水道管が凍結したら、適切に対処をしないと、破裂や水漏れが起こることがあります。
そこで今回は、水道管が凍結したらどうすべきか、対処法をまとめました。イラスト付きで紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
また、凍結で水道管が破裂したときの対処法についてもお伝えします。水漏れ被害が広がらないように、焦らずに対応しましょう。
水道管が凍結したらどうすべき?適切な対処法
水道管が凍結したら、慌てず適切に対処しなければなりません。
凍結した場合の主な対処法は、以下の3つです。
- 自然解凍されるまで待つ
- ぬるま湯をかける
- カイロやドライヤーで温める
具体的な手順を解説します。
自然解凍されるまで待つ
水道管が凍結したときは、自然解凍を待つのが最もおすすめな方法です。
水道管に破損や水漏れなどのトラブルがなければ、気温が上昇して自然解凍するのを待ちましょう。
日中に気温が上がれば、早ければ半日ほどで解凍できます。凍結の程度や気温によっては、1~2日かかることもあり、寒波が続くと溶けない場合もあります。
1日様子を見て解凍できないときは、修理業者に相談するか、別の対処法を試しましょう。
ぬるま湯をかける
自然解凍できないときや、早く解凍したいときは、以下の手順でぬるま湯をかけて溶かしていきます。
- 水道管にタオルを巻く
- 40℃~50℃のぬるま湯をかけてゆっくり解凍する
- 解凍できたらタオルを取り、水道管についた水気をしっかり拭き取る
水道管に熱湯をかけると、割れたり、破損したりする恐れがあります。
必ず40℃程度のぬるま湯を使用し、様子を見ながら作業してください。
タオルは水道管の凍結防止にも役立つアイテムです。以下のページでタオルを使った凍結防止方法を紹介していますので、ぜひお試しください。
カイロやドライヤーで温める
水道管が凍結したら、水が使えずお湯が用意できない可能性があります。お湯を用意できないときには、カイロやドライヤーで温める方法がおすすめです。
カイロは水道管に直接貼り付けて、温めて解凍します。じんわり長い時間をかけて温めて、解凍を促してくれます。
ドライヤーを使うときは、温風を水道管から少し離した位置から当てて、ゆっくり解凍させましょう。
ドライヤーを使うときは、熱風はNGです。水道管に近距離で熱風を当て続けると、急な温度変化によって、水道管が破損する恐れがあります。
水道管が凍結で破裂したときの対処法
水道管が凍結すると、内部で膨張した水の圧力で、破裂する恐れがあります。
また、水道管に熱湯をかけるなどの誤った対処法で、水道管が破損したり、水漏れ被害が大きくなることも予想されます。
凍結で水道管が破裂したら、以下の順で対処しましょう。
- 水道の元栓を時計回りで閉める
- 破裂したところにタオルを巻く
- 水道局指定工事店に修理を頼む
それぞれの対処法を、以下で詳しくお伝えします。
1.水道の元栓を時計回りで閉める
破裂による水漏れを止めるために、まずは水道の元栓を閉めましょう。
水道の元栓は、一般的にはメーターボックスの中にあります。時計回りに回すと閉まりますので、しっかり閉めて止水してください。
バルブが固くて回らない場合、無理に回そうとするのはNGです。元栓が破損して閉められなくなるケースもあるので、必ず修理業者に相談しましょう。
水道の元栓の場所が分からない場合は、以下の記事を参考にしてください。設置場所と元栓の閉め方をわかりやすく解説しています。
2.破裂したところにタオルを巻く
元栓を閉めたら、破裂した箇所にタオルを巻いて応急処置をします。
タオルを巻く手順は、以下の通りです。
- 水道管の破裂した部分にタオルを巻く
- 水の受け皿として下にバケツを置く
- 水を吸い切ったタオルは都度交換する
タオルを巻いておくだけでも、水漏れの被害を抑えられます。
応急処置をしたら、すぐに水道修理業者に連絡をしましょう。
3.水道局指定工事店に修理を頼む
応急処置をしたら、水道局指定工事店(指定給水装置工事事業者)に水道管の修理を依頼してください。
水道局指定工事店とは、自治体の水道局より「適切に工事ができる」として指定された事業者です。
給排水設備の工事・修繕は、指定工事店でなければ対応できません。
また、万が一業者との間にトラブルがあっても、指定工事店であれば自治体が対応してくれる場合があります。トラブルが起きる可能性もゼロではないので、指定工事店に依頼するほうが安心です。
水道管の凍結・破裂の対応における料金相場
水道管が凍結・破裂した場合の修理料金の相場を紹介します。
凍結であれば自分で対処できることもありますが、以下の場合は業者に相談するほうがよいでしょう。
- 自分で凍結が解消できなかった場合
- 自力での対処に不安を感じる場合
- 水道管に破裂や水漏れが起きた場合
修理料金の相場は、以下の通りです。
軽微な破裂の修理 | 10,000円~50,000円 |
床下・壁内の水道管の修理 | 30,000円~50,000円 |
水道管全体の交換 | 300,000円~500,000円 |
電気解氷機や高温スチーム機を使った解凍作業 | 10,000円~30,000円 |
漏水の調査 | 10,000円~30,000円 |
修理にかかる料金は、破損箇所や範囲によって大きく差があります。
修理業者によっても費用が異なるため、必ず見積もりを取ってから、納得できる業者に修理を依頼しましょう。
水道管が凍結・破裂しやすい条件
下記3つの条件に該当する場合、水道管が凍結・破裂しやすいので注意しましょう。
- 気温がマイナス4℃を下回る場合
- 真冬日(氷点下)が数日続いた場合
- 冬場に長期間水道を使わなかった場合
気温がマイナス4℃を下回ると、水道管が凍結するリスクが高くなります。
気温が0℃以上の場合でも、気象条件や水道管の設置場所によっては凍結することもあるので、注意が必要です。
水道管が凍結しやすい条件や気温については、以下のページで詳しくまとめています。給湯器の凍結についても記載していますので、あわせてご確認ください。
特に凍結しやすい水道管
水道管の中でも特に凍結しやすいのは、以下の場所です。
- 屋外でむき出しになっている
- 屋内の水道管でも外気と同じ温度下にある
- 住宅の北側や日陰に設置されている
- 風当たりが強い場所に設置されている
このような場合、気温が氷点下にならなくても、水道管が凍結する可能性があります。
水道管の凍結を防ぐには、水抜きが有効です。とくに水道を長期間使用しない場合に効果的ですので、以下のページで詳細をご確認ください。
水道管凍結の再発を予防するための対策
水道管の凍結を防ぐには、凍結させないための対策を講じる必要があります。
水道管の凍結を防ぐためには、以下の対策が有効です。
- 少量の水を流しっぱなしにする
- 保温材やタオルを活用する
- 水道管の水抜きを行う
- 夜間に追い焚きし続ける
予想される気温や条件に合わせて、適切な方法で対処しましょう。
水道管の凍結予防策を詳しく知りたい方は、以下のページを参考にしてください。簡単にできる対策も紹介しています。
水道管が凍結・破裂してしまいお悩みなら
水道管が凍結したら、迅速かつ適切に対処することが重要です。
凍結は自然解凍で直ることがほとんどですが、なかには配管が破損したり、水漏れしたりするケースもあります。
水道管の凍結トラブルをスムーズに解決するには、専門業者に依頼するのがスムーズです。
『クリーンライフ』でも水道管の凍結や破損の修理に対応しています。水道局指定工事店に登録されており、適正価格で安心してお任せいただけますので、気軽にご相談ください。