水回りのトラブルでも多いのが「排水溝(排水口)のつまり」です。つまりを放置したまま使用していると、悪臭や汚水の逆流の原因になることもあります。
そこで今回は、排水溝(排水口)のつまりの原因と対処法を詳しく解説します。
自分でできる対処法を紹介しますので、排水溝(排水口)のつまりでお困りの方は参考にしてください。
【場所別】排水溝のつまりの原因と対処法
排水溝のつまりの原因と対処法を、水回りの場所別に紹介します。
キッチンの排水溝がつまる原因と対処法
排水溝のつまりで多いのはキッチンです。
キッチンの排水溝がつまると衛生面でも良くないため、すぐに対処する必要があります。
排水溝に流した油が固まってつまっている
キッチンのつまりの原因の一つに、「油」があります。
油を排水溝に直接流すと流したときには液状でも、排水管の中で冷えて固まり、蓄積されてつまりの原因になります。
油が固まっている場合は、お湯を流すと油が溶けて水が流れる可能性があります。
ただし、熱湯を流すと排水管を傷めるため、50℃~60℃程度のぬるま湯を流すようにしましょう。
食べカスや石けんカスでぬめりが溜まっている
キッチンの排水溝にはゴミ受けが設置されており、ほとんどのゴミはキャッチできます。
しかし、以下の状態では、ぬめりが発生してつまりの原因になります。
- ゴミや食べカスが溢れるほど、ゴミ受けに溜まっている
- 石けんカスを放置している
排水溝のゴミ受けがズレていると、ゴミが直接排水管に流れてつまることもあるので、注意が必要です。
台所の排水溝のつまりの原因については、以下のページで詳しくまとめています。修理料金の目安も紹介していますので、つまりの除去で業者に依頼を検討中の方は参考にしてください。
異物が排水管につまっている
油や食べカス汚れに次いで多いのが、異物が排水管につまっているケースです。
洗い物や掃除をしていて、スプーンなどの食器や調理器具を流してしまうことも珍しくありません。
異物が排水管の奥まで流れてしまうと、自分で取り出すのは困難ですので業者に依頼しましょう。
そのほかのつまりの原因には、汚水桝(排水枡)の汚れがあります。汚水桝の詰まりは掃除で解決できますので、以下のページを参考に清掃を実施してください。
トイレの排水溝がつまる原因と対処法
トイレもキッチンと同様に排水溝がつまりやすい場所です。
よくある詰まりの原因を2つ紹介します。
大量のトイレットペーパーを流して排水溝がつまった
トイレの排水溝のつまりでよくあるのが、トイレットペーパーを大量に流したことによるものです。
トイレットペーパーは水に溶ける素材ですが、大量にまとめて流すと溶けきれずにつまってしまうことがあります。
トイレットペーパーでトイレが詰まったときは、ラバーカップ(すっぽん)を使ってつまりを解消させましょう。
ラバーカップはゆっくりと排水構に向かって押し込み、カップがへこんだら勢いよく引き戻します。
押したり引いたりを何度か繰り返せば、つまりが解消される可能性が高いです。
ラバーカップ(すっぽん)の使い方は、以下でより詳しく解説しています。
スマホやおもちゃを落として排水溝がつまった
ズボンのポケットに入れていたスマホを便器に落としたり、子どもがいたずらでおもちゃを落としたりして、排水溝がつまることがあります。
手に届く範囲に落としたものがある場合は、ゴム手袋をはめて取り出せば問題ありません。
排水管の奥まで流れてしまった場合は、自分で取り出すのは困難です。修理業者に依頼したほうがスムーズに解決できるでしょう。
そのほかのトイレの排水溝がつまる原因や対処法は、下記のページでまとめています。トイレの水が流れずにお困りの方は、この記事を参考にして対処してみてください。
お風呂の排水溝がつまる原因と対処法
お風呂の排水溝は、日々の汚れがたまりやすい場所です。
排水溝のつまりの原因で多いのは、髪の毛などの汚れの蓄積です。
髪の毛や石けんカスの汚れが溜まっている
ヘアキャッチャーに髪の毛や石けんカスなどの汚れが溜まっていると、排水溝のつまりが発生します。
汚れで排水溝がつまっているときは、ヘアキャッチャーと排水トラップの汚れを掃除しましょう。
それでもつまりが解消できない場合は、排水管の中につまりの原因がある可能性があります。お風呂のつまりの原因や解消法について詳しく知りたい方は、以下のページを参考にしてください。
洗面所の排水溝がつまる原因と対処法
洗面所の排水溝がつまる原因で多いのは、髪の毛です。
それ以外にもいくつかの原因が考えられますので、紹介します。
髪の毛やほこりなどの汚れが溜まっている
身支度をする洗面所は、髪の毛やほこりがたまりやすい場所です。
ヘアキャッチャーに髪の毛やほこりが溜まっているときは、取り除いてつまりを改善しましょう。それでもつまりが改善できない場合は、別の原因が考えられます。
石けんカスのぬめりが蓄積している
ゴミを取り除いてもつまりが直らないときは、石けんカスのぬめりが蓄積している可能性があります。
洗面所では手を洗ったり洗顔をしたりし、石けんカスや垢、皮脂などが排水溝に流れます。この汚れが排水溝や排水管に付着すると、雑菌が繁殖してぬめりが発生するのです。
ぬめりを放置するとぬめりに髪の毛やゴミが付着し、つまりがどんどんひどくなっていきます。
ぬめりがある場合は、歯ブラシなどを使って掃除をしてください。
アクセサリーなどの異物を流してしまった
洗面所では、ピアスや指輪などのアクセサリーを排水溝に落とすアクシデントが発生することがあります。
洗面所でアクセサリーを落としたときは、落ち着いてすぐに取り出しましょう。見える場所にとどまっている場合は、指で取り出してみてください。
掃除機のノズルを排水溝の奥に差し込んで、風圧で回収することも可能です。
見えない場所にまで流れてしまうと、排水パイプを分解して取り出す必要があります。放置すると水が逆流する原因にもなりますので、取り出せない場合は業者に相談してみてください。
以下のページで排水溝で逆流が起きた場合の対処法を解説していますので、お困りの方は参考にしてみてください。
洗濯機の排水溝がつまる原因と対処法
洗濯機の排水溝は、お手入れを怠りがちな場所です。水漏れや洗濯機が作動しなくなることで、つまりに気付くケースもあります。
洗濯機の排水溝のつまりには、以下のような原因が考えられます。
糸くずや髪の毛などがたまっている
洗濯ものから出た糸くずや石けんカス、髪の毛などが蓄積し、ぬめりとなって排水溝がつまっている可能性があります。
排水溝に溜まったゴミを取るには、排水溝から排水ホースを外し、ゴミを取り除く必要があります。
洗濯機の排水溝はその他の水回りの排水溝と比べると掃除しにくく、手入れを怠りがちです。排水溝がつまると水漏れの原因にもなりますので、ゴミが蓄積する前にこまめに掃除をしましょう。
排水ホースが折れていて水が流れない
排水溝にゴミが溜まっていない場合は、排水ホースが折れていて水が流れていない可能性があります。
排水ホースが長すぎると、不要な傾斜がついたり、折れ曲がって水の流れを悪くしていることもあります。
排水ホースの長さは適切に調整し、折れ曲がっていないことを確認してください。
排水溝のつまりを溶かす方法
排水溝のつまりを溶かすには、主に3つの方法があります。
- 50℃程度のお湯を流してつまりを溶かす
- 重曹とクエン酸を使ってつまりを溶かす
- 市販の洗剤(パイプクリーナー)でつまりを溶かす
以上の3つの方法について詳しく解説します。
50℃程度のお湯を流してつまりを溶かす
石けんカスやぬめりがつまりの原因の場合、50℃程度のお湯を流すことでつまりが直せる可能性があります。
排水溝のなかに50℃のお湯を一気に流し込めば、軽度のつまりなら解消できるかもしれません。
ただし、熱湯を使うのは厳禁です。熱湯を流すとパイプを傷める可能性があるので、必ずぬるま湯を使用してください。
給湯器の温度設定を50℃にすれば、簡単にぬるま湯を用意できます。
重曹とクエン酸を使ってつまりを溶かす
排水管のしつこい汚れには、重曹とクエン酸が効果的です。
- カップ1杯(200ml)の重曹を排水溝に振りかける
- カップ1杯の水に小さじ2のクエン酸を溶かして、重曹の上からかける
- 発泡するのを確認して、約1時間放置する
- 水を流してつまりが解消されたのを確認する
重曹やクエン酸は、ホームセンターやドラッグストアで100〜300円ほどで手軽に購入できます。排水溝のつまり以外にも用途がありますので、購入しておくと便利です。
以下のページではトイレつまりを重曹とお酢(クエン酸)で直す方法を解説しています。トイレ以外の場所のつまりにも応用できる情報をまとめていますので、参考にしてください。
市販の洗剤(パイプクリーナー)でつまりを溶かす
さらにしつこい汚れには、市販の洗剤(パイプクリーナー)の使用がおすすめです。
重曹やクエン酸よりも成分が強いため、取り扱いには注意が必要です。パッケージに記載されている使用量や使用方法を守り、適切に使えば効果が期待できるでしょう。
排水溝のつまり修理の費用相場
排水溝のつまり修理の費用相場をまとめました。業者に修理の依頼を検討している方は、参考にしてください。
まずは、業者の基本料金の相場です。
基本料金 | 5,000円~ |
見積もり | 0円 |
出張費 | 0円~5,000円 |
夜間・休日の割増料金 | 0円~4,000円 |
出張費の相場は、0円~5,000円と業者によって差があります。自宅から遠い業者の場合は出張費が割高になるケースもあるので、地域密着型の業者がおすすめです。
夜間・休日の割増料金については、発生する業者としない業者があります。割増料金がかかる業者の場合、4,000円程かかることもあるので注意してください。
以下は、排水溝のつまり修理の作業料金の相場です。
軽度のつまり除去 | 8,000円~ |
中度のつまり除去 | 12,000円~ |
重度のつまり除去 | 20,000円~ |
薬剤を使用する作業 | 5,000円~ |
高圧洗浄作業 | 25,000円~ |
汚水桝の清掃 | 8,000円~ |
軽度な排水溝のつまりなら、8,000円程度からで依頼できます。高圧洗浄や薬剤を使用する作業になると、修理費用は高額になります。
排水溝のつまりを予防する方法
排水溝のつまりを予防する方法を5つ紹介します。
油は直接流さずキッチンペーパーで吸い取る
調理器具や食器についた油を排水溝に直接流すと、排水管内で油が固まってつまりの原因になります。
洗い物をする前にはキッチンペーパーで拭き取り、排水溝に流さないようにしましょう。
排水溝に油を流さないだけでも、つまりや嫌な臭いを防げます。
固形物は小さいものでも流さない
「少しくらいなら」と小さな固形物を流していると、蓄積してつまる可能性があります。
食べ残しや捨てる食材などは、シンクではなくごみ箱に捨てると排水溝に流れないので、意識してみてください。
ゴミは必ずキャッチャーで受けて、こまめに処分するようにしましょう。
こまめに掃除をして汚れを溜めない
排水溝のゴミや汚れを放置すると、ぬめりが発生してつまりや悪臭の原因になります。
排水溝の掃除はこまめに行い、清潔な状態を保つことが大切です。
洗い物をしたついでに、できれば毎日排水溝を掃除することをおすすめします。
排水口ネットを使ってゴミをキャッチする
排水溝のゴミ受けには排水口ネットを使い、ゴミや髪の毛、ホコリなどをキャッチして捨てましょう。
ゴミ受けだけだと細かなゴミが網目からすり抜けてしまい、排水溝がつまりやすくなってしまいます。
ゴミ受けに溜まったゴミを放置するとヌメリが発生しますので、ネットは洗い物をするたびに交換することをおすすめします。
専門業者に排水溝のメンテナンスを依頼する
排水溝のつまりで困る前に、専門業者に排水溝のメンテナンスを依頼するのもおすすめです。
専門業者にメンテナンスを頼むと、つまりそうな場所や水漏れが起きそうな場所を確認し、被害が起きる前に対処してもらえます。
安全・安心に水回りの設備を使用するためにも、定期的な点検・メンテナンスは欠かせないでしょう。
排水溝のつまりで困ったときは
排水溝のつまりの原因と対処法を紹介しました。
排水溝のつまりは原因が何であれ、つまりがひどくなる前に対処することが大切です。また、つまりを防ぐには日々のお手入れや使い方を工夫することが大切になります。
排水溝のつまりで困ったときは、私たち『クリーンライフ』にぜひご相談ください。排水溝のつまりの原因にあわせて、スピーディにトラブルを解決いたします。