特別な道具は不要で、お湯とバケツがあればトイレつまりが直る可能性があります。
そこで今回は、お湯を使ってトイレつまりを直す方法を分かりやすくご紹介します。すぐに試せる簡単な方法なので、トイレつまりを直す専用道具がない方はぜひお試しください。
しかし、お湯を使えば、トイレつまりが必ず直るとは限りません。お湯では解決できないトイレつまりの原因もお伝えします。
お湯とバケツを使うトイレつまりの直し方
お湯とバケツを使い、次の手順でトイレつまりを直しましょう。
- トイレの周りをシートなどで養生する
- 便器の水を通常の水位まで減らす
- 高い位置から排水口に向かって水を流す
- 水を流したときと同じようにお湯を流す
- 1時間ほど放置した後に排水されるか確認する
準備として、止水栓を閉めることから始めましょう。
止水栓の閉め方、手順5つそれぞれを以下で詳しく解説します。
まずは止水栓を閉めて電源を切る
トイレつまり解消の作業を始める前に、以下の準備を済ませておきましょう。
- トイレの止水栓を閉める
- ウォシュレットなどの電源を切る
止水栓を閉めておけば、作業中にうっかりレバーを引いて水を出してしまい、水を溢れさせる心配がありません。
また、ウォシュレットなどの各種電源は切っておくと安心です。便器から溢れた水が、機械やコードを濡らすと、漏電や感電・火災などの二次被害が生じる可能性があります。ウォシュレット本体が壊れるかもしれません。
1.トイレの周りをシートなどで養生する
お湯を高い位置から注ぐと、便器内の汚水が飛び散る可能性があります。
また、お湯を流した際に便器内の汚水が飛散すると、床や壁紙の汚れにつながるでしょう。トイレ周辺にビニールシートや新聞紙などを敷いておくと、汚水の飛び散り防止になります。
2.便器の水を通常の水位まで減らす
便器の水が多く溜まっている状態では、当然ながらお湯を入れると溢れる可能性があります。
また、水が多い分お湯がすぐにぬるくなってしまい、トイレつまりを直す効果が下がります。
便器内の水はバケツや灯油ポンプなどを使い、なるべく抜きましょう。目安としては、通常時のトイレの水位辺りまで減らせると安心です。
もしバケツも灯油ポンプもなければ、紙コップやペットボトル、牛乳パックなどを代用できます。ぞうきんや新聞紙があれば、水を吸わせて抜く方法もおすすめです。
3.高い位置から排水口に向かって水を流す
まずは、水でつまりを直せるか試してみましょう。トイレつまりが軽度なら、水の勢いで直ります。
お湯を準備する手間もなく、すぐに試せます。バケツがなければ、鍋やヤカンなどを代用しましょう。
【排水口に水を流すときのポイント】
- バケツに水を入れ、トイレの高い位置から排水口に向けて勢いよく水を流す
- 排水され、便器の水位が通常の位置に戻るまで水を数回流す
水を流すときは細い滝のように、1~2cmほどの細い線を描くように流しましょう。お湯を使わずに直る場合もあります。
4.水を流したときと同じようにお湯を流す
3の水を流す方法でトイレつまりが直らない場合は、約50℃のお湯を使います。再度、便器内の水位を調整してから始めましょう。
便器は陶器製が多く、熱湯を入れるとヒビ割れする恐れがあります。熱湯は絶対に便器へ流さないでください。便器にヒビが入ると交換が必要になり、高い修理料金がかかるかもしれません。
沸騰したお湯と、同量の水道水を混ぜれば50~60℃のお湯になります。
お湯を使うのが不安で、お湯以外でトイレつまりを直したい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
5.1時間ほど放置した後に排水されるか確認する
お湯を流し入れた後、1時間ほど放置します。つまっている便などがお湯で柔らかくなって、つまりが解消していきます。バケツで水を流して排水されるようなら、トイレつまりが解消したといえます。
レバーでいきなり大量の水を流すと溢れる可能性があるため、まずはバケツで少しずつ流れるか確認しましょう。レバーは、排水されるか確認した後に使用してください。
お湯を使って直せるトイレつまりとは?
お湯でトイレつまりが直る可能性があるのは、以下のような水に本来溶ける物が原因のケースです。
- トイレットペーパー
- 排泄物
- 嘔吐物
- 「水に流せる」と書かれたシート類
こういった物なら、お湯でほぐれてスムーズに流れ、トイレつまりが直る可能性があります。軽度なトイレつまりであれば、お湯ですぐに直ることもあるでしょう。
ただし、便器には水が溜まっているので、お湯を入れるとどうしても温度が下がります。便器内の水量や形状などでも、お湯の効果は変わります。そのため、必ずしもトイレつまりが直るとは限りません。
「自分でトイレつまりを直したい」という方は、以下の記事もご参考ください。
お湯を使っても直らないトイレつまり
以下を便器に落としてトイレつまりが起こった場合は、お湯を流しても直りません。
- お湯に溶けにくい物(おむつや生理用品など)
- 固形物(スマホやおもちゃ、文房具など)
- ペットのトイレ砂
お湯を流しても、トイレつまりの原因になっている物が便器や排水管の奥に移動するだけです。トイレつまりが余計に悪化してしまうため、お湯で直そうとするのは避けましょう。
なお、おむつや生理用品、ペットのトイレ砂は水を含んで膨張しやすいので、水もお湯も入れないでください。
お湯に溶けにくい物や固形物でトイレつまりが起こったら、自分で無理に取ろうとせず、業者に相談しましょう。
お湯でトイレつまりを直すのが不安なときの対処法
お湯でトイレつまりを直すときは40〜60℃のぬるま湯を使いますが、中には「お湯で便器が割れないか不安」という方もいるでしょう。
そんな方はお湯を使わない、以下の方法もおすすめです。実際に、お湯を流してトイレつまりが直らない方もぜひお試しください。
ビニール袋を使ってトイレつまりを直す
トイレつまりを直す道具として有名な「ラバーカップ(すっぽん)」のように、拳を動かす方法です。
拳が排水口に密着した方が効果的です。しかし、拳が小さい方はトイレつまりを直す効果が期待できないため、他の方法で直してみましょう。
【用意するもの】
- ビニール袋:2枚
- ゴム手袋
【ビニール袋を使ったトイレつまりの直し方】
- ゴム手袋をはめた手に、ビニール袋を2枚かぶせる
- 拳を排水口に当て、密着させる
- 拳を押したり引いたりする
- 押し引きを繰り返し、排水されたらバケツなどで水を流し、トイレつまりが解消したか確かめる
ビニール袋が便器につまらないように、片方の手でビニール袋をつかみながら拳を動かしましょう。
ビニール袋を使ったトイレつまりの解消方法は、以下で詳しく解説しています。
ペットボトルを使ってトイレつまりを直す
ペットボトルもビニール袋を使う方法と同様、ラバーカップのように利用できます。手が小さいまたは大きい方は拳が排水口に密着しにくいため、こちらの方法を試すとよいでしょう。
【用意するもの】
- 500mlペットボトル
- ゴム手袋
- ハサミやカッター
ペットボトルの底をハサミやカッターで3~4cm程度切ります。便器を傷つけないために、ペットボトルの切り口はなるべくきれいに整えましょう。
なお、切り取った底とフタは使用しません。
【ペットボトルを使ったトイレつまりの直し方】
- ゴム手袋をはめてペットボトルの口を指で塞ぎ、下側を排水口に差し込む
- ペットボトルを押したり引いたりする
- 排水されたらバケツなどで水を流し、トイレつまりが解消したか確かめる
ペットボトルを押し引きすると水がはねる可能性がありますが、床に新聞紙やビニールシートなどを敷いておけば大丈夫です。
以下でさらに詳しく直し方を解説しているので、参考にしてみてください。
ラバーカップを使ってトイレつまりを直す
ラバーカップを買いに行けそうなら、ラバーカップを使ってトイレつまりを解消しましょう。ラバーカップは、一般的にスッポンの名前で知られるつまり解消の道具です。
【ラバーカップを使ったトイレつまりの直し方】
- 便器内の水が溢れそうなら、取り出して水位を調節する
- ラバーカップのカップ部分を便器の排水口に密着させる
- ラバーカップを押す・引くを繰り返す
配水管内で空気が抜けたような感触があれば、詰まりが解消した可能性があるので、水を少量流して確認しましょう。レバーを引かないで、バケツ等で水を少しだけ流してみてください。
ラバーカップ(スッポン)についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
お湯を使ってもトイレつまりが直らないときは
お湯を流しても対処法を試してもトイレつまりが直らない場合は、つまりが重症化している可能性があります。また、トイレつまりの原因が水に本来溶ける物ではなく、他にあるとも考えられます。
お湯を流してもトイレつまりが直る気配がないときは、早めに業者へ相談しましょう。
私たち『クリーンライフ』でもトイレつまりのご相談を24時間365日承っております。
最短30分で駆けつけ、経験豊富なスタッフがすぐさま解決が難しいトイレつまりに対応いたします。ご相談やお見積もり、出張費はかからないため、ぜひお気軽にご相談ください。