすき間や溝に液体が流れ込みます。トイレットペーパーや掃除用シートなどがつまりの原因だと、繊維内に水が入り込むため起こりやすい現象です。
トイレの排水口を塞いでいる水がなくなると、下水の臭いが排水管から上がってきてしまいます。
近隣にも被害が広がる
トイレつまりを放置すると、近所の家まで被害が広がる恐れがあります。排水管つまりの影響が、近隣にまで及ぶためです。
マンションやアパートは、複数の部屋と排水管が繋がっているため、特に危険です。他の部屋にまで被害を出したことで、賠償問題にまで発展した事例もあります。
被害の拡大を防ぐためにも、トイレつまりは早めの対処が肝心です。
トイレつまりを予防する方法3つ
続いて、トイレつまりの予防法を厳選してお伝えします。自然に治るつまりでも、繰り返し起こると厄介です。
下記で3つ紹介しているので、ご確認ください。
トイレつまりの原因になるものは持ち込まない
必要最小限のもの以外は、トイレに持ち込まないでください。物を落としたために、トイレつまりが発生した事例は多くあります。
特に落としやすいのが、次の5つです。
- スマホ
- 鍵
- ハンカチ
- おもちゃ
- 置物
トイレに飾りを置いていると、お子さんのいるご家庭ではより危険です。つまりの原因になるものがトイレ内にあるなら、外に出しましょう。
十分な量の水を流す
状況に応じて十分な量の水を流さないと、トイレつまりの原因になります。流れる水の量が少ないと、トイレがつまりやすくなるからです。
大・小それぞれに必要な水量を計算して、メーカーはトイレを製造しています。トイレ後に毎回水を流すのはもちろん、便を出したあとは『大』を使ってトイレつまりを予防しましょう。
トイレットペーパーを使い過ぎない
トイレットペーパーの使用量は、1回につき3mまでにしましょう。トイレットペーパーの使い過ぎは、トイレつまりの原因になります。
ミシン目の端から端が、約15cm。ミシン目で切ったものを1枚とすれば、20枚が大体の上限です。
なお、トイレメーカーが発表しているトイレットペーパーの適正量は、次の通りです。
メーカー | 大洗浄 | 小洗浄 |
TOTO | シングル:~10m ダブル:~5m |
シングル:~3m ダブル:~1.5m |
Panasonic | 水量設定による | シングル・ダブル:~3m |
LIXIL(INAX) | ~5m | 非推奨 |
上記はあくまでも目安です。海外製のトイレットペーパーは、日本製より溶けにくいのでさらに短く使ってください。
適正な使用量を事前に把握することで、トイレつまりを自ら防ぎましょう。
トイレつまりが自然に治らずお困りなら
トイレットペーパー・排泄物によるトイレつまりなら、自然に治ります。待てない方は、ご紹介した解消法を試してみてください。
しかし、異物が原因だと、自然に治ることはありません。放置により悪化する危険があるので、早めに業者へ対処を依頼しましょう。
依頼先に迷った場合は、24時間年中無休で水回りのトラブルに対応する『クリーンライフ』をご利用ください。確固たる実績や経験豊富なスタッフを武器に、深刻なトイレつまりもすぐに対処いたします。