洗面所で水漏れが起きた際の応急処置、修理方法や原因について紹介します。
すぐに対応すれば、被害が広がりません。応急処置で修理が完了する場合も少なくないので、記事を参考に実行してみてください。
応急処置だけでは十分改善できない場合の修理方法や、プロの水道修理業者に依頼すべきケース、修理料金の目安もあわせてご紹介します。
洗面所の水漏れの箇所・原因ごとの応急処置
洗面所で水漏れを見つけたら、まずはどこから水が漏れているのかを確認しましょう。主に以下の3つの場所から、水漏れが起きているケースが多い傾向です。
- 水栓
- シャワーホース
- 排水トラップ・排水ホース
各箇所の水漏れの原因と応急処置を紹介します。
蛇口(水栓)からの水漏れ
蛇口は5年程度使うと、パッキンの劣化などで水漏れが始まります。
水栓からの水漏れの原因を、水漏れ箇所によって見てみましょう。主な原因は、以下の通りです。
- 接続部からの水漏れ:ナットの緩み
- スパウトからの水漏れ:バルブカートリッジの劣化、パッキンの劣化(三角パッキン、Uパッキン、コマパッキンなど)
- 吐水口からの水漏れ:コマパッキン(ケレップ)の汚れ・劣化
- レバー下からの水漏れ:バルブカートリッジの劣化
- ハンドル下からの水漏れ:パッキンの劣化、スピンドルの劣化
- 数箇所からの水漏れ:水栓本体の劣化
まずは、ナットを締め直して様子を見てください。
応急処置:ナットを締め直す
シングルレバー混合栓なら、レバーを外してナットの緩みを確認しましょう。
また、ツーハンドル混合栓でハンドル下から水漏れがあれば、ハンドルを外してカバーナットを時計回りに回して締めると、水漏れが直る可能性があります。
シャワーホースからの水漏れ
シャワーホースが劣化すると、ヒビや穴ができて水漏れが始まります。
シャワーホースの穴から水漏れがあると、洗面台の下にある水受けタンクに水があふれてしまい、洗面台の下や床が濡れている可能性もあります。
床材や洗面台の家具にダメージを与えるため、タンク内の水を捨てたのち、よく乾かして応急処置をしておきましょう。
応急処置:テープやパテで修復する
防水テープを使って応急処置をします。防水テープは以下のようなものなら、どれでも利用できます。
- シールテープ
- 仮補修テープ
- 自己融着テープ
- 防水補修テープ
- ホーステープ
それでは、手順を説明します。
- シャワーホースのヒビや穴がどこにあるのか特定する
(わかりにくい場合は、少し水を流してみる) - 止水栓(元栓)を閉めて、給水を止める
- 乾いた雑巾で水気を拭き取る
- テープを巻き付け、指で馴染ませる
止水栓を開けて、水漏れがあるか確認します。パテも利用できますが、乾かすまで待たなければいけないので、テープがおすすめです。
洗面所の給水管からの水漏れ
給水管からの水漏れは、接続部分からがほとんどです。まずはナットを締め直してみましょう。
応急処置:ナットを締め直す
給水管の接続部分のナットの締め直しは、モンキーレンチやプライヤーなどを利用してください。
排水トラップ・排水ホースからの水漏れ
洗面台の下には、下水からの悪臭や虫が排水口から室内に入り込まないために、常に水を貯めておく排水トラップが設置されています。排水トラップの形状は、S字型またはP字型にカーブしており、そこに水が貯まるシステムです。
排水トラップは蛇腹の排水ホースとつながっており、接続部分に大きなナットがあります。排水トラップ・排水ホースからの水漏れの原因は、
- ナットが緩んでいる
- ナットのパッキンの劣化
- ホースの劣化
といったことが考えられます。
応急処置:ナットを締め直す
ナット部分から水が漏れていたら、ナットの緩み、またはナットのパッキンの劣化が原因です。
まずは、排水トラップと排水ホースをつないでいるナットを締めてみましょう。時計回りに回すと締まります。
応急処置:ビニールテープでヒビ・穴を補強する
ホースの劣化によるヒビや穴からの水漏れなら、防水性のあるテープやパテで補修できます。防水テープには以下のようなものがあります。
- 自己融着テープ
- 防水補修テープ
- 水道用ラップテープ
パテは金属用とプラスチック用があるので、排水パイプの素材に合わせて選びましょう。ベタつかず、比較的扱いやすいことが特徴です。
応急処置:排水パイプを分解してつまりを取り出す
つまりが原因でパイプ内部やナット部分を圧迫し、ナットが緩んでしまうケースもあります。つまりが原因なら、ナットを緩めて分解してつまりを取り出すと、水漏れが解消できる可能性があります。
分解したあとで組み立てるときに間違えると、さらに水漏れが起きるので慎重に組み立ててください。
応急処置:排水パイプの位置を整える
洗面台の下にものを押し込みすぎて、排水パイプを圧迫して位置がずれてしまい、水漏れが起きる場合も。
排水管に続く排水パイプがずれているなら、排水パイプの位置を整えてみてください。
洗面所の水漏れの修理方法
ナットの締め直しといった応急処置で水漏れが直ったら、そのまま様子を見てください。応急処置だけでトラブルが解消できているケースもあります。
しかし、補修テープ等での応急処置は一時的なものなので、水漏れが止まっていたとしても修理が必要です。
蛇口(水栓)・シャワーの水漏れ
蛇口(水栓)やシャワーからの水漏れは、水漏れ箇所を確認してパッキンやカートリッジ、シャワーホースといった部品の交換で解決します。
水栓・シャワーの修理をするときは必ず止水栓か元栓を閉め、給水を止めておきましょう。
修理方法1:パッキンを交換する
シングルレバーの水栓よりハンドル式の水栓の方が、パッキン等の交換は簡単です。部品を交換するときは、ハンドルを外して内部部品を一つずつ取り出します。
ハンドルの外し方を説明します。
- キャップの隙間にピックツールを挿入して外す
- ネジが見えるので、反時計回りに回して緩める
- ハンドルを引っ張って外す
- カバーナットをモンキーレンチで反時計回りに回して外す
三角パッキン、パッキン受け、スピンドル、コマ、コマパッキンが設置されています。劣化したパッキンやスピンドルを交換します。
メーカー・型番を確認し、適切なサイズの部品を用意してください。
修理方法2:バルブカートリッジを交換する
シングルレバー混合水栓のレバー下や吐水口からの水漏れは、バルブカートリッジの交換で改善される可能性があります。
まず、ご自宅のシングルレバー混合水栓に対応するバルブカートリッジの入手が必要です。水栓のメーカー、型番を確認して、メーカーの公式サイトや通販ページで購入できます。
- レバー部分を引き抜いて分解する
- マイナスドライバーで内部の部品を順に取り外す
- カートリッジ押さえを時計回りに回して外す
- 古いカートリッジを取り外す
- 新しいバルブカートリッジを正しい方向ではめこむ
- 水栓を組み立て直す
止水栓(元栓)を開けて、水漏れがないことを確認します。
修理方法3:蛇口本体を交換する
DIYに慣れている方なら、劣化した蛇口(水栓)本体の交換が可能です。ただし、同じタイプの蛇口を選ぶ必要があります。
設置するホールの数など、同じ蛇口を選びましょう。以下の記事を参考にして、交換してみてください。
給水管・止水栓の水漏れ
給水管の接続部分や止水栓からの水漏れは、パッキンの劣化が考えられます。止水栓のパッキンを交換するときは、水道メーターの横に設置されている元栓を閉めて水の流れを止めましょう。
修理方法:パッキンを交換する
止水栓は主に、ハンドルタイプとマイナスネジタイプがあります。パッキンはメーカーサイトや取扱説明書で確認し、購入してください。
止水栓のパッキンの一般的な交換方法は、以下の通りです。
- 水道の元栓を閉じる
- 止水栓を分解し、ピンセットでパッキンを取り出す
- 新しいパッキンを設置する
- 止水栓を組み立てる
元栓を開けて、水漏れがないか確認してください。
排水トラップの水漏れ
排水トラップの水漏れで、ナットを締め直しても改善しないなら、パッキンの劣化が考えられます。排水トラップのパッキンは、蛇口のパッキン交換と比較すると難易度は高くありません。
ただし、パイプの太さは25、32、38ミリがあるので、ご自宅のパイプの太さを確認してパッキンを購入してください。
修理方法:パッキンを交換する
パッキン交換をする際は、止水栓か元栓を閉めてください。手順は以下の通りです。
- 排水トラップを分解する
- ナット部分のパッキンを取り外す
- 新しいパッキンをはめ込む
- 排水トラップを組み立てる
組み立てに不安があれば、分解するときに写真を撮影しておくと安心です。
業者に洗面所の水漏れ修理を頼む方が良いケース
洗面所で水漏れがあった際に、ご自分で修理しない方が良いケースをご紹介します。以下のようなケースは、すぐに修理業者に依頼しましょう。
- 水漏れ箇所の特定ができないとき
- 自分で対処できないとき
- 排水パイプやホースが破損しているとき
- 床下の排水管から水漏れしているとき
- 賃貸住宅で水漏れが起きたとき
また、賃貸住宅の場合は、修理業者への依頼も管理会社や大家さんに相談してください。
水漏れ箇所の特定ができないとき
水漏れ箇所を特定できない場合は原因もわからないため、ご自分での修理は困難です。原因を探るために、あちらこちらを触っているとうっかり部品を破損してしまうかもしれません。
水漏れ箇所の特定も含めて、水道修理業者に任せてしまった方がいいでしょう。
自分で対処できないとき
部品交換など一般的に簡単な修理と言われることも、慣れていない方には難しく感じることも多いでしょう。部品を購入するだけでも、間違ってしまうかもしれません。
DIYに慣れていない方は、道具から購入しなくてはならない場合もあり、ハードルが高くなります。工具の用意がない場合は、ご自分でするよりも水道修理業者への依頼がおすすめです。
失敗すると被害がさらに広がってしまう可能性も。失敗してから修理業者に依頼すると、さらに高額になってしまいます。
排水パイプやホースが破損しているとき
洗面所の排水パイプやホースが破損しており、交換が必要な場合は専門の業者への依頼がおすすめです。
ホームセンターで排水パイプやホース等は購入できますが、失敗したときの被害の大きさを考慮すると、あまりおすすめできません。
床下の排水管から水漏れしているとき
床下の排水管から水漏れしているときは、自分で処理するのは困難です。排水管の修理は、水道局指定工事店に指定されていない業者も対応できません。
必ず、技術力のある水道局指定工事店に修理を依頼してください。排水管のトラブルは、専門の用具が必要です。
賃貸住宅で水漏れが起きたとき
賃貸住宅の場合は、大家さんか管理会社に連絡してください。ご自分で無理に修理をして失敗すると、交換などの高額の修理料金を支払わなくてはいけなくなる可能性があります。
部品や設備の劣化が水漏れの原因であれば、修理料金は大家さんに支払い義務があります。
水道修理業者に依頼するときの注意点
水道修理業者に洗面所の水漏れ修理を依頼する際は、次の点に注意しましょう。
- 水道局指定工事店か確認する
- 施工実績が多いか確認する
- 料金が明確で適正価格で運営している
- アフターサービスがある業者を選ぶ
それぞれについて説明していきます。
水道局指定工事店か確認する
排水管や給水管の水漏れ修理は、水道局指定工事店しか対応できません。
洗面所のどこから水漏れがあるのかわからないときは、必ずお住まいの地域で指定業者に指定されている業者から選んで依頼しましょう。
施工実績が多いか確認する
施工実績の多い業者なら、技術や顧客満足度が高いと考えられます。創業からの年数や施工実績数などを、公式サイト等で確認してください。
料金が明確で適正価格で運営している
わかりやすい料金システムで、サイトにだいたいどのくらいの料金で運営しているのかを明確にしている業者は信頼できます。
見積もりをしてもらった際に、項目ごとに詳しく書かれた見積書を提示してくれる業者がおすすめです。3社以上の業者に相見積もりをしてもらうと、適正価格かどうかがわかります。
アフターサービスがある業者を選ぶ
どんなに安い業者でも、アフターサービスがないと不安です。すぐに洗面所の水漏れが再発した際に、また修理を依頼すれば支払いが生じてしまいます。
すぐに同じトラブルが起きた際に、無料で修理をしてくれる業者がおすすめです。また、アフターサービスのある業者は、技術に自信がある場合がほとんどで、再発する心配もあまりありません。
洗面所の水漏れ修理の費用相場
洗面所の水漏れ修理を業者に依頼した際の作業別の目安料金は、以下の通りです。
作業の種類 | 目安料金 |
パッキン交換 | 3,000〜8,000円 |
給水管の一部を交換 | 10,000円前後 |
給水管の水漏れ修理 | 3,000〜4,000円 |
排水管の軽度なつまり修理 | 5,000円前後 |
専門用具が必要な排水管のつまり修理 | 10,000〜30,000円 |
水栓の交換 | 15,000〜20,000円 |
作業料金の他に、基本料金0〜5,000円がかかります。また、業者によっては、以下のような料金がかかるので、問い合わせ時に確認が必要です。
- 出張費
- 早朝・深夜・休日の割増料金
- 交換部品の廃棄費用
正式に依頼する前に、必ず見積もりを取ってください。見積もりは、項目ごとにきちんと書面で提示する業者が信頼できます。
洗面所から水漏れしたら
洗面所で水漏れが起きた際の応急処置、修理方法などをご紹介しました。
ご自分で対応できず、洗面所の水漏れが改善しない場合は、プロの修理業者への依頼がおすすめです。放置しておくとどんどん悪化してしまい、床材などにもダメージを与えてしまいます。
相談してみたい方は私たち『クリーンライフ』にご連絡ください。水漏れでお困りなら、最短30分でお伺いします。
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